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へそ出しヒロインや時々男の子がおヘソを弄られたり嬲られたりしながら頑張るイラストを載せています。基本ラフ画がメインです。感想やコメントいただけると嬉しいです!

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※しつこく前置き※
この話は、ヤムさんが連載されている「閃光戦士 ナベルスターズ」の設定を元に書いています。まだ原作を読まれていない方は、先にそちらの方をご覧になられることをお勧めします。



「トルネード・スピナーッ!!」

キュイイィィィィィィィィンン!!!!!!!!!

瑞樹の手から放たれたスピナーが凄まじい勢いで、フード男の一人へと迫る。

ズバッ!!

「キヒッ!!」

スピナーが男のマントを一文字に切り裂く。

だがそれより先に中より抜け出した本体がその醜悪な姿を露わにした。

「!」

異常なまで細い手足、背に2枚の透明な羽、白と黒の縞模様に彩られた尾、そして口から生えた長い口吻…

「み、巫女ちゃん…あれは…!」

「えぇ、『蚊』のようですね…」

モスキート型インセク…その姿は今まで戦ってきたインセクの中でも特に奇怪な姿をしていた。

「ヒャハッ!お、お前の血液…吸ってやる…」

「ハッ、そんな貧弱な体をしたやつにやられはしないよ!」

直接モスキート型インセクに殴りかかる瑞樹。

それより先にインセクが羽ばたき宙に逃がれる。

「だったらこれで…!」

片手を宙にかざすと、それをインセクに向かって突き出す。

それを合図にスピナーが目標に向かって一直線に飛んでいく。

「キヒッ!」

だがまたも避けられるスピナー。

瑞樹はスピナーを操り何度も攻撃を仕掛けるが、インセクはその細い体を旋回させながら器用に避け続ける。

「キヒッ!キヒヒヒヒッ!」

ぷぅぅぅぅぅぅぅん

奇怪な笑い声とその羽音が瑞樹をさらに苛立たせる。

「く、この…ッ!!」

「瑞樹!!うしろッ!!」

突然のひかりの叫び声にハッとする瑞樹。

「いつまでソイツと遊んでいるつもりだ?」

モスキート型インセクに気を取られている内に、いつの間にか背後にもう一人のフード男が立っていた。

「くっ!」

咄嗟に裏拳で殴りつける瑞樹。

だがその拳が相手に直撃する瞬間、突然男のフードが燃え上がった。

「えっ!?熱ッ!!」

異常なまでの高温に思わず拳を引っ込め、後に引く瑞樹。

焼け落ちていくフードの中から現れる正体…

姿形こそは先のモスキート型よりも特色無いものの、黄色に褐色の斑紋という少々派手な見かけのインセク…

「な、なに…?」

「アーク・トルネード…この私の熱に耐えられるかな?フフフ…」

「キヒヒッ!!」

瑞樹に詰め寄る2体のインセク。

「瑞樹ッ!!」
「蒼井さんッ!」

瑞樹のピンチ、変身出来なくても戦わなければ…ひかりと巫女が駆け寄ろうとするが、その前にダークホールが立ち塞がる。

「行かせんぞ!変身後ならまだしも、今のお前たちで私にかなうと思うな」

「う…!」

その場で足止めされてしまったひかり達は、ダークホールの向こうにいる瑞樹の背中を不安げに見やる。

「大丈夫!こんな奴らアタシ一人で十分だって!」

「一人で十分だと…随分と見くびられたものだな」

「ああ、インセクなんか…アタシ一人で蹴散らしてやる!!」

同時に駆け出す瑞樹。

目前のインセクに向かって勢いのままに殴りつける。

そのパンチを避けたインセクはカウンター気味に拳を返す。

瑞樹もまたこれを避け、2人はそのままパンチの応酬を繰り返す。

その様子を見ながら、巫女は思案していた。

(あのインセク…一体…?)

これまで戦ってきたインセクは一目見れば種を特定できる特徴があったが、今瑞樹と戦っているインセクはそういった特徴はない。

唯一体の模様だけが推測できる要素であったが…

(そういえば…このおへそを塞いでいる液体…お腹にあたったとき熱を持っていた…)
(そして、あの燃え落ちたマント…)
(あの体の模様…熱…吹き掛けられた…、!!)

巫女はハッとして瑞樹に向かって叫ぶ。

「蒼井さん避けてッ!!正面にいると危険ですッ!!」

「えッ!?」

普段は物静かな巫女が発した叫び声。

その声に反射的に瑞樹が斜め後ろに退いた瞬間…!

ブシュウッッッッッッ!!!!!!

「んぅうッ!!!」

瑞樹のわき腹を高熱のガスがかすめる。

「え、な、なにあれッ!?」

突然インセクから発せられたガスに驚きの声を上げるひかり。

「チッ、仕留め損ねたか…」

そう呟くインセクの腹部には、先のガスを噴き出したと思われる噴射口が開いていた。

「こ、こいつ…こんな攻撃を!?」

火傷を負ったわき腹を抑えながら驚愕の声を上げる瑞樹。

「やはり…そのインセクのベースはミイデラゴミムシ…いわゆるヘッピリムシです!」

「え?ヘッピリ…」

「その名で呼ぶな!まったくふざけた名前だ。この高温ガスはこの私のみが持つ能力……その私を侮辱するような名で呼ぶのは許さん!」

「だけどタネが分かってしまえばこっちのもんだよ!」

瑞樹は距離を取るとスピナーを再度構えなおし、ゴミムシ型インセクに向けて放つ。

「キヒヒッ!!」

その時スピナーを放って丸腰となった瑞樹に宙から急降下で迫るモスキート型インセク。

「一個だけじゃ…ないんだよッ!!」

素早く臍の前に両手で輪を作ると、もう一つのスピナーを作り出す瑞樹。

「2つめのスピナー!瑞樹スゴイ!」

初めて見るダブルスピナーにひかりが驚きの声を上げる。

その声を聴いて、思わずニヤリと笑う瑞樹。

ズキッ!

(うっ!?)

ヘソに突然走る痛み。

ダブルスピナーは、固化剤を無理矢理剥がした際傷つけてしまった瑞樹のヘソに、相当な負担をかけていた。

(やっぱり…今のおヘソじゃ長くもちそうもない。早く決着をつけないと!)

瑞樹は痛みをこらえると、2つ目のスピナーを頭上から迫るインセクに向かって勢いよく繰り出した。

「キヒッ!?アギャアアアッ!!!」

想定外の攻撃に咄嗟に避けようとするも、左腕とその背中の左側の羽を切り裂かれそのまま地に墜落するインセク。

モスキート型インセクを仕留めたのち、すぐさま瑞樹はもう一体のインセクに向けて2つのスピナーを差し向ける。

「う、うおおおおおッッ!?」

まったく別々の方向から迫りくるスピナー。

ブシュウウウウウウウウッッッッッッッ!!!!!!!

咄嗟に高温ガスを噴射し片方のスピナーを弾き飛ばす。

だが、ガスの射程から逸れたもう一つのスピナーは残存している。

「やっぱりその威力だと連射は出来ないみたいだねッ!!」

「ぬうっ!?」

高速で迫るスピナーを弾き飛ばすほどの威力の高温ガスであったが、次に発射するまである程度のブランクが必要になるのではないかと推測した瑞樹の読み通りであった。

「う、うおおおおおおッッッッッ!!!??おのれええええええええッッッッッッッッ!!!!!!」

もはや防御手段を失ったインセクにスピナーが命中しようとしていたとき…

「…というでも思ったか?」

「!?」

突如ゴミムシ型インセクの目の前の地面を突き破り現れる新たなインセク!

ギィンッ!!!

その新たなインセクの皮膚に命中したスピナーは皿が割れるようにいとも容易く砕け散った。

「え…?」

一瞬何が起こったか理解できなかった。

高速回転のスピナーが直撃したのにも関わらず、まるで何事もなかったかのように直立不動のままの漆黒のインセク。

あのクモ型インセクとの戦いで防がれてしまった自分の技を再び磨き上げんと、あの戦い以降ずっとトレーニングルームで特訓し続けてきた。

スピナーを同時に2つ操り、なおかつその威力を上げんと鍛錬し続けてきた…

「そ、そんな…」

今までの努力を水泡に帰すかのような事実に呆然とする瑞樹。

だが、まだ敵を目の前にしていることを思い出し、咄嗟に臍の前に手で輪を作り3枚目のスピナーを作り出そうとする。

ズキッ!

「うぐっ!!」

ヘソに激痛が走り、思わず意識を乱してしまう。

もともと負傷していた状態にナベルエナジーを相当消耗するダブルスピナーを繰り出したことで、もはや瑞樹のヘソは限界を訴えていた。

(ま、まだ…まだ私はやれるんだッ!!)

だが、それでも己を奮い立たせ、ヘソに力を込める瑞樹。

ズブッ!

「うッ!?」

ヘソに意識を集中していた瑞樹の太ももに突然鋭い痛みが走る。

「キヒッ、キヒヒ…」

見下ろすと自分の右足の腿にモスキート型インセクがその口吻を突き立てている。

先の一撃で宙から叩き落されたが、いつの間にか瑞樹の足元に這いよっていた。

「こ、この…気持ち悪いッ!!」

「瑞樹ッ!!前ッ!!」

ひかりの声にハッとし顔を上げる瑞樹の目の前に、3体目のインセクが仁王立ちとなりその拳を振り上げる。

咄嗟にその場から逃れようとする瑞樹であったが、その瞬間吸血を始めるモスキート。

「あぅんッ!!」

得も知れぬ感触に体を震わせる瑞樹。

その反応が遅れた一瞬が運命の分かれ道であった。

瑞樹の体から咄嗟に離れるモスキート。

そしてインセクの剛腕が、彼女のお腹に深々とめり込む。

ボゴオォォォッッッ!!!!!!!

廃工場内に大音量で響き渡る衝撃音。

「ぐぶぅえ"え"え"え"え"え"ッッッッ!!!!!!????」



胃から逆流する吐瀉物を撒き散らしながら吹き飛んでいく瑞樹。

ガッシャアアアアアアンンン!!!!!!!!!

積み上げられた廃材の山に叩き付けられ、そのまま崩れ落ちてきた瓦礫の下に埋もれてしまう。

「瑞樹ぃッ!!!」
「蒼井さんッ!!」

同時に叫び声を上げるひかりと巫女。

目の前に立ちふさがるダークホールの脇を抜け、彼女の元に駆け寄ろうとする2人であったが…

「行かせんといっただろう!」

人間離れした動きで素早くダークホールが2人の腕を掴み、同時に手首の関節を決める。

「あぅぅッ!」
「くぅッ!」

「あのアーク・トルネードを仕留めた後…お前たちの相手もしてやる」
「それまで黙ってみていろ」

「う…」

そうこうしている内に、瑞樹が埋もれた瓦礫の山に迫るインセク。

スピナーをたやすくはじくほどの強固な外殻を全身に覆ったインセクは、昆虫の中でも特に強固な外骨格を持つクロカタゾウムシをベースにした個体である。

この廃工場に現れた3体のインセク…

それは、それぞれがもともと持っていた能力を会長によってより強化された対ナベルスターズインセクともいえる個体であった。

もともと全員の変身能力を封じたうえで確実に仕留める作戦であり、一人瑞樹の変身を許してしまう事態となったが、いずれにしろ今の彼女だけで太刀打ちできる相手ではなかった。

ゾウムシ型インセクは瑞樹のポニーテールを掴むと彼女の体を瓦礫の山から引きずり上げた。

「うあぁぁ…うぅ…」

先ほどの腹部への強烈な一撃で意識が混濁したままの瑞樹。

そんな彼女の意識を覚醒せんばかりの衝撃がまたも腹部に叩き込まれる。

「がふぅッ!!???」

宙吊りのまま、お腹に繰り出される強烈なボディーブロー。

それは繰り返し連続で瑞樹の臍を狙って叩き込まれた。

「うぶぇえ”ッ!ごフゥう”ッ!!ぐぶぇえ"え"え"ッッッ!!!!」

為すがまま、お臍を、お腹をひたすら痛めつけられる。

「やめてぇッ!!瑞樹が死んじゃうぅ!!」

ひかりの悲壮な叫び声が響き渡る。

だが肉打つ音が止まることはなかった。

「お”…ぇ…」

ついに吐き出すものも無くなったのか、瑞樹の口から乾いた叫び声しか上がらなくなる。

その時点で、ようやく地獄のような腹責め苦が中断された。

もはや完全に虚ろとなった瞳…口からもだらしなく唾液の糸が垂れ落ちる。

その腹部は見るも無残な有様で、集中的に殴られ続けた臍を中心に、巨大なクレーターのごとき陥没が元に戻ることなく形作られている。

その中心の渦巻き出べそも今や完全に潰れ拉げ、針はかろうじて刺さっているものの、リファイアリングもいびつに歪んでいた。

ゾウムシ型インセクはもはや完全に抵抗力を失った瑞樹の体を羽交い絞めの体勢で固定した。



そんな満身創痍の彼女の元へ他の2体のインセクが迫る。

「フフフ、いい様だなアーク・トルネード…」

「あ…ぅ…」

ゴミムシ型インセクが瑞樹の潰れ拉げた出べそを撫でまわしながら声をかける。

「もはや自分の置かれている状況すら理解できんか…おい、コイツの意識を取り戻してやれ」「ココに飛び切りのやつを、な」

「キヒッ!」

もう一体のモスキート型インセクは頷くと、入れ替わる様に瑞樹の前に立ち、そしてその鋭い口吻を腹部の中心に向ける。

「ぅ……」

プスッ!

「あゥンッ!!!」

ビクッと瑞樹の体が稲妻に打たれたかのように波打つ。

「あ、あ…何をして…ッ!?」

衝撃で意識を取り戻した瑞樹の目に飛び込んできたのは、自分の出べその中心にインセクの口吻が深々と突き刺さるという見るも悍ましい光景であった。



「そ、そんなものアタシのおヘソに挿入れるなぁ!!」

だが構うことなく吸血行為を始めるインセク。

「あッ!?あぁああああああッッッッッ!!!????」

自分にとって最も大切な場所から、無慈悲に吸われていく血液とナベルエナジー…

不思議と痛みはなかったが、その気色悪さだけははっきりと感じられた。

なんとか行為をやめさせようともがいたが、背後より完全に拘束された彼女にこの悍ましい行為を止めることは出来なかった。

チュウゥ…チュウゥ…チュウゥ…

容赦なく臍部から吸い取られていく血液とエナジー。

やがてモスキート型インセクの切り落とされた羽と腕が再生し、そして全身のシルエットまで変えていく。

彼らインセクは良質なエナジーを得れば得るほどより強力な個体へ進化を遂げる。

そしてついにひとしきりのエナジーを得たのか、ようやく口吻が瑞樹の臍から引き抜かれた。

「はあぅッ!!」

一際高い嬌声を上げぐったりと項垂れる瑞樹。

かろうじて変身を保てるほどの量を残して、ほとんどのエナジーを吸い取られた彼女にもはや戦う力は残されていなかった。

次にどんな風に嬲られてしまうのか…虚ろな意識の中でぼんやりと想像する瑞樹だったが、2体のインセクはそれ以上手を出すことはせず、そのまま彼女を見つめながら立っていた。

「…?」

手を出さないインセクに瑞樹が訝しがった瞬間、突然彼女の臍に異常が生じる。

「うあああッッ!?お、おへそがぁッ!!????」

長時間吸血行為にさられた間、彼女の臍には実際の蚊と同じように血液が凝固しない特殊な唾液を流し込まれ続けていた。

その唾液こそがあの痒みを生み出す源であり、それを大量に臍部に流し込まれた瑞樹のヘソに今まさに想像を遥かに超えた掻痒感が襲ってきていた。

「か、かゆィイイイイイイイイイッッッッッッッッッ!!!!!!!!!お、おヘソがぁッ!!おへそが痒いよぉおおおおおおおおおおッッッッッッッッッ!!!!!!!!」

そのあまりもの掻痒感に悲鳴を上げながら必死に体をもがかせる瑞樹。

「お、お願いぃイイイイイイイイイイッッッッッッ!!!!!!!!!!!!お、おへそぉをッ!!!!おへそを掻いてぇエエエエエエエエエッッッッッッッッッッ!!!!!!!!」

敵であるのにも関わらず目の前のインセク達に懇願してしまう。

だが2体のインセクはニヤニヤ笑いながら、彼女が悶える様を黙って観察している。

「おへそおおおおおおおおッッッッッッ!!!!!!!!おへそおかしくなっちゃうぅうううううううううううッッッッッッッッッ!!!!!!!!!」

涙と汗と涎で顔をぐしゃぐしゃにさせながら、そしてどこか恍惚とした表情で泣き喚く瑞樹。

見ると繰り返し剛腕を叩き込まれ潰れ拉げた出べそも、今や普段の倍以上に膨れ上がっていた。

もはやリファイアリングの大きさを超え、ギチギチにはち切れんばかりの様である。



「アハハハハハハハッッッッッ!!!!!!おへそォッ!!おヘソオオオオオオオオオオオオッッッッッッ!!!!!!」

みっともなく真っ赤な巨大出べそを震わせながら、あられもなくその部位を連呼しながら悶える瑞樹の痴態…

もはやそこに凛々しい女戦士の面影は全く無かった…

「フフフ、そろそろ目を覚まさせてやるか…」

ひとしきり彼女が悶える姿に満足したゴミムシ型インセクは瑞樹の至近距離に立つと、その高温ガス噴射孔を彼女のその真っ赤な出べそに向ける。

これからこのインセクが瑞樹に何をしようとしているのか…

それは誰もが容易に想像できた。

「正気に戻ってぇッ!!瑞樹ィィイイイイ!!!!!!」

ひかりの必死の呼びかけ。

だがそれも今の彼女に届くことはなく、空しく廃工場内に響き渡る。

「さらばだ、アーク・トルネード」

出べそを徹底的に責められ完全敗北した女戦士…

それに追い打ちをかけるがごとく、その噴射孔から高温ガスが噴き出し、そして…

「ぅあッ!!あっぎゃあああああああああああアアアアアアアアアアアアアアアアアッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!」

廃工場内に彼女の最後の断末魔が響き渡った…


[後書き]
というわけで、ナベルスターズの続きです。
多数対一人、傷を負っているというハンデ、気持ちの焦り、必殺技破られ、羽交い絞め拘束、エネルギー吸引と…私の大好きなヒロピン要素を詰め込めるだけ詰め込んでますw
最後に断末魔を上げてますが、彼女が死んだわけではないのでご安心を…。再起不能直前までダメージを受けたには違いないですが。

今回出てきた3体のインセク、それぞれ高温ガス噴射、吸血、強固な外殻とやってみたかったネタをまとめて出してみましたが、なんだか「テラフォーマーズ」っぽくなってしまいました。しかしこういう「昆虫」のようにモチーフが明確な敵は、へそ責めネタを考えるうえで色々想像も膨らむんですよねw

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※前置き※
この話は、ヤムさんが連載されている「閃光戦士 ナベルスターズ」の設定を元に書いています。まだ原作(?)を読まれていない方は、先にそちらの方をご覧になられることをお勧めします。





「そうか、また"奴ら"にしてやられたか…」

「申し訳…ございません…」

帝エナジー本社ビル最上階…

深田アンナことダークホールはおずおずと大仰な椅子に腰を掛けた男を見た。

クモ型インセクがあのプライムスリーに倒されたことに対し制裁が咥えられるのではないか…

彼女は男の次の言葉を待っていた。

「フ、何をそんなに恐れている…?」

「い、いえ…」

「貴重な手駒を失ってしまったことか?」

「………」

男はニヤリと笑った。

「気にする必要はない、それも布石の"一つ"だ」

「え?」

怪訝な表情を浮かべるダークホール。

「入れ」

男の声に合わせて、その場に現れる2人の人影。

体格はバラバラであったが2人ともフードを深く被りその顔は窺い知れない。

「私が特別に調整した"個体"だ。彼らをプライムスリーにぶつける」

「…し、しかしお言葉ですが…会長自ら調整した個体とはいえ、奴らは相当侮れない力を…」

「それはナベルエナジーの力を存分に発揮出来ている時の話であろう?」

「え?」

「いくらプライムスリーでも"力を封じられれば"な…」

「フフフ…」

「キヒヒ…!」

2人のフードの男がそれぞれ笑い声を上げる。

「ダークホール、お前にも存分に働いてもらうぞ!」

「ハ…ハッ!」





とある郊外の廃工場群…

赤名ひかり、蒼井瑞希、白石巫女、プライムスリーの3人はその無人の廃墟と化した建物の中にいた。

「ここが…」

ここ数日、この付近で何人もの女性が襲われナベルエナジーを奪われる事件が頻発していた。

事件を分析した結果、犯人がこの廃工場群を中心に行動しているとの推測が導き出され、3人は調査のため訪れていた。

「なんだか…怖いね、ちょっとしたお化け屋敷みたい…」

昼間でも薄暗い工場内の様相に若干おどおどした様子のひかり。

「そうですね。だからこそ…"彼ら"の潜伏先としてはうってつけということでしょうか」

ひかりと対照的にいたく冷静な口調で巫女が言う。

「そ、そうだけど…あ、瑞樹!そんなに先に行かないでよ!」

ひかりと巫女の前方10mほど先を、そのポニーテールを揺らしながら歩んでいく瑞樹。

「早くしなよ!早くしないとアイツらここから逃げ出しちゃうよ!」

少しだけひかりたちを一瞥すると、再び前を向き歩き出す。

「そ、そんなこと言ったってぇ…」

「………」

「? どうしたの巫女ちゃん?」

「…瑞樹さん、少し危ういかもしれませんね」

「え?…確かに少しピリピリしているような気はするけど…」

「前回のクモ型のインセクとの戦い…あの時も彼女が先行して…」

そこまで喋った瞬間、突如顔を強張らせある方向を睨み付ける巫女。

「巫女ちゃん!?」

「敵です!」

その視線の先の物陰からゆっくりと姿を現すフード男。

「あッ!?」

「出たわねッ!」

ペンダントからリングを引きちぎり、タンクトップの裾を捲りあげながら咄嗟に男に向かっていく瑞樹。

「瑞樹!」

それを追うように慌てて、ひかりもリングを外しポロシャツの裾を捲り上げる。

「キヒヒヒ…ッ!」

「「!?」」

その時、全く反対の方から聞こえてきた声に2人の足が止まる。

「もう一体!?」

2人が振り返ったその瞬間であった。

ビチャア!!

「うっ!」
「熱ッ!?」

変身するためにさらけ出されていた2人のお腹…その中心を狙いすましたかのように高温の白い謎の液体が浴びせかけられていた。

「赤名さん!蒼井さん!」

「な、なにコレぇッ!!??」

臍穴を中心に自分のお腹にこびりついた液体を咄嗟に手で拭おうとするひかり。

「え…!?」

お腹にへばりついたままの液体…

お腹に当たった瞬間は熱を帯びていた液体だったが、それが冷めると同時に瞬く間に固化し、彼女のお腹にピッタリと張り付いてしまっていた。

正六角形の溝が刻み込まれたひかりの特徴的な浅べそも、蓋をしたように完全に塞がれてしまっている。

「お、おへそに…ッ!?」

一方の瑞樹のお腹にこびり付いた液体も既に固化し、その渦巻き出べそを覆うように膜が形成され、まるで白い半球がお腹から浮き出たような様となっていた。



「く…トルネード・リファイア!」

瑞樹は構わず変身の掛け声をかけ、手にしたリングをお腹にあてた。

光り輝くリングの内側から2本の細針が伸び、そしてリング中央の臍に向かっていく。

ガキッ!!

だが、その手前で止まってしまう針。

臍に付着した固化剤が針の侵入を阻んでしまっていた。

「へ…変身できないッ!?」

「あ、あたしも…!」

同じくかけ声をあげ、リングをお腹にあてるひかりだったが、またも針は固化剤に阻まれてしまう。

「まさか…」

巫女はようやく敵の狙いに気付いた。

敵は…こちらの変身を封じようとしている。

これでは迂闊にお腹をさらすことが出来ない。

片手でブラウスの上からおへそを抑えながら、ジリジリと後退する巫女。

最初に現れ2人の臍に固化溶液を放った男と、後から現れた男がゆっくりと巫女に迫る。

「巫女ッ!!」

自分の臍のことは一旦さておき、窮地に追い込まれた巫女を助けようと、咄嗟にかけよろうとする瑞樹。

だがそんな彼女の目の前に新たな人影が立ちふさがり、彼女の鳩尾に一撃喰らわせる。

「ゲホッ!!」

腹部のダメージで前のめりになる彼女の背後に回り込んだ人影は、すかさず脇の下に腕を通し羽交い絞めに抑え込んだ。

「う、っく…!?お、お前は…ッ!?」

自分を背後から拘束するその人物に瑞樹は見覚えがあった。

以前も対峙したことのあるフードの女、ダークホール…

「しばらくおとなしくしてもらおうか…アークトルネード!」

「瑞樹ッ!」

叫ぶひかり。

その時、フードの男の一人が彼女の方へ振り返った。

「キヒヒ…!」

「ッ!?」

変身出来ないひかりに向かって、奇怪な笑い声を上げながら迫る男。

「い、いや…」

「赤名さん!」

「ホーリークロス!白石巫女!」

「!?」

瑞樹を羽交い絞めにしたままダークホールが叫ぶ。

「仲間を傷つけられたくなければ、お前の臍を我々の前にさらけだせ!」

「!」

今臍が無事なのは自分だけ…だが敵はその変身まで封じようとしている。

もしここで全員の変身が封じられてしまえば、こちらが圧倒的不利な状況に陥ってしまう…

だが、今の状況で彼女に選択の余地はなかった。

「…分かりました」

巫女は頷くと自分のブラウスのボタンを下からゆっくりと外し始める。

そして鳩尾あたりまでのボタンを外すと、左右の手でその裾を広げた。

「………」

ブラウスの合間から露わになる巫女の臍…

「フフ、いい子だ…やれッ!」

楕円形の浅い穴にホーリーシンボルの如く十字に溝が刻まれたその美しい臍に向かって、固化溶液が容赦なく浴びせかけられる。

「うっ!?」



外すことなく巫女の臍に命中した液体も瞬く間に固化し、その臍穴を完全に塞いでしまう。

「く、ぅ…」

「巫女ちゃん…!」

「フフ、これで…お前たちの変身能力は封じられた。後は一人ずつじっくりと…」

「誰が変身能力を封じたって…?」

「なに…?」

突然の言葉に一瞬押さえつけていた力が弱まる。

その瞬間、後頭部を思い切り背後のダークホールにぶつける瑞樹。

「うぐッ!?」

そしてその隙に拘束から脱すると、距離を取り彼女たちと対峙した。

「く…、き、貴様…」

「アタシたちの変身前の臍を狙って変身を封じる…確かに効果的な手段だけど…」
「"おへその形"のことまでは考えていなかったみたいだね!」

「どういうことだ…?」

問いかけるダークホールに向かって、瑞樹はビシッと指差しながら言い放った。

「アタシが、ひかりや巫女ちゃんと違って"出べそ"だってこと!!」

「…は?」

怪訝な表情を浮かべるダークホールをよそに、すかさず自分の出べそに固着した半球を両手で掴む瑞樹。

「出べそなら、凹んだおへそよりこれを引き剥がすことだって…んぅッ!」

固化剤を自分の臍から引き剥がそうと渾身の力を込める。

確かに彼女の言う通り、凹んだ臍に埋まったものよりは、もともと外に突出した出べそに張り付いた固化剤を引き剥がす方が容易であることに違いはない。

だがそれでもその固着力は相当なものであり、今こうして引き剥がそうとしている瑞樹の臍には相当な負担がかかっている。

「ぐ、ぐうううううあああああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!!」

自ら出臍を引き出すも同然の行為に、苦悶の声を上げる瑞樹。

前回のクモ型インセクとの戦いで受けた臍のダメージは巫女の力で癒えているものの、あの時の苦痛が脳裏にフラッシュバックする。

臍を限界まで引き釣り出され、腹部の中心から全身へと波紋のように広がるこの世とは思えない激痛…

「み、瑞樹ぃ!それ以上は駄目だよ!おへそが千切れちゃうよぉ!!」

見るに耐えかねたひかりが叫ぶ。

だが彼女は決して力を緩めなかった。

(こ、ここで私がやらなくちゃ…いけないんだアッ!!)

「フフ、馬鹿なことを…それを剥がす前に貴様のヘソが…」

嘲笑うダークホール。

べリ…!

「なに…?」

何かが剥がれるような音にダークホールの顔から笑いが消える。

ベリベリベリ…

徐々に瑞樹のお腹からはがれていく固化剤。

そして…

「んあああああああああああああッッッッッッッッッ!!!!!!!!」

ベリッ!

渾身の叫び声と共についに固化剤が引き剥がされ、露わになる瑞樹の出べそ。

だが相当な負荷を与え続けたせいか、その肉片は真っ赤に腫れ上がり見るからに痛々しい様となっていた。

ジンジンとその奥底から絶え間なく鈍痛が疼き、顔を歪ませる瑞樹。

だがそれに構う間もなく、彼女はすかさずリングを自分のお腹に当てた。

光り輝くリングから伸びた二本の針が、今度は阻まれることなく瑞希のヘソの渦に沿うように曲がりその中心に食い込む。

「くぅっ!!」

いつもより重い痛みが臍に走る。

そのまま光に包まれ、やがて青いドレス状のコスチュームに真っ赤なおへそを露わにした瑞希が現れ名乗りを上げた。

「アーク・トルネード!あんたたち覚悟しなさいッ!!」




[後書き]
というわけで、リナちゃんを一旦中断してちょうど一年ぶりのナベルスターズです。
色々とネタが思いついたので、ちょっとだけこっちのストーリーをやらせていただきたいと思います。
まずは変身もの定番の「変身封じ」からということで…w

あと3人目のプライムスリー、白石巫女ちゃんもまだ描いていなかったので、これを機にヤムさんからお伺いしたイメージのもとに描いてみました。


変身前。


変身後。
他の2人と比べて、露出度は低め。
でも、十字型のおへそはしっかり出してます。

で、描いた後から麻美ちゃんと似てしまったことに気付くという…

拍手[5回]


「それじゃあまたね、リナちゃん」

扉を閉め理奈の部屋を後にする麻美。

あの死闘から一週間…

臍穴から侵入したラミア・ジェルに悪魔じみた姿に変貌させられ、ミアとの激戦で重傷を負った理奈。

だがジュエルの治癒能力もあってか、今は目立つ外傷も消え、体調も以前と同様にまで回復してきていた。

一方のミアであったが、一旦理奈と共にローザの保健室に運ばれたものの、いつの間にかそこから姿を消し、行方が分からなくなっていた。

麻美は以前訪れたことのある彼女のマンションにも何度か足を運び、インターフォンを鳴らしていたが一回も返答はなかった。

彼女には、ミアが既にそこからいなくなったように感じられた。

とうに暗くなった道を一人歩きながら、彼女のことを案じる麻美。

(ミアちゃん…一体何処に行っちゃったの?体は…もう大丈夫なの?)

怪我のことも気になるが、それ以上に彼女には聞きたいことが色々とあった。

(貴女とリナちゃんは一体…?)

普段は人を食ったような態度を取り続けるミアが時折見せる激情…それが一体何から来るものなのか、それを知りたかった。

「ミアちゃん…」

思わず彼女の名前を呟く。

「なんすか?」

「ッ!?」

突然背後から聞こえてきた聞き覚えのある声に、思わず心臓が飛び出しそうになりながら振り返る麻美。

そこには…制服を着崩しその巨べそをさらけ出した、いつものミアがいた。

「ミアちゃんッ!!」

今までその身を案じていた人物がいきなり目の前に現れたことにドギマギしながらも、麻美は矢継ぎ早に質問をしていた。

「い、今までどこに行ってたの!?怪我は大丈夫なの!?」
「ミアちゃんのこと、ずっと心配してたんだよッ!?」

「あ~、体の方はもう大丈夫っすよ」

かったるそうに頭を掻きながら答えるミア。

「っていうか先輩、アタシのこと心配してくれてたんすか…ちょっと意外っすね」

「意外じゃないよッ!!」

「!」

「ミアちゃんもあんなに傷ついて…お腹もおへそも滅茶苦茶にされて…」
「ホントに…本当に心配だったんだからぁ…」

涙目で声を震わせる麻美に、さすがのミアも少しバツが悪そうな表情を浮かべる。

「あ、あ~、その…アタシの方はさておき、あの馬鹿センパイの方は…」

「リナちゃん…?リナちゃんももう大丈夫だよ」
「明日から普通に登校できると思うし…あ、そうだ!」
「まだお礼言ってなかったよね、リナちゃんを元の姿に戻してくれたこと」

「!、…別に礼を言われるようなことなんてしてないっすよ」
「アタシは…ただアイツをひたすらボコボコにして…」

そう言うミアの表情はどこか愁いを帯びていた。

「………」

そんなミアの姿を見て、麻美は意を決し疑問をぶつけることにした。

「あ、あの…ミアちゃ…!」

だがその時、既に彼女は麻美の前から姿を消していた。

「………」
「ミアちゃん…」





「はぁッ、はぁッ、はぁ…ッ!」

ネーブル・リナは息を切らしながら、"ソレ"から逃れようと暗闇の中をひた走っていた。

「リ~ナ~ちゃぁ~ん♪」

背後の闇から不気味に木霊する声。

そのまとわりつくようなどこかで聞いたことのある声と気配を振り払うかのように、とにかく走り続ける。

「あッ!?」

突然"何か"につまづき倒れてしまうリナ。

「痛っ!…な、なに…?」

地面から生えた"ソレ"を確認しようと目を凝らす。

次の瞬間、彼女の顔は蒼白となった。

「ヒ…ッ!?」

地面から生えた"ソレ"は、"以前見たことのある"触手の先端部であった。

咄嗟にその場から逃れようとするリナであったが、それより早く触手が彼女の足に巻き付いた。

「い、いやあッ!?」

抵抗する間もなく、さらなる触手が暗闇の向こうから飛び出しリナに絡みつく。

「いやああああああああああああッッッッッッッ!!!!!!!!!!」

触手に四肢を絡めとられ悲鳴を上げるリナの元に、ゆっくりと触手の主が暗闇から姿を現す。

「ひさしぶりィ~♪リ、ナ、ちゃあ~ん❤」

人から大きくかけ離れたシルエット…

それはほんの少し前、リナ自身がラミア・ジェルによって変貌させられた異形の凶戦士、イーヴィルリナ・イブリースその人であった。

「どうして逃げるんだ~?アタシとはずっと前から一緒だっただろぉ?」

触手でリナの体を引き寄せると、お互い密着せんばかりに至近距離まで迫るイーヴィル。

「い、いやぁ…」

「つれねぇな~相棒よぉ」
「アタシが"もう一人のお前"だってこと忘れちまったのかよぉ?」

リナの顔をその鋭い爪が生えた手で愛でながら、ニヤリと笑うイーヴィル・リナ。

「ど、どうして…」

リナは震える声でかろうじて問いかける。

「どうして…わ、私たち…あの時一つになったはずなのに…」

「さぁ?あのスライムもどきに体弄られた拍子に分かれちまったのかもなァ」
「だけど、アレには感謝してるんだぜぇ?このアタシの力をさらに引き出してくれたんだからなぁ」

今目の前にいるイーヴィル・リナは、つい先日ミアと死闘を繰り広げたイーヴィル=ラミアではない。

彼女は以前リナの体から分離し、お互い戦ったこともあるもう一人の自分…すなわち正真正銘イーヴィル・リナ本人であった。

「それにしてもお前、どうしたんだァ?随分醜態ばかりさらしてるみたいだけどよぉ」
「またアタシが暴れた方がいいんじゃねぇかぁ?」

「だ、駄目…それは…!」

必死に首を振るリナ。

「また…また皆を傷つけちゃう…」

それを聞いてイーヴィルはため息を吐いた。

「お前、何も変わってねぇなぁ…」
「あの時アタシの何もかも受け入れて、踏ん切りつけてやってくって決めたんじゃねぇのかよ…」

「ぅ…」

うなだれるリナ。

イーヴィルはそんなリナの髪を掴むと、彼女の顔を無理やり引き起こした。

「あぅうぅ…ッ!!」

「それに…最近あのミアって奴に随分コケにされてるじゃねぇか」
「いいのかぁ、このままでよぉ?」

「う…ぅ…」

「アタシのこの力を使えばアイツだって簡単にボコボコに出来るんだぜぇ?」
「センパイに対する態度って奴を、身をもって教えてやらないとなあ?」

リナの目の前でイーヴィルは歪んだ笑顔を浮かべた。

「で、でも…私は…」

「………」
「だったら…少し思い出させてやろうか」

突然イーヴィルはリナの腰に手を回すと、彼女のお腹を自分のお腹に密着せんばかりに抱き寄せた。

「な、なにを…!?」

「お前がどれだけすげぇ力を持ってるか…身をもって味わってもらおうってな!」

そう言った瞬間、イーヴィルの巨べそから無数の微細な触手が溢れ出し、間近のリナのへそに一斉に伸びていく。

「ひィ…ッ!!」

臍に生じた得も知れぬ感触に身を震わせるリナ。

触手の一部はリナのへその皺や縁を丹念になぞりはじめ、また別の一群はその中心の穴へ入り込み、その最深部へと潜り始める。



「う、うヒィッイイイイイィィィィィィッッッッッッッ!!!!!!?????」

(だ、だめえッ!!!こ、こんなの…絶対に、ぜったいにおかしくなっちゃあぅううッッッ!!!!!)

まして相手は自分自身…性感帯の固まりである臍の中でも、特にどの部分が感じるか熟知されてしまっている。

このままだと確実に正気を失い、その隙に意識をイーヴィルに乗っ取られてしまう。

そう思った瞬間、反射的にリナはその臍からネーブルバーストを発していた。

「ッ!?」

臍からの触手をすべて焼払われ、そして間髪入れず至近距離で撃ち込まれたことで吸収することも間に合わず、自らの臍にも少なからずダメージを負ってしまうイーヴィル。

彼女は少し唖然とした顔で自分の臍を見つめていた。

「………」

臍のダメージは即座に何事もなかったかのように回復していくが、彼女はしばらく無言のままであった。

「はぁ…はぁ…はぁ…」

なんとか自分の意識を繋ぎ止め、大きく息を吐くリナ。

だが次の瞬間、彼女は凄まじい悪寒を感じた。

「………」

イーヴィルが突き刺さるような視線を自分に向けている。

まるで"自分自身たる"リナすら殺ろうとせんばかりの殺気…

「…ああ、そうかい」
「せっかくアタシが力になってやろうってのに…テメエも"アイツにも負けない力"を持ってるってのに、それを使う気が全然ないってわけだ…」

「え、え…?」

「つまり…"その力"はお前にとって、もう要らねぇってわけだな」
「なら、その臍の中にあるモノ…引きずり出して全部アタシのモンにしてやるよ」

そう言い、リナの目の前でその鋭い爪を見せつけるようにギラつかせるイーヴィル。

「ッ!?ちょ、ちょっと待ってッ!?」

イーヴィルがこれから何をしようとしているのか、ようやく察したリナ。

その場から逃れようと必死に手足を動かそうとするも、その四肢に絡みついた触手が決して彼女を離さない。

「いいじゃねぇか…"ソレ"が無くなればお前も余計な苦労しなくて済むようになるぜ」
「前と同じように臍いじりが好きな、ただの変態JKに戻るだけだしな」

そう言いながらイーヴィルはゆっくりと自分の腕を引き、その鋭い爪の切っ先をリナの腹部の中央に向ける。

「や、やめ…」

「あばよ、相棒」

「い、いや…やめて…やめてぇぇぇぇぇぇぇッッッッッッ!!!!!!!」

ズブシュウッッッッッッ!!!!!!!



「!!!!!!!」

ベッドから跳ね起きるリナ。

「はあ…はあ…はあ…」

荒い呼吸と共に、汗が頬から滴り落ちる。

身に着けているパジャマも全身ぐっしょりと濡れていた。

「はぁ……、うぅ…」

リナはシーツをめくりパジャマ越しに自分のお腹を凝視した。

そして震える指で恐る恐るボタンを外していく。

「…わ、私の…おへそ…」

そこにあったのは…肉片がぎっしり詰まったいつもの巨大な臍であった。

リナはそこにそっと手を当てた。

その奥底からエナジーの鼓動をかすかに感じる。

そこでリナは大きく息を吐き、ようやく安堵した。

(おへそも…ジュエルも…ある)
(でも…あれは夢だったの…?)

先までのイーヴィルとのやり取りは、夢というにはあまりにもはっきりとした出来事であった。

己の臍を抉られるその瞬間の光景まで…彼女は鮮明に覚えている。

だがなぜそんなものを見たのか…自分には分からなかった。

その時、ふいにリナの頬をかすかな風が撫でた。

「…、!?」

ふと違和感を感じ、咄嗟に自室の窓の方を見やるリナ。

窓の脇のカーテンが夜風に揺れている。

…おかしい、自分が寝るとき窓は閉められていたはずであった。

その時、リナは部屋の中に自分以外の誰かがいる気配を感じた。

その時ちょうど月明りが窓から差し込み、部屋の隅に佇んでいたその人物を照らし上げる。

「………」

「!、ミア…ちゃん?」

リナの部屋への侵入者…それは他ならないネーブル・ミアであった。

「ど、どうして…」

何故彼女が自分の部屋にいるのか、状況が飲み込めないリナに向かってミアは静かに言い放った。

「センパイ…ちょっと面貸してもらうっすよ」




【後書き】
イーヴィルリナ・イブリースをあのまま退場させるのがもったいなかったので、急遽リナちゃんと絡んでもらいました。
結構気に入ってるんですよ彼女w

拍手[19回]


「随分と遅い到着ですね17」

「あ~、ちょっと迷っちまってな…そこら辺の扉、適当に蹴破ってやっとたどり着いたぜ」

「…おかげで派手に警報が鳴り響いてますけどね」

"24"に続き新たに"17"と呼ばれる少女の襲撃…

ルカは思わず叫んでいた。

「お、お前たち!一体何なんだ!?」

「あ?なんだお前…」

「ひっ!」

17の睨みに一瞬で竦むルカ。

そこに相方が代わりに答える。

「彼が私たちの目的の人物の一人、ルカ・マイヤーです」

「あ~、そういやあんな奴だったっけか」
「それにしても、お前随分みっともない格好してるよなw」

「誰のせいでこうなったと思っているんですか…」

本来は24がラボ内の監視システムをすべて掌握したのちに17が侵入する手はずであった。

が、17が先走ってしまったことで、やむなく24は自らルカの前へと身をさらし、彼女への警戒を逸らすべく、なすがまま嬲られる役を演じていたのであった。

そんな相方の苦労も露知らず笑う17であったが、もはや彼女の性格を熟知している24はそれ以上何も言う気はなく、ただ一つため息をついた。

「で、アイツをどうすればいいんだ?」

24の方へ振り返る17。

「!」

(今だ!アイツをやれっ!)

一瞬17の視線が自分から外れたとき、ルカは咄嗟に2体のレヴィに攻撃指示を下した。

的を絞らせないように17の両サイドから迫る2体のレヴィ。

即座に彼女への距離を詰め、同時攻撃を仕掛けようとしたとき…

バキャァッッ!!!!

「…、え?」

ルカは自分の目を疑った。

ほんの寸前まで、まったく健全な状態だった2体のレヴィ。

それがいつの間にか一体が自分の後方の壁にめり込んだまま動かなくなっている…

その臍部には巨大な陥没が生じており、そこにあったはずの水晶体は内部にめり込むような形で完全に粉砕されていた。

そしてもう一体のレヴィ…

彼女は17の目の前で静止していた。

「…ァ…ふ、ふく…ぶ…そ、ソンショ…」

口から内部循環液が零れ落ちる。

その腹部には17の左腕が見事に貫通していた。

「フン」

なんなく腕を引き抜く17。

向こう側が完全に見えるほどの風穴を腹に穿たれたレヴィは、そのまま背後に倒れ機能を停止した。

「あ、あ…ぁ…」

一瞬でレヴィ2体を一蹴した17の力に戦慄するルカ。

「なんだぁ?こんな奴らに苦戦してたのかよお前?」

「私は貴女と違って戦闘特化型じゃありませんので…」
「ところで早くコレを外してもらえませんか?」

若干憮然とした口調で24が言う。

「しょうがねぇな」

17が24の拘束リングを剥がそうとそちらの方へ歩み寄ったとき、ルカはサイコキネシスで新たな拘束リングを彼女に向けて放った。

(せ、せめてアイツの動きを少しでも抑えれれば…)

バキャアッ!!!

「ッ!?」

またもルカは信じられない光景を目の当たりにした。

拘束リングが彼女の四肢を捕えようとした次の瞬間、リングは彼女の足元に鉄くず同然に散らばっていた。

「そ、そんな…」

己が繰り出した攻撃手段をすべて文字通り粉砕してしまう17にルカは完全に気圧されていた。

そして17によって拘束具を力づくで剥がされ、拘束から解放された24が彼に言い放つ。

「少々無駄な時間を費やしましたが…改めて私たちは貴方にお願いがあってここにやってきました」
「もっとも貴方に拒否権はありません。今の様子をご覧になってお分かりかと思いますが」

「う…な、なんだよ、なんなんだよお前ら…」

思わず後ずさるルカ。

だが数歩引いたところで、背後にいる人物にぶつかる。

「!」

いつの間にか彼の背後に回り込んでいた17。

彼女はその腕を掴むと彼の背後で締め上げた。

「い、痛いッ!!放せよッ!!」

必死に拘束から離れようとするルカであったが、彼を押さえつける17の腕はビクとも動かない。

「ハハハ、なんだァお前?全然力ねぇな」

「17、彼をそのまま捕えていてください」

24は身動きが取れないルカの目の前まで来ると、彼のシャツの裾に手をかけようとした。

「ッ!!み、見るなァッ!!」

己の最も知られたくない場所が暴かれようとしている…そんな最大の窮地に彼は全身全力で拘束から逃れようと暴れた。

「お、少しはイキが良くなったじゃねぇか?」
「だったら…」

17は掴んだルカの腕はそのままに彼ごと前に倒れ込んだ。

「え…ッ!?うぐゥッ!!」

突然の動作に対応できずそのまま床に叩き付けられるルカ。

17は痛みに呻く彼の腕と足に自分の手足を絡ませると、今度は逆に背後の方へと倒れこんだ。

「な…ッ!?ぅぐ…、ぐああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!!」

見事に吊り天井固めを決められてしまったルカ。

手足を拘束され己の腹部を天に高くつきだした格好は、彼にとってこの上ない恥辱の体勢であった。

「オラオラ、ギブするかぁ?まあ、ギブしてもやめねえけどな!」

ルカを宙釣りにしながらその真下で嘲笑う17。

さらにその手足に力を込める。

ビキビキビキ…

「あ"ッ!!がアアアアアアアアアアアアッッッッッッッ!!!!!!!!!!」

全身が軋まんばかりの力を込められ、まるで体が中心線に沿って左右にパックリ割れてしまいそうな負荷にルカの絶叫が響く。

シャツも前立て部分を中心に今にも割り裂かれんばかりに引き伸ばされる。

ルカの体のラインにピッタリとフィットしたノースリーブシャツは、元からかなりきつめにボタンが留められていた。

そして今このような状況下で、そのボタンにかかる負荷はさらに高まりもはや限界寸前まで来ていた。

もしこのボタンが外れてしまうと、その下から露わになるのは…

ルカのお腹を間近で見つめている24も、あえて自分からシャツのボタンは外さず、いつこの腹部のボタンがはち切れるか待ち構えているようであった。

「うぐぐぐぐぐ…」

必死に腹筋に力を入れて、負荷に抵抗しようとするルカ。

だが17が込める力は一向に緩むことはなかった。

さらに腹筋に力を込め続けていたことによって、さらなる災難がルカを襲った。

「!?」

ビクンとルカの体が大きく震える。

「そ、そんな…!こんなときに…ゥぐッ!!」

最も最悪のタイミングで再発する例の発作。

今まさにはち切れんばかりのシャツのボタンの真下から、生じるあの忌まわしき感触。

「う、うああああああああ………」

もうこれ以上引き伸ばしたら弾き飛んでいきそうな腹部のボタン辺りが徐々に盛り上がっていく。

肌と密着したシャツとの隙間に徐々に"ソレ"は体積を増やしていき、そしてついに…

ブチィッ!!

天高く直上に弾き飛ぶボタン。

それを皮切りに周囲のボタンも次々と決壊し弾き飛んでいく。

それまで布同士をつなぎとめていたボタンを失い、割り裂かされたシャツの隙間から露わになるルカのお腹。

その中央には既に直径7,8cmにはなろうかというほどの赤い醜悪な肉塊がそそり立っていた。

「これが…あなたの臍ですか」

ついに露わになってしまったルカの巨大出べそ。

その臍と呼ぶにはあまりにも悍ましいグロテスクな物体を24は凝視した。

まるで排水溝から溢れ出す泡のように、その臍孔から肉塊が次々と盛り上がり肥大していく出べそ。

「なるほど…これはなかなか興味深い現象ですね」
「臍部の肥大化と共に同時に大量の垢まで生じている」
「これはこの部位だけ異常に新陳代謝が進んでいるということでしょうか…?」

タブレットでルカの臍をドアップで記録しながら、その目と鼻の先で進んでいく肥大化現象を淡々と分析する24。

ここまで間近で自分の臍が醜く変貌していく様を注視されていることに、ルカの心はもはや押しつぶされかけていた。

「や、やめろォ…お、俺の臍を見るなぁぁ…」

今にも泣きそうな顔で懇願するルカ。

だがそんな言葉などまるで耳に入っていないかのように、24はルカの臍に集中している。

そして無造作に、いきなり"ソレ"を掴んだ。

「う”ア"ッ!!???」

ビクンと体を震わせるルカ。

24はその感触を確かめるかのようにソレをグニグニと弄った。

「や、やめろぉ…ッ!お、俺の臍を…弄る、んアア"ア"ッッッッ!!!!!!」

いきなりソレをキツく握りしめられた瞬間、ルカの全身に電撃の如くえも言われぬ快感が駆け巡る。

そしてその瞬間、巨大出べその中心部の孔から噴き出す大量の白濁液。

ピチャッ!

その一部が24の顔にかかった。

「………」

ルカのへそ弄りを止め、己の頬に付着した白濁液をおもむろに人差し指で拭う24。

そしてその指に付着したものをしばし見つめた後、なんとそれを己の舌で一舐めした。

「…これは…精液ですか」
「面白いですね、通常男性の生殖器官から分泌されるものが、この臍部から分泌されるとは…」
「一度サンプルとして調査してみたいところですが…」

完全にルカの臍に興味を持った彼女は、ルカの臍を今度は激しくしごき始めた。

 

「や、やめ"…ッ!!んガア"ア"ア"アア"ア"ア"ア"ア"ア"アア"ッッッッッッ!!!!!!!!」

あられもなく白濁液を次々と噴出させるルカの巨大出べそ。

白濁液を噴出している間にも肥大化も進行し、今や10cmを超える超巨大出べそと化していた。

「た、頼むからぁ…、や、やめてくれぇ…」

己の臍を無限に肥大化する出べそへ改造されてから、今までリナ、ミアと少女たちに一方的に痛めつけられてきたルカ。

それがまた、新たな2人の少女に好き放題弄られている。

この恥辱的な行為を終わらせるためには、もはやルカは泣きながら懇願するしかなかった。

「は、早く…薬をぉ…打ってくれぇ…」

「薬…抑制剤ですか」

24はラボの片隅に溶剤と注入器が置かれているのを確認していた。

「そ、それを…この臍にィ…、!?」

ルカの臍を弄るのをやめた24は、突然彼の眼前にタブレットの画面を突き付けていた。

「いいでしょう、ただし…コレを完成させてからです」

「えっ?」

その画面に表示されていたのは、何かの装置の図面であった。

かなり巨大な装置である。

「な、なんだよこれ…」

「貴方ならこの装置を作れるはずです」
「あなたが秘蔵している"アレ"を使えば…ですが」

「!?」

「そしてこの装置が完成したとき、あなたはこのどうしようもなく醜い臍を完全に治癒することはもちろんのこと、あのネーブル戦士たちすら屈服させることが出来るでしょう」

「お、俺のヘソが…!?」
「い、いやだけど…その装置を作っている間にも、俺の臍が…」

その時24は突然ルカの出べそを握りしめると、それを何の躊躇もなく潰した。

「あぎゃあああああああああッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!」

己の最も脆弱な部分を握りつぶされ、ルカはラボが震えんばかりの金切り声を上げた。

しかし24は全く意にも介していない様相で言い放った。

「安心してください。装置が完成するまでは"こうして"臍の肥大化を防いであげますので」

「が、ァ…そ、そん、なあ…」

ルカの顔が絶望に染まる。

もはや自分は得体の知れないこの2人の少女に服従するしかない。

そう悟ったとき、彼の意識はそこで途切れた。



(後書き&拍手コメ返し)
ということで、前回までの勢いはどこへやら、2人のニューカマーにおヘソを好き放題されてしまうルカ君でした。
最近、リナちゃんよりも酷い受難が多いような気がしますね彼w



>クロスオーバーになっちゃうんですが、ルカくんが…

この妄想は私もしたことがありますw あのへそ好きな2人に弄られるルカくんいいですよね。
いつやるかは未定ですが、ちょっと考えてみたいと思います。

拍手[23回]


「クソッ!何で…何で倒せなかったんだッ!?」

手元のコンソールに拳を叩き付けるルカ。

目の前のモニターには、イーヴィルリナ・イブリースとミアの戦いが繰り返し再生されている。

「途中まで完全に追い詰めていたんだぞ…ッ!?」

イーヴィルリナが覆いかぶさるようにミアの体を押さえつけ、そのヘソ穴から生やした触手を相手のヘソへと突き立てる。

『ぅげェッ!?』

ミアの臍奥深くに侵入する触手。

そしてその体内に、まさに強酸性溶液が注ぎ込まれんとした時…

バシュウウウッッッッ!!!!!!!!
『うぎぃッ!!??』

突如リナが苦しみだす。

その一瞬の隙を逃さず、反撃に転ずるミア。


『ッらああああああッッッッッッッ!!!!!!!!』
『うっぎゃああああああああアアアアアアアアアッッッッッッッッッ!!!!!!!!』

あとは一方的な蹂躙…マウントポジションを取ったミアがイーヴィルリナをひたすら殴りつける。

リナに寄生したラミア・ジェルが彼女の体から消滅し、その姿が元に戻ったことにもお構いなしに殴り続け…

「く…っ!!」

映像を止め、またリプレイさせるルカ。

場面は再びイーヴィルリナがミアを押さえつけたところから始まり…
バシュウウウッッッッ!!!!!!!!
『うぎぃッ!!??』

「ここだ…ここでコイツはリナに"何か"をした」

「一体何を…?」

ヴィー!ヴィー!ヴィー!

突如ラボ内にけたたましい警報音が鳴る。

それは侵入者を示す警報であった。

「こ、この空間に侵入者…馬鹿な!?」

ルカのラボはリナたちのいる場所とは切り離された次元に存在している。

かつては姉であるローザも出入りしていた場所だが、今はラボごと別座標に転移しラボの管理者であるルカ以外誰も侵入することは出来ないはずである。

「い、一体誰が…?」

「私です」

「うわッ!?」

いきなり背後から聞こえてきた声に思わず驚愕の声を上げるルカ。

振り返るとそこには一人の少女が立っていた。

「な、なんだお前ッ!?」

「私ですか?とりあえず『24』とでも呼んでください」

クセっ気の強いこげ茶色のショートヘアーに特徴的な形状の眼鏡、そして片手にタブレットを携えた少女。

『24』と名乗ったその彼女の格好にルカは見覚えがあった。

イーヴィルリナ・イヴリースとの死闘直後、ミアを襲ってきた謎の襲撃者…

衣装を着崩していた彼女とは違い、しっかりと着装しているものの、丸出しにしたお腹に装着されたその特徴的な拘束具を見間違えようが無かった。

「ど、どうやってここに侵入したんだ!?」

「コレです」

彼女は手にしたタブレットの画面をルカに向けた。

「それは…!」

そこに映し出された小型の機械…

それはルカがリナの周辺をモニターするために送り出していた小型浮遊カメラであった。

「これを捕獲しデータ送信先の座標を解析させていただきました」

「解析!?お前はいったい…」

「あなたにお願いしたいことがあります」

そう言いながら、つかつかとルカの方へ歩み寄る24。

「お願いしたいこと?」

ルカは相手の方に顔を向けながら、背後に回した手で密かにパネルを操作する。

「そうです。あなたにしか…」

ルカとの距離がある程度まで狭まったその時、突如24の前に数体の人影が現れた。

「!」
「これは…」

24の前に現れたのは3体の量産型レヴィであった。

量産型とはいえ、かつてリナを圧倒した時の躯体を遥かに上回る性能を持っている。

「なるほど、防衛装置ですか」
「あまり無駄な時間と労力を費やしている暇はないのですが…」

「お前が一体誰なのか知らないが…僕のラボに土足で入って許されると思うな!やれ!」

「「「イエッサー」」」

ルカの合図に合わせて一斉に襲い掛かる量産型レヴィ。

24はタブレットを素早くホットパンツのホルダーに収め、迎撃の体勢を取る。

「ッ!」

三体がかりで繰り出される攻撃を、次々と素早い身のこなしで躱していく24。

「な、なんだアイツ!?」

ルカが驚く間もなく、攻撃の間隙をぬい一体のレヴィに接近する24。

そしてその臍部の水晶体に手の平を当てた。

バチィ!!

その瞬間、凄まじいスパーク音とともにレヴィの体が崩れ落ちる。

「なにッ!?」

「まあ、こんなところですか」

涼しい顔でルカの方を見やる24。

「く…、何をしてるッ!連携してアイツを倒せッ!」

ルカの叫びと共に迫り来るレヴィ2体に対し、再び構え直す24。

だがいきなり体に生じる違和感。

何かに掴まれたかのように腕が動かすことができなくなっていた。

「!、これは…」

「あはははは!!!!!かかったな!」

いつの間にか、24の両腕には金属製のリングがはめ込まれていた。

ルカのサイコキネスによって自在に操られる拘束リング。

彼は密かにレヴィの攻撃に紛れて、彼女の死角から忍ばせ取り付ける場面を伺っていたのだった。

ガキッ!

続けざまに24の両足にもリングがはめられ、彼女の体は四肢を大きく広げられたX字状に固定されてしまう。

腹部を庇うこともできない完全に無防備な状態となった彼女にルカはゆっくりと歩み寄った。

「どうだい気分は?」

満面のドヤ顔で語りかけるルカ。

「…なるほど、話に聞いていた通り確実で…そして陰湿な手段を好むようですね」

「!」

それを聞いてわずかに顔を歪ませたルカが傍らに控えたレヴィに目配せする。

それに応えるように一体のレヴィが、彼女のむき出しの腹にその剛腕を叩き込んだ。

ボグゥッッ!!!!

「あっグッ!!!」

24の目が見開き、口から唾液が吐き出される。

「オェ…ゲホッ!ゲホゲホ…ッ!!」

鳩尾に叩き込まれた一撃に、口元から唾液を垂らしながら苦しそうにせき込む24。

「なんだ随分苦しそうじゃないか?」
「確かに動きは凄かったけど、お腹の防御力は全然みたいだね」

「え、えぇ…私の体は"彼女"と違ってデリケートですので…」

「彼女?」
「一体お前は何なんだ?答えろ」

「………」

無言でそっぽ向く24。

「…いいだろう、だったらまずはこの…」

ルカは拘束された24と接触せんばかりに寄り添うと、その臍部にあたる拘束具の中心部を指で弄り始めた。

「お前の臍に聞いてやってもいいんだぞ?」

ちょうど臍部から四方に広がる様に配されたベルト。

その中心部にはまるで臍穴に埋め込まれたかのように金属製の小型の球体が存在していた。

ルカはその球体を弄りまわし始めた。

「どうだ?お前もここを弄られて何か感じてるんじゃないのか?」

相手の耳元でルカが囁く。

ルカは執拗に球体を弄りながら、さらにもう片方の手で彼女の胸を揉みしだき始めた。

 

「ホントは感じているんだろ?お前みたいなムッツリした奴は、実はどうしようもない性欲の持ち主でいつも人目に隠れてオナニーしていたりするのがパターンだからな」

「…完全にフィクションと現実を混合してますね」
「貴方、性癖絡みで女性に恥をかかされたことがあるんじゃないですか?」

「!」

その言葉に一転動揺するルカ。

「そ、そんなこと…ッ!?」

「あなたのその卑小な振る舞いは、コンプレックスの裏返しのようなものです」
「執拗に私のこの臍部を弄るのも、あなたのその下から3番目のボタン辺りに隠された…」

「や、やめろッ!!レヴィッ!!」

目の前の少女はルカが最も知られたくない"アレ"のことを知っている…ルカは反射的に彼女への攻撃命令を下していた。

24の元から離れたルカに代わり、2体のレヴィが威圧するかのように彼女の目の前に並び立つ。

「お前…そこまで知っているからには絶対にここから生きては…」

ガッシャアアアアアンン!!!!!!!

突如ルカの言葉を遮る衝撃音。

同時にラボの扉が凄まじい勢いで蹴破られる。

「な、なんだッ!?」

「あ~、ここかここか、やっと見つけたぜ」

驚くルカの前に一人の人影が姿を現す。

「…ようやく到着ですか」

突如ラボへ現れたもう一人の侵入者…それは先のイーヴィルリナとミアの戦闘後に乱入してきた17と呼ばれる少女であった。



(後書き)
久々の後書き。

ということで、前回のnumber17に続き新キャラのnumber24ちゃんの登場です。いきなりルカに捕まっちゃってますが、今後しばらく彼女が受け側になることがなさそうなので今のうちにやっておきました。ルカ君も久々の責め役…ですが、もう既に一転攻勢フラグがビンビン立ってますねw

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戦え!へそ出し戦乙女
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