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へそ出しヒロインや時々男の子がおヘソを弄られたり嬲られたりしながら頑張るイラストを載せています。基本ラフ画がメインです。感想やコメントいただけると嬉しいです!

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「ぐ…が…があ…」

「お”ぅ…ぐブッ…!」

とある廃墟の床に倒れ、呻く二人の少女。

一人の少女は自身の腹部をきつく抑えながら、そしてもう一人の少女は自分の左腕を…正確に言えば左腕が"あった"個所を抑えながら悲痛な声を上げていた。

「が、があああああ…う、腕がァ…腕がぁあ…!」
「チクショウ…チクショウッ!!」

肘の傷口を抑えながら怨嗟の声を上げる17。

「ご、ゴフッ…か、回収要請は…発信しました…」
「あ、あと少しの…ぐぶァッ!!」

口から大量の血と体内循環液を吐き出す24。

その腹部は一面惨たらしいまでの打撲傷で埋め尽くされ、強化内臓すら破裂するほどの深刻なダメージにより、彼女自身も生死を左右するほどの重傷を負っている。

ナベルロイドの2人をここまで追い込んだのは、他ならぬレジスタンス最強の戦士ネーブル・ミアであった。

ミアが滞在していたベースを強襲した2人だったが、そこにいたのは非戦闘員のみ…

その中にミアの育ての親である人物がいることを知り、彼女に手を下そうとした17であったが、寸前で駆け付けたミアによって阻まれ、さらには完全に逆上した彼女に返り討ちにあい再起不能寸前まで痛めつけられたのであった。

「ミ、ミア"ァ"ァ"ァ"…ア、アイツはぁぁ…アイツは絶対このアタシの手で…う"う"ッ…!」

失血し過ぎたのかついに気を失う17。

「セ、17…!?」

自分のお腹のダメージの方が深刻であるのにも関わらず、24は這う這うの態で17の元へ這いよった。

「あ、あぁ…17…私の…17…」
「こ、こんなに…痛めつけられて…可哀想に…」

そう言いながら仰向けに倒れた17の上に覆いかぶさるように体を密着させる24。

そしてその傷ついた自身のお腹と17のお腹を激しくすり合わせ始める。

「はぁぁ…ッ!17…ッ!!」
「こ、この傷ついた私のお腹ぁ…あ、あなたのおかげで癒されていきます…ッ!!」

恍惚とした表情で喘ぎ始める24。

お互いの受信装置を激しくぶつける度に彼女の口から一際甲高い嬌声が上がる。

それは決して人前で見せない24のもう一つの姿…

「あぁ…私は…あなたのすべてが愛おしいのです24…」

一人、17への思いを吐露する24。

「アナタは戦うことしか…脳のない本当の馬鹿…」
「だから…だからこそアナタは…必ず…この私が…守って…」




新たな姿と力を得、二人のおヘソ戦士を前にした24の脳裏に過る記憶…

「私は…」

「!」

「私は…ネーブルエナジーについて独自に調べ続けてきました」
「ジュエルとそれに適合できる少女が揃えば、理論上無尽蔵のエネルギーを手にすることが出来るこの神秘の力…」

「………」

「元々ナベルロイドはあなた方おヘソ戦士を模して造られた人造戦士…」
「自らおヘソで"自慰行為"が出来なくとも、装置によって発生されたエナジーを得ることで戦闘能力を飛躍的に高めた改造人間です」
「しかし自らエナジーを発生させることが出来ない以上、その能力にも限界があります」
「そして…」

そう言いながらリナの方へと目を向ける24。

「!」

その無機質な目で見据えられビクッとするリナ。

「大本のエネルギー源たる"装置"も自ら能動的に行動することは不可能」
「"コア"として囚われた人間はそのヘソからエナジーを延々と搾取され続けられるだけです」

「………」

「そこで私は思いつきました」
「端末…言い換えれば"子機"たるナベルロイドとその"母体"たる装置の性質を同時に持つことは出来ないかと…」

「え…?」

「つまり、私が"装置そのものになる"ということです」

「ッ!」

「私はその方法について色々検証を続けました」
「そして…想定外の事象はありましたが…ひとまず成功したようです」

「…あ、あなたは…」

震える声で彼女へ問いかけるリナ。

「あなたは何で…そこまでしてそんな…?」

「理由ですか?」
「決まっています。"17を守る"ためです」

「!」

「もっとも…」
「彼女はつい先ほど生命活動を停止してしまいましたが…」

「あ…、う、ぅぅ…」

自ら装置と一体化してまで守ろうとしていた対象を失ったことで、24が自分たちに怒りの矛先を向けてくるのではないか…リナはそう考えた。

しかし彼女の次の言葉は意外なモノであった。

「しかし…"問題はありません"」

「え…?」

「あの猪突猛進で単細胞の17がいつか命を落とすであろうということは目に見えていました」
「もともとナベルロイドは使い捨ての道具みたいなものですから…」

「え…え…?」

24が何を言おうとしているのか理解できないリナ。

その時突然ミアが声を上げた。

「おい!お前…17の奴をどうした…?」

「え…?」

思わずミアの方へ振り向くリナ。

その顔はどこか怒りとも恐怖ともいえない表情を浮かべていた。

「さっきまで…そこに17の死骸があったはずだ…!」

「え…、あッ!」

そこまで言われてリナもようやく気づいた。

先まで24の傍らにあった17の亡骸が消えている。

先ほどの衝撃で吹き飛んでいったのかと思ったが、辺りを見渡してもどこにも存在していない。

「お前…まさか…!」

「………」

得も知れない異様な雰囲気が漂う…

しばしの沈黙の後、24は口を開けた。

「えぇ、彼女は…私が"保護"しました」

そう言うと彼女は自らのお腹と一体化した巨大なジュエルに両手を添えた。

そしてそこにあるものが浮かび上がる。

「ヒッ!?」

それを見て思わず上ずった悲鳴を上げるリナ。

一方ミアは険しい顔で24を睨んだ。

「…お前が装置と一体化してまでしたかったのは…そういうことか」

「はい、そういうことです」
「17は永遠に生きるのです…この”私の中”で」

24のお腹のジュエルに浮かび上がったもの…それは17の顔であった。

「装置と一体化したのは、あくまで目的のための手段…」
「私がこの姿となった目的は、彼女を私のおへその中に取り込むことです」

「そ、そんな…!人を…自分のおヘソに…」

「何もおかしいことではありません」
「もともと人はこの中にいたのですから…」

愛おしそうにお腹の17の顔をさする24。

その時わずかにその顔が反応したのを2人は見た。

「い、生きてるのかソイツ!?」

「言ったでしょう?私の中で彼女は”生き続ける”と…」
「そして私は保護し続けていくのです…ずっとこのおヘソの中で…永遠に…」

口調こそ淡々としているが、リナもミアもただ戦慄するしかなかった。

異常なまで17を愛する心…それがここまで彼女を突き動かした。

それは当人以外が到底理解出来るものではなかった。

「少々喋り過ぎたようですね」
「それではそろそろ始めましょうか?」

「ッ!?」

思わず身構えるミア。

「まずは…あなたです、number3」

「ッ!」

その場から逃れようとしていたnumber3が振り返る。

「敗北が濃厚となるや部下を捨て石に逃亡…」
「実に妥当な判断ですが、指揮官としては最悪ですね」

ゆっくりと彼女に向けて歩み寄る24。

「く…」

思わず後ずさるnumber3の背後で突然独りでに閉まる扉。

「!?」

「このラボ内のシステムは既に私が掌握しています」
「ここから逃がすつもりなどありませんよ」

「…お、おのれぇッ!!」

半ば自暴自棄的に24に殴りかかるnumber3。

「あなた如きがこの私に向かってそのような口をッ!!」

その17の顔が浮かび上がった腹部に渾身の打撃を撃ち込む。

ゴッ!!

重い衝撃音が鳴り響く。

「………」

「…ところでnumber3」

静かに口を開ける24。

「例えコマンダークラスであろうとナベルロイドは装置に従属された存在…」
「そして今はこの私が"装置そのもの"…これがどういうことか分かりますか?」

「なに…うぐッ!」

その瞬間、number3のヘソの中心に鋭い痛みが走った。

「!?」

自分のお腹を見下ろしたnumber3はそこに信じられないものを見た。

「こ、これは…ッ!?」

いつの間にかその臍穴に埋め込まれていた水晶体。

「んぅ…!?」

同時に体から大きく力が抜ける感触を覚えるnumber3。

すると徐々にそのヘソの水晶体が肥大化を始めていく。

「あ、あがぁッ!?」

咄嗟に水晶体をヘソから引き抜こうとするnumber3。

だが完全に臍穴に嵌ったかのように全くビクともしない。

「ト、24…ッ!!い、一体私に何をッ!?」

「あなたの体のナベルエナジーを変換しているところです」

「!?」

「number3…あなたは私の体内に取り込む価値もありません」

「しかし…そのエナジーは有効に活用させていただきます」
「例え残された量がカスほどのわずかな量でも…」

24が淡々と喋っている間も成長を続ける水晶体。

「おッ"!!おあ"ァ"ッッ!!!!」

おへそを抑えながら床を転げまわるnumber3。

水晶体は彼女の体内に食い込むように侵入しますます肥大化していく。

そしてそれと反比例するかのように、弱々しく変貌していくnumber3。

「ヒ、ヒィァァァァ…ァッ!!!!!!!!」

皮膚は干からび、髪も白化しボロボロと抜け落ちていく。

それはさながら老化が急速に進んでいくようであった。

「な、なんだよ…あれ…」

「う、うぅ…」

その様相を唖然とした様子で見つめるリナとミア。

麻美も口を抑えながら、その様を凝視している。

「た、助け…、たフ…ケ……」

完全に干からびた腕を弱々しくリナたちに伸ばすnumber3。

突如その手首がポッキリと根元から折れるように床に落ちる。

「ヒッ!?」

思わず悲鳴を上げるリナ。

「あ…ヒゃ…ぁ…ぁ…」

もはやまともに声すら出せないnumber3。

そして2人が見つめる前でついに事切れた。

「………」

完全にナベルエナジーを吸い取られ、ミイラ同然と化したnumber3。

そんなかつての上司の亡骸を静かに見下す24。

そしておもむろに体から生える機械触手の一本をその亡骸に突き刺した。

number3の体に残留していたナベルエナジーのみならず、その生体エネルギー全てを吸収し生成された水晶体…

およそ握り拳大ほどの大きさのそれを触手で回収した彼女はそのまま自分のお腹の水晶に突き刺した。

「ッ!?」

まるで一体化していくかのように水晶体が彼女の体内に取り込まれていく。

「装置を破壊されたナベルロイドから得られるエナジー…まあ、この程度でしょうか」

number3の力を全て水晶体に変換し、そしてそれを自分の体内へと取り込んだ24。

そのあまりにも悍ましい事象の一部始終を見た2人のおヘソ戦士は、無意識のうちに自分達のおヘソを手で押さえていた。



「あ、あぅ…、ぅ…」

「な、なんだよアイツは…!ヤバい…ヤバすぎる…!」

24の能力に戦慄するリナとミア。

そんな2人の方へ、ゆっくりとふり返る24。

「さて…次はあなた方の番です」


[後書き]
期間が開いてしまって申し訳ないです。
スパロボVをやり込んでいたもので…まだクリアはしてませんが、今回はトンでもクロスオーバーが多くて面白いですね。

こっちの方はまずはnumber3が退場ということで…

拍手コメ返しです。

>24の再登場、衝撃的ですね! しかもまさかのヘソオナニストというw! そして、17への想いの深くて重くて強くて異常な想い。初登場の時の冷静沈着な印象とのギャップがまた興奮させられます。 どんな暴走を見せてくれるのか、非常に楽しみです。そして、リナとミアはどう立ち向かうのか。またnumber3は・・・? 次回も激しくご期待申し上げます!!

number3は犠牲になったのだ…24の引き立て役…その犠牲にな
24については当初から何か二面性のあるキャラにしようと考えてました。
冷静キャラというだけでは、あまりキャラも立たないなと思いまして…
リナちゃんやミアちゃんへの責めは次回から…!


>予想外の奴がラスボスになりましたねえ 何か最後にエグイ責めが期待できそうで こうなったら最後にリナとミアで石破ラブ○ブ天驚拳的な奴をw

最終ボスとしてnumber3では少し小物過ぎるかなと思いまして、24ちゃんに暴走してもらいました。
リナとミアの合体攻撃みたいなものは是非やりたいですね。


>以前24のへそがルカ君に弄られてたときも実は感じてたってことですかねぇこれは

彼女は基本的に17が絡まないへそ責めに対しては全く何も反応を示しません。
逆に17が自分のヘソを責めているなどと妄想して感じているときは、リナ以上の莫大なエナジーを放出するというド変態さんなのです。

拍手[8回]

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「ト、24…!」

思ってもいなかった人物の登場に驚愕の声を上げるnumber3。

「お、お前は…!?」

同様にミアも驚く。

「え、え…?」

一方、これまでの経緯を知らず一人キョロキョロするリナ。

だがその少女に、彼女も見覚えがあった。

ミアによってへそオナニーを封じられテニスコートで一人悶え苦しむ彼女の前に現れ、言葉だけで自分を絶頂させた少女…

「な、何故あなたが…!?」
「い、いえそれよりも何故生きて…!」

「ええ、確かに私はこのお腹を破断させられ致命傷を負いました」
「今の私は…この粗末な応急処置でなんとか生き永らえているに過ぎません」

そう言いながら自分のお腹の傷を撫でる24。

その20cm以上に渡る傷孔を、まるで靴紐のごとく両側からチューブを通し無理矢理塞いでいるのは見るからに痛々しい様であった。

「ナベルロイドに改造された甲斐があった…ということですね」

「…と、とにかくいいところに来ました!」
「時間を稼ぐのです!私がここから撤収するまでの…!!」

「………」

少しnumber3の顔を見つめた後、その言葉に従ったのか24はどこか不安定な歩みでリナたちに向い始めた。

「!」
「う…」

少し小突くだけでもすぐ倒れてしまいそうなほど弱々しい姿…

だがそんな彼女に2人は何故か手を出せなかった。

(な、なんだ…?)

彼女から漂うどこかしら妖しげなオーラ…それがミアを困惑させる。

同じくリナもただその姿を見つめることしか出来なかった。

やがてそんな二人の目の前まで迫る24。

「ぁ…」
「……、え…?」

だが意外にも彼女は二人の間をそのまま通り過ぎていった。

「な、なに…?」

まるで最初から2人のことなど眼中に入っていないかのようにそのまま進んでいく彼女。

その先には…

「…!」

17の亡骸を抱きかかえながら座り込んでいた麻美。

24はそんな彼女の前で歩みを止め、静かに彼女のことを見下ろした。

「麻美ちゃんッ!」
「麻美先輩ッ!」

24が彼女に危害を加えようとしているのではないか、思わず駆け出そうとする2人。

だが次に24が放った言葉は意外なものであった。

「…ありがとうございます」

「!」

「17のこと…最期まで見ていただいて」
「あとは…私が引き取ります」

「ぁ……う、うん…」

その言葉から攻撃性は感じられない…だがどこか有無を言わせない威圧感があった。

それに押されるように麻美はそっと17を床に寝かせ、その場から恐る恐る身を引いた。

「………」

麻美に代わる様に17の傍らに座り込む24。

そしてその体を両手で抱え上げた。

「ぁ…あ、ぁ…17…あぁ、17…!」

相方の躯をきつく抱きしめながら嗚咽を上げ始める。

「こんな…こんな無惨にボロボロに…あぁ…17ッ!!」

「………」

これまで人前で決して見せることがなかった24の姿…

相方の死を嘆き悲しみながらも、どこか不安定な狂気じみた雰囲気…

その場にいる全員がその雰囲気に飲まれたかのように、ただ静かにその様を見つめていた。

「あぁ…私の…私の…17ッ!」
「馬鹿で単細胞で一片たりとも知性を感じさせないその粗暴ぶり…」
「しかし…それが…そんなアナタが…私は…ダイスキでした」

17を抱きかかえその場から立ち上がる24。

どこにそんな力が残っていたのか、彼女を抱えたまま再び歩みを始める。

「でも…もう大丈夫です17」
「もう、あなたと私は…ずっと…ずっと一緒です、永遠に…」

そう言い終えたと同時に立ち止まる。

その場所は…リナとミアがつい先ほど捕らえられていた装置の残骸の跡であった。

24は抱えていた17の亡骸をそっとそこに寝かした。

「お、おいッ!テメエ何をしようとして…!?」

思わず声を上げるミア。

それに対し、ゆっくりと振り返る24。

「!?」

いつの間にかチューブを抜いたのか、そのお腹の傷が大きく拡がっている。

その空洞の奥底に存在していた物体を見て、その場にいた全員が絶句した。

「ま、まさか…それ!?」

彼女の腹腔で赤く輝く宝珠の欠片…

それはリナたちおヘソ戦士の力の源…メタモルジュエルの欠片そのものであった。

「な、なぜアナタがそれをッ!?」

「…私が片瀬理奈のジュエルを破壊した際に…回収していた一部です」

今、リナとミアのヘソの中に埋め込まれたジュエルの欠片…24のお腹の中にあるのはそれと同じものであった。

「だ、だけどそれの力を引き出すには…お、おヘソでオナニーしないと…」

「問題ありません」

「!」

「ま、まさか…24、お前…!」

「そうです。ナベルロイドとして改造されエナジー受信装置を取り付けられた後も…この部位で性的高揚、オーガニズムを感じることが出来るほど…私は、あなた達の言葉を借りるのであれば…"変態"なのです」

「………」

「もっとも…ナベルロイドであるときは全く役に立ちもしない性質ですが…」
「しかし…よくこう"妄想"して自慰行為に耽っていましたよ」

そう言うと17の手を握り、それをあろうことか自分のお腹の穴へと差し込んだ。

「!?」

「あ、はあぁ…!!セ、17の指がぁ…!わ、私のおヘソを…おヘソをぉ…え、抉ってぇぇぇ…」
「や、やめてくださいィィ!!そ、そんなことをしてはぁぁ…ぐ、軍規…違反で、ですよぉおおおおおおおおおッッッッッッッ!!!!!!!ンはァアアアアアッッッ!!!!!!」

途端にガクガクと膝を震わせ、恍惚とした顔で打ち震える24。

死人の腕を自分のお腹に突っ込ませながら、性的興奮を得る…

それはリナをも上回る、狂気じみたヘソ自慰行為であった。

「な、何だよコイツッ!?こんなヤバい奴だったってのか…!?」

「あ…、あ、ぅ……」

これまで散々おへそオナニーに耽ってきたリナですらドン引きするほどの24のヘソオナニー…

だがそんな彼女の周りで”異常”が発生しつつあった。

「え、な、何あれ…!?」

24の周りに散乱した装置の残骸が、なんと一人でに彼女に向かって集結し始めていた。

次から次へと彼女に纏わり付いていく残骸。

それはまるで彼女のヘソオナニーに呼応しているかのようであった。

「ヤバいッ!何が起きてんのか全然分かんねぇけど、このままにしとくと絶対ヤバいッ!」
「おい、先輩ッ!」

「う、うん…!」

何か良からぬ事態が発生している…それだけは間違いないと確信したリナとミアは咄嗟に彼女の元へと駆け出す。

「リナちゃん!ミアちゃん!」

「麻美先輩は巻き込まれないよう下がってろッ!」

そう叫ぶと、ミアは24に向けて飛びかかる様にパンチを放とうした…その時!

ブシュウッ!!

突如24から猛烈な勢いで蒸気と衝撃が放たれる。

「うぐぁッ!!」
「うぐぅッ!!」

同時に弾き飛ばされる二人。

「あぅッ!!」
「あぐゥッ!!」

遠くにいた麻美やnumber3もその衝撃に体を吹き飛ばされる。

部屋一帯が衝撃で震え、やがてそれが収まると充満していた蒸気が晴れていく。

そして白煙の中から悠然と現れるそのシルエット…

「ッ!?」

「な…ッ?」

"その姿"を見て絶句する一同。

皮膚を貫き直接体内に侵入しているケーブル群…

硬質化した皮膚から歪に無数に突き出した結晶体…

そして腹部の穴を丸々埋めんばかりに存在している巨大な赤い宝珠…

それは…まるでリナたちを取り込んでいた装置を"逆に取り込んだ"かのようなヒトの姿であった。

「………」

やがてその目が静かに開かれる。

そして"彼女"は呟いた。

「ワタシの…ワタシの17を殺したのは…ダレデスカ?」





[後書き]
というわけで、ようやく最終ボスの登場です。
なんかデビルガンダムとかルーンカロッゾみたいなぐちゃぐちゃしたのを出してみたかったんです。

拍手コメ返しです。

>ミアの過去のシーンで、幼いミアがローザに臍責めを受けているシーンと、ヘソ自慰(?)の様子がツボでした。おへその中身が激しく動く様子、スバラシかったです。 そのあとのリナさんとの再会が感動的ですね~。

リナとミアの再会シーンは、ある意味この話で一番魅せたかったところなので、そう言っていただけて幸いです。
ミアのへそ拷問実験とへそ自慰はちゃんとイラストを付けたいところだったんですが…

拍手[4回]


「おぐッ!!」

ミアのへそに深々と突き刺さるリナのソード。

おヘソの奥底を貫く鋭い痛み。

「う…ぁ……、あ?」

だがそれは最初の一瞬だけで、その後に生じた感触は彼女にとって意外なものであった。

「え…?な、なんだこれ…」

突如沸き起こる温もり。

ミアは自分のヘソに何か温かいものが流れ込んでくる感触を覚えた。

(こ、これって…まさかナベルエナジー?)

ふとリナの方を見るミア。

その時彼女は気づいた。

リナの手に握られたネーブルソードの柄…

そこからケーブルがリナの臍穴へと繋がっていることを。

(ま、まさかアイツ…!自分のナベルエナジーをアタシに…)

「う、うぅううん…ッ!!」

ヘソ奥に次々と流れ込んでくるエナジーに思わず体を震わせるミア。

(エ、エナジーが…ママのおヘソからアタシのおヘソに…流れ込んでくるぅ…)

かつて胎内にいたときと同じように、おヘソを通じて母親から送られてくる命の源。

その温もりと共に送られてくるエナジーにnumber3との攻防でつけられた傷も癒えていく。

「こ、これは…?」

自分が抑えつけているミアに何か異変に生じていることにようやく気づくnumber3。

だが一足遅くミアが先に動く。

「!、うおりゃああああああああああああッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!」

ミアは腰を大きく落とし、全身にみなぎる力そのままに背後のnumber3を前方へと投げ飛ばした。

「な…ッ、ぬぅはァッッッ!!!!」

凄まじい力で背後から地面に叩きつけられるnumber3。

「はぁ…ッ、はぁ…ッ、どうだ…!」

「ぐぅ、ううぅ…」

追撃をかけるべくnumber3に向けて足を踏み下ろすミア。

だが間一髪それを避け、再び態勢を整えるnumber3。

「い、一体何が…」

リナは確かにソードをミアのヘソに突き刺したはずだった。

リナの方を見たnumber3。

そして彼女もリナのソードの柄からヘソ穴に伸びたコードに気づく。

リナはソードを通じてミアにエナジーを与えていた…?

「な、何故…?あなたには彼女が最も憎い相手に見えていたはず…」

自分の仕掛けた幻覚に確かにネーブル・リナはかかっていたはず…であった。

「…うん、見えていたよ」

「!?」

「一番…アタシのおヘソのことを馬鹿にしていた人の姿が…!」

キッと意思が籠った確かな目でnumber3を睨みつけるリナ。

「ま、まさか…あなたのおヘソを馬鹿にしていた者とは…!?」

「そう…はっきり見えていたよ、ミアちゃんの姿がッ!」

number3がリナに見せた幻覚…

それはミアの姿を最も彼女のヘソを馬鹿にした者に見せるというものであった。

だが、リナの生涯の中でもっともそれを馬鹿にしていた人物…

それこそ他ならぬミアその人であった。

「ミアちゃん…アタシの事、散々馬鹿にしてくれたからね」

「せ、先輩…」

複雑な表情を浮かべるミア。

「だけど…おかげでずっとミアちゃんの姿は見えていたよ」
「アタシが送ったエナジーで…存分に戦ってミアちゃんッ!!」

「ああッ!」

力強く頷くミア。

「ふ、ふざけた真似をォッ!!」

ソードの出力を全開にしてミアに切りかかるnumber3。

「ッ!」

「ミアちゃんこれッ!!」

咄嗟に自身のネーブルソードをミアに投げるリナ。

「!」

ミアは反射的にキャッチすると、振り下ろされたエナジーソードに向けて掲げた。

ガキィィィン!!!!!

「!?」

しかとエナジーソードをその刀身で受け止めていたリナのネーブル・ソード。

「なんだ…オモチャみてぇなナリしてるけどちゃんと使えるじゃねぇか!」

「ミアちゃん!そのチューブの先をおヘソに…ッ!」

リナの言う通り、柄から延びるチューブの先端をおヘソに差し込む。

(んぅ…ッ!)

わずかに体を震わせるミア。

ミアのエナジーがチューブを伝ってソードが発光する。

(な、なんか恥ずかしいなこれ…)

わずかに顔を赤らめるミア。

だが次々と繰り出されるnumber3の斬撃にも打ち負けることなく互角に切り結んでいく。

ガキィィィィィィンッッッッッ!!!!!!!!!

鍔迫り合いで睨み合う2人。

「ここまでって奴だッ!number3ッ!!」

「く…!だがッ!!」

突然自分の剣もろともミアの得物を宙に弾き飛ばすnumber3。

「なッ!?」

「剣の扱い方はこちらの長があるッ!」

丸腰となったミアに向かって、隠し持っていた新たなソード発振器を取り出し切りかかる。

「あなたには死んでもらいます!」

「!!」

ガキィッ!

ミアのヘソを貫こうとしていた剣先が突如弾かれる。

「なにッ!?」

2人の間に割って入ったのは、もう一本新たに形成したソードを手にしたリナであった。

「先輩ッ!!」

「大丈夫、ミアちゃん!?」

number3のソードを自身の剣で抑えつけながら声をかけるミア。

「お、おのれぇ!素人同然のアナタ如きが邪魔を…!」

「馬鹿にしないで!私だって…ローザから教えてもらったんだからッ!!」

number3に対し、毅然と言い返すリナ。

ミアに比べれば練度は大いに落ちるが、リナも過去にローザの師事を受けた他ならぬ"弟子"の一人であった。

「あたしのこと…あまり馬鹿にしないでッ!!」

「!!」

一瞬気圧されるnumber3。

それまでただのエナジー発生装置の一部のようにしか見なしていなかった片瀬理奈。

戦闘能力も著しく低い彼女にこれまでなんら脅威など感じてはいなかった…はずだった。

「number3ッ!!」

突如空中から響く声。

反射的に上を見上げると、宙に弾き飛ばされたソードをキャッチし降下してくるミアの姿が目に入る。

「ッ!!」

その一瞬気を取られたnumber3の隙をつき、彼女のソードを蹴りで弾き飛ばすリナ。

「な…ッ、しまっ…」

「先輩ッ!!」

「ミアちゃんッ!!」

まるでシンクロしたかのように、2人のネーブルソードが同時に振り下ろされる。

バシュッゥッッ!!!!

「ぁ…」

number3のむき出しのお腹に薄っすら浮かび上がる赤のX字。

次の瞬間、その中心のエナジー受信機が4つに割れ、傷口から盛大に血が噴き出した。


「あ…あぁぁぁあぁあああアアアアアアアアアッッッッッッッッ!!!!!!?????」

鳴り響く絶叫。

「わ、私の…わたしのお腹があああああああアアアアアアアッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!」

今までの様相からかけ離れた様で激しく取り乱すnumber3。

奇しくもその腹に刻まれた傷は彼女がローザに刻み込んだものと同じ形状をしていた。

「「………」」

「馬鹿な…ッ、なんで…なんでこんな…ッ!?なんでこの私がこんな目にィィィィッッッッッ…!?」

2人のおヘソ戦士が見つめる中、その場に崩れ落ち転げまわる。

「17の奴は…この程度じゃ簡単に根はあげなかったぜ」

激しく取り乱す彼女を見て、ミアは侮蔑の言葉を投げかけた。

そして離れたところで麻美の腕の中で静かに眠る17の方を一瞥した。

(…一応、仕返しはしてやったぜ17)

number3によって散々痛めつけられた17。

そんな彼女のために一矢報いるつもりなどなかったが、思わずミアはそう心の中で呟いていた。

「はぁ…はぁ…」

いつの間にか這う這うの体でその場から逃げ出そうとしていたnumber3。

「ミアちゃん…」

ミアに声をかけるリナ。

彼女にとどめを刺すべきか、その目が聞いてきていた。

「…いいぜ、先輩は下がってろ」
「こういう汚れ仕事は…アタシだけが負えばいいんだからな」

剣を携え、ミアが静かにnumber3の元へと歩みを進めようとしたとき…

「無様ですね」

突然その場にいないはずの人間の声が上がった。

「!?」

目の前に現れた影にふと顔を上げるnumber3。

そこにいたのは…



[後書き]
number3との決着がついたと思いきや…?
しかしこの話、こういう展開ばかりですね。

拍手[7回]


「おらああああッッッッッ!!!!!!」

雄叫びと共にミアの拳がnumber3に向けて振り下ろされる。

「!」

「そりゃあッ!!」

両腕でガードされるも、構わず続けざまに回し蹴りを放つミア。

「くッ!」

咄嗟にnumber3も蹴りを放ちお互いの攻撃で相殺する。

だが既に次の攻撃に入っていたミア。

その手刀を相手に叩き込もうとしていたその時、

「やああああああッッッッ!!!!!!」

「!?」

「せんぱ…!?」

突如割って入るようにリナのパンチがnumber3に放たれる。

だがあっさりと躱され、カウンターで放たれた強烈な蹴りを腹部に叩き込まれてしまう。

「はぁうううううッッッッッッ!!!!!!!うぇぇえ"え"え"…」

つま先をその臍穴に捻じり込むように突き入れられ、思わずその場に崩れ落ち悶絶するリナ。

「素人同然のアナタ如きが…!」

眼前で蹲るリナに剣を振り下ろそうとするnumber3。

「させるかってんだ!」

咄嗟に割り込んだミアがリナへの攻撃を妨害する。

「チッ!」

「うかつに手出しすんな先輩ッ!」
「麻美先輩!コイツのことを…!」

そう言うと再びnumber3との攻撃の応酬に入るミア。

ミアからの要請で床でおヘソを抑えながら悶えるリナの元に駆けつける麻美。

「リナちゃん!大丈夫…?」

「…ぅぐ…ぅ、ぅん…」

強烈な一撃を喰らったおヘソを手で押さえながら、目じりに涙を浮かべ苦しそうに頷くリナ。

そして一言呟いた。

「…、悔しい…」

「え?」

「ミアちゃんと…一緒に戦いたいのに…アタシ、何も出来なくて…」

口惜しそうにつぶやくリナ。

彼女は本格的な戦闘訓練を受けたことなどないただの女子高生…

シックスピースの司令官で相当な戦闘力を持つnumber3と、ローザによって徹底的に戦闘術を叩き込まれたミアとの戦いに割り込むことなど出来るはずもなかった。

だがそれでも…彼女は戦いたかった。

「今までミアちゃん、ずっと一人で孤独に戦ってきた…」
「だけど…もうそんな思いさせたくない!」

「リナちゃん…」

麻美は一呼吸置くと突然リナのおヘソに指を突き込んだ。

「ひゃあうッ!!」

思わず声を上げるリナ。

「ま、麻美ちゃん!?なにを…」

「リナちゃん…確かにリナちゃんはミアちゃんと比べてとても弱いけど…」
「うん、比べ物にならないほど弱いけど…」

「わ、分かってるけど、そんなに強調しないで…」

「だけどミアちゃんにはない…リナちゃんだけが持っているものだってあるはずだよ」

「!、あたしだけが…持っているもの…」

リナは自分のヘソを見つめた…




ミアとnumber3の一進一退の攻防。

当初はミアが押していたが、徐々に落ち着きを取り戻してきたnumber3がその攻撃をいなし始める。

「…フフ、そうです、何も問題はないのです。問題は…」

「あぁっ!?」

ミアが放ったパンチを片手で受け止めるnumber3。

「ッ!!」

手を振り払おうとするミア。

だがそれより先にnumber3の手が彼女の手首をつかみその体を引き寄せる。

そしてソードの柄を握りしめた拳を彼女の腹へと叩き込んだ。

ドゴッ!!

「がぁうッッ!!!」

「私がここであなた達を沈黙させて装置に組み込めば…何も問題はないのです、何も!」

ネーブルエナジーの刃を形成させるnumber3。

「ぐぅ…!」

「そのために…少々大人しくしていただきましょうか!」

振り下ろされる剣。

バシィッ!!

「ぐゥッ!!??」

今まさにソードを振り下ろさんとするその手首に直撃する光弾。

「!?、これは…」

number3が怯んだ隙に彼女と距離をとったミアが光弾が放たれた方へと振り返る。

「はぁ…はぁ…はぁ…」

ピンクに染まった上気した顔で、しかし相手をしかと睨みつけていたリナ。

その手にはネーブルソードと似た得物が握られている。

それはさながらテニスラケットのような形をしていた。

「先輩…それは…?」

「…これが…私の戦い方よ」

そう言うと片方の手を臍穴に挿入するリナ。

「はぁうんッ!!」

ビクンとその体が震える。

その様相を見てnumber3が呆れたように声を上げる。

「ハッ、この期に及んでオナニーとは…、!?」

「うぅんッ!!」

嬌声と共に臍穴から引き抜かれた手に握られていたのは、テニスボール大の光の球体であった。

「まさか…ネーブルエナジーのボール?」

「そう、アタシに出来るのは…これ!!」

ボールを宙に放り上げるリナ。

そしてソードから形態変化させたラケットを一気に振り下ろす。



パッカアアアアアアアアアアアアアアアアアアンンンッッッッッッッ!!!!!!!!

打ちぬくような爽快音と共に高速でボールが放たれる。

「!、この程度見切れないとでも…ッ!」

ソードで切り払おうとするnumber3。

だが…

ボールを叩き切ろうとした瞬間、突如変化する軌道。

「なにッ!?がほォッ!!??」

鋭く弧を描きながら、number3の脇腹に抉り込むように直撃するボール。

「が…ッ、くぅ…!」

痛烈なダメージ。

しかしなんとか踏みとどまるnumber3。

だが次の瞬間、彼女の目の前に人影が飛び込んできた。

「!、しま…」

「おらああッッッッ!!!!!」

ミア渾身の拳がnumber3の腹部、装置の中心に突き刺さる。

「ぁがああああああアアアアアアアッッッッッッッッッ!!!!?????????」

口から血を吐き散らしながら吹き飛んでいくnumber3。

ドガッ!!

「がぁフッ!!!」

背中から壁に激突し、そしてその場に力無く崩れ落ちる。

「…ふぅ」

一息つくとミアは背後のリナに向けて、サムズアップのポーズを見せた。

「うん」

応じるように頷くリナ。

「ぐぅ…あぁ…何で…なんでこんな…」

信じられないといった風に自分の腹の傷を抑えながらよろっと立ち上がるnumber3。

「リナちゃんを…侮っていたからだよ」

「!」

声を上げたのは麻美だった。

「2人を精神的に追い詰めて装置に取り込む…確かに途中までうまくいっていた…」
「だけどリナちゃんのこと…侮り過ぎていたんじゃないの?」

「麻美…」

「確かにリナちゃんはヘソ弄りしか能がなくて、他に取柄らしい取柄もなくて、気も小さなどうしようもない普通の女の子だけど…」

「あぅ…」

親友の容赦ない言葉にガクッとその場に崩れ落ちるリナ。

「だけど…だけど、可哀そうな1人の女の子を労わる気持ちは誰にも負けていなかった…!」
「それが分からなかったアナタの計画は最初から失敗していたのよ!」

「麻美先輩…!」

「麻美…」

麻美の言葉に思わず胸が熱くなる二人。

「…く、くく…労わる気持ち…?私の負け…?」

その顔を項垂れさせたまま呟くnumber3。

「!」

咄嗟に2人は構え直す。

「えぇ…私の計画は完璧だったのです…」
「装置は目論見通りネーブル・ミアも取り込んで稼働し、私はその力をもって新たな支配者となって君臨する…はずだった」
「それが…最初から失敗していた…?」

「あぁ、そうだ…number3」
「もうテメエも、このふざけた目論見も終わりだ」

「………」
「…まだ」

「あ…?」

「まだ終わってなどいないのですッ!!」

突如顔を上げるnumber3。

その見開かれた目は赤く輝いていた。

「!、しまっ…」

咄嗟に目をつぶるミア。

(コイツッ!ここでこの技を…!)

一度自分もかかってしまったnumber3の幻覚術。

その目の輝きを見たものは幻覚の虜となり、相手が思うままの幻覚を見せつけられる。

だが一度かかった甲斐あってか、ミアはかろうじて幻覚から逃れられることが出来た。

しかし…

「…先輩ッ!?」

ハッとリナの方を振り返るミア。

「………」

そこにはまるで生気が抜けた人形のように、その場に立ち尽くしていたリナの姿があった。

その視線はどこか遠くを見ており、明らかに自分の意識を欠いている。

「ま、まさか先輩…」

リナが敵の幻術に堕ちてしまった…一瞬動揺するミア。

そしてその隙を逃すnumber3ではなかった。

ガシッ!

「ッ!?」

背後からミアを羽交い絞めにするnumber3。

「て、てめ…離せッ!!」

拘束を振りほどこうとするミア。

だが千載一遇のチャンス、number3は決して彼女を離そうとはしなかった。

「さあ、ネーブル・リナ!あなたにとっての仇敵がここにいますよッ!!」
「あなたのおヘソの事を散々馬鹿にしてきた忌まわしい敵が…!」

「………」

ゆっくりとミアの方を見るリナ。

手に握られていたネーブルソードがラケット形態から元のソードの形へと戻る。

「さあ、ネーブル・リナ!私が抑えている間にこの者にとどめをッ!」

「てめえッ!?お、おい、目を覚ませ先輩ッ!!」

「リナちゃんッ!!」

叫ぶミアと麻美。

だがまったく意に介することなく、ゆっくりとミアの元へと歩み寄るリナ。

そして手にしたソードの先端をミアの臍穴へと向ける。

「おい!いつまで寝ぼけてんだッ!?おいッ!!」

「フフフ、無駄ですよ」
「今の彼女にはあなたの姿が己のヘソを馬鹿にした最も憎い人間に見えている…」
「もはやアナタの姿など見えていません!」

「くぅ…ッ!」

「さあ、とどめです!ネーブル・リナ!」

「はあああああああッッッッッッッ!!!!!!」

リナはソードを引くと一気にミアの臍穴に向けてつき込んだ。

ズブシュッ!!



「がァッ!??」

臍穴に勢いよく突き刺さるソードの先端。

その様を見てnumber3はこの上ない笑みを浮かべた。



[後書き]
あけましておめでとうございます。
というわけで、本年も当ブログをよろしくお願いします。

第二部も大詰めです。
しかしせっかく仲直りして共闘してたのに…やっぱりリナちゃんはリナちゃんでした。

拍手[6回]


「………」

「………」

「……おい」

「え?」

「いつまでこうしているつもりだよ?」

「え、あ…!?」

思わずミアの体から手を離すリナ。

「…ご、ごめん…」

「別に…いいけどよ…」
「だけど…アタシたちのことずっと待ってる奴らがいるんじゃないのか?」

「!」

2人の間の蟠りを解くため、変身してまで戦った麻美…

時間をかせぐため、number3に全身を切り刻まれながらも耐え抜いている17…

そして既にこの世にはいないが2人が共に帰ってくるのを望んでいたローザ…

そんな彼女たちのことを考えるといつまでもここにいる訳にはいかない。

「…うん、そうだねミアちゃん…」
「戻ろう…皆のところへ!」

力強く立ち上がるリナ。

「………」
「へ…、ようやく"らしく"なったな、先輩」
「今までずっと呆けた顔でヘソ弄ってるイメージしかなかったけどよ」

いつもの生意気な、しかしどこか愛嬌のある顔で笑うミア。

「もう…!アタシだってやるときはやるんだから…」

リナも応じるように強気な言葉を返す。

以前のリナからすれば思いもよらないことであった。

そんなリナにミアは充足した思いを込めて言う。

「…じゃあ、いくか」
「アタシらをこんな目に合わせた奴をぶちのめしに…!」

「ええ…!」





ズブシュゥッ!!!

「がぁッ!?」

17の臍穴部をnumber3の手刀が貫く。

「あ…、ぐぐぅ…」

自分の腹を貫く手を掴もうとする17。

ズブ…ブチィッ!

だがそれより先にnumber3の腕が17の腹部からその内臓器官を引き千切りだす。

ズビュルゥッッ!!!

無残に引きちぎられる17の人工内臓器官。

「あっがあァッッ!?…ぅぐ…ぁ…」

あまりものダメージについに背後から仰向けに倒れる17。

「17ちゃん!!」

彼女の元に駆けつけ、その体を抱え起こす麻美。

「あ…ぁ…」

己の中の闘志を限界を超えてまで燃やし続けていた17であったが、その火もついに燃え尽きたのか彼女の体はついにピクリとも動かなくなった。

「…あ…アイツら…ま、まだかよ…」

「必ず…必ず来るから…」

そんな二人の元にソードを携えながら迫り来るnumber3。

「いつまで…そんな無駄な幻想に縋りついているのですか」

「!」
「う、うるせ…ごっフッ!!」

麻美の手をふりほどき立ち上がろうとする17だったが、それより先に口から多量の血が吐き出される。

もはや限界を超えた体がこれ以上動くのを拒否しているかのようであった。

「17ちゃんッ!!」

「ぐ、ぅ…」
(あと…あと…もう少し…もう少しだけ…)

だが非情にも2人に向けられる剣先。

「!」

「ふざけた幻想もこれで終わりです」
「17、白石麻美…あなた達の命をもって私の世の始まりと…!」


…パキッ!


ふと背後から聞こえてきたかすかな音。

「!?」

それに一瞬動きを止めるnumber3。

だが気にすることなく眼下の二人に剣を振り下ろそうとする。

ピキ…パキャアッ!!

今度ははっきりと聞こえてきた亀裂音にnumber3は装置へ振り返った。

リナとミア…二人を捕らえたチャンバーの表面に次々と入っていく亀裂。

そしてその隙間から次々と内部の溶液が溢れ出していく。

「な、何が…」

溶液に次々と気泡が現れ、やがて沸騰しているかの如くチャンバー内を覆いつくしていき…

ついにそれが内側から破裂した。

「なッ!?」

飛び散る破片や溶液、噴き出す蒸気。

そして…

「私の世の"始まり"…?"終わり"の間違いじゃねぇのか?」

「…ッ!」

「よくもミアちゃんや麻美ちゃんを…許せない!」

「!、あ、あぁ…」

白煙の中から現れる2人の人影…

やがてそれがゆっくりと晴れ、2人の姿が露になる。



「き、貴様たちは…ッ!?」

並び立つ白と黒の衣装…2人のおヘソ戦士。

それを見て、思わず麻美は目から涙を溢れさせていた。

「ネーブル・リナ!」

「同じくネーブル・ミア!…ってな」

「リナちゃん…ミアちゃん…!」

彼女、そしてローザが願ってやまなかった光景。

そして彼女たちと同じく、ミアの帰還を待っていた人物…

「…へ、来るのが…遅ぇんだよ、ミア…」

麻美の腕の中で呟く17。

「だけど…良かった…な…」

その瞬間、それまで繋ぎ止めていたものが途切れたかのようにその首がガクッと落ちる。

「!、17ちゃん…?17ちゃんッ!?」

17の異変に気づく麻美。

そしてその体を必死に揺する。

だが彼女も感づいていた。

自分の腕の中で失わていく魂を…

二人が帰ってくるまでnumber3の猛攻を耐え続けていた17。

そしてその役目を終え、彼女はついに事切れたのだと…



必死に呼びかける麻美の腕の中で、ようやく"眠り"についた17の姿を一瞥するミア。

「………」

今まで命の削りあいをしてきた相手…

だが彼女はここまで耐え抜き、ミアたちを助ける手助けをしてきた…

「麻美先輩…そいつのこと頼むっス」

そう言うと、キッとnumber3を睨みつけるミア。

「おい、テメエよくも今まで好き勝手やってくれやがったなァ…!」
「全部倍返しでテメエに叩き込んでやるッ!!」

「えぇ、ミアちゃんだけじゃない…皆に悲しい思いをさせて…絶対に許さない!」

「う…!」

二人のおヘソ戦士に詰め寄られ、たじろぐnumber3。

「く、な、何故こんなことに…」
「しかし…あなた達を沈黙させて、再び利用させてもらうまで…!」

「やれるもんならやってみやがれッ!!いくぜ先輩ッ!」

「うんッ!」

number3に向けて駆け出していく2人のおヘソ戦士…

その光景を麻美は万巻の思いで見つめ、そしてエールを送った。

「リナちゃん、ミアちゃん…頑張って!」



[後書き]
ついに並び立った2人のおヘソ戦士。
果たしてどうnumber3に立ち向かって行くのか…来年もよろしくお願いします!

拍手[4回]



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