※18才未満閲覧禁止!※
へそ出しヒロインや時々男の子がおヘソを弄られたり嬲られたりしながら頑張るイラストを載せています。基本ラフ画がメインです。感想やコメントいただけると嬉しいです!
へそ出しヒロインや時々男の子がおヘソを弄られたり嬲られたりしながら頑張るイラストを載せています。基本ラフ画がメインです。感想やコメントいただけると嬉しいです!
「17…!」
「なんだぁ?随分みすぼらしい恰好になっちまったなぁミア?」
「だが手心を加えるつもりはねぇ…。今度こそ決着をつけるぜ!!」
全身から闘気を迸らせながら、ミアに迫っていく17。
「へっ、手心加えるのはこっちだってんだよ…!」
言い返すミアだったが、今の姿で17相手にどこまでやれるか…
前回の戦いでは気の焦りがあったとはいえ、ネーブル・ミアの姿で終始圧倒されっぱなしであった。
(コイツには小細工なんて通用しねぇ…とにかく今はただブチのめすことだけを考える!)
ローザのことが気掛かりではあるが、気を取られたまま勝てる相手ではない…
ミアは目の前の敵に意識を切り替えた。
「いいぜぇ…その目だ。その突き刺すような目…ようやくやる気になったようだなぁ!!」
駆け出す17。
ミアも駆け出し、両者同時にパンチを繰り出す。
ボゴォッ!!
「うっぶッ!」
「ぐぅふッ!!」
両者の拳が双方の腹部にめり込む。
「ぐぅ…やっぱり…テメエの拳は効くなぁ…」
「あ、当たり前だろ…テ、テメエと違って…鍛えてんだからよ…」
口端から唾液を垂らしながら、ニヤリと笑う両者。
ズボッ!
すぐさま相手の腹部から拳を引き抜くと、そのまま殴打の応酬へと突入する。
ドボォッ!
「ぐふぅッ!!」
バキッ!!
「ガぁッ!?」
ボゴォッッ!!
「うごぉッ!!」
耳をつんざくような打撃音と共に、両者の体に腹部を中心に生々しい痣が刻み込まれていく。
「…ぐッ!」
「へッ…!」
だがそれでもお互い一歩も退かず、そしてまたも同時に放たれる拳。
ガキィィィィンッッッッッッ!!!!!!
かち合った両者の拳が周囲の空気を揺らす。
「さすがだぜぇミア…その姿でも威力は落ちてねぇな…へへッ」
「………」
「だけどよぉ…威力は変わらなくても耐久力の方はどうだぁ?」
「以前だったらいくら貰ったところで回復出来ていた…けどよぉッ!」
「げふぁッ!」
突如ミアの口から夥しい量の血が吐き出される。
「ぐぅぅ…」
「やっぱ腹んの中のダメージ、大分溜まっていたようだな!」
すかさず鋼鉄の腕をミアの腹に突き出す17。
「!」
咄嗟に体を捻って蹴りで跳ねのけようとするミア。
だが…
ズキッ!
「あ"ぅッ!?」
臍裏あたりから生じた鋭い激痛。
その一瞬蹴りの出が遅れ、その隙に17の腕がミアの臍穴に突き込まれる。
「あがぁッ!?」
臍肉同士の隙間に食い込んでいく鋼鉄の指。
「今のテメエはダメージの回復が出来ない…だけどこっちぁ装置が完成したおかげで回復が出来る…以前と立場が逆になっちまったなぁミア?」
「ぐぅううう…」
「だが、手加減するつもりはないぜッ!!」
鋼鉄の腕に渾身の力を込める17。
「あぐッ!?ぅぐあああああああああああああッッッッッッッッッ!!!!!!!!????」
「どうだアタシのストマッククロー…いや、ナベルクローはよぉッ!!」
ミアの臍肉を丸ごと握りつぶさんとするほどの凄まじい握力…
ジュエルを埋め込んだことで弱点と化した臍部は今のミアにとって、最も苦痛を与える部位となっていた。
「へへッ、すまねぇなあ…ホントはお前が万全な時に叩き潰してやりたかったんだけどよ。これ以上好きにさせとくと、アイツに迷惑かけちまうからな!」
「な、なに…勝ったつもりで…いるんだよ…!こ、こんなもん全然…効いてねぇ…ぞ」
「ハハッ!さすがだぜミア!それでこそ潰し甲斐があるってもんだッ!!」
17はその臍肉を穴から引きずり出さんばかりに捻り上げた。
「があぁッ!!??うぎぃいいいいいいいいいッッッッッッッッ!!!!!????」
「テメエの臍肉、引きずり出してやるぜぇえッ!!!」
臍肉を穴から無理矢理引き出される激痛に、半ば白目を剥き体を大きく仰け反らせながら絶叫するミア。
ブチュゥッ!!
「うぎゃァああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!」
圧力に耐え切れなくなった臍肉が潰れ、臍汁と鮮血が噴き出す。
それでもミアは必死に17の腕を掴み、それを引き剥がそうとした。
「がっあ…ッ!!こ、こんなもん…がああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!」
もはや気を失ってもおかしくないくらいの臍部へのダメージ…だがそれでもミアは必死に意識を繋ぎ止め抵抗し続ける。
「ハハッ、ホントすげえぜお前はよ…だが、これでどうだぁッ!!」
突如力任せにミアの体を頭上に持ち上げる17。
「ッ!?」
臍肉を掴まれたままそこを支点に持ち上げられたミアの体。
次の瞬間、その体が真上へと跳ね上がった。
ドゴオォォンッ!!!
「げふゥア"ア"ア"ッッッ!!!???」
背中から天井に勢いよく打ち付けられるミア。
その堅牢な天板と射出された17の鋼鉄の腕の間でミアの腹部が大きく拉げる。
「ぅ…あぁ…」
一瞬の間を置いてそのまま自然落下を始めるミア。
だが17はそれより早くワイヤーを引き寄せた。
「あがッ…!」
臍肉をガッチリ掴まれたまま、その部位を下面に突き出しながら急落下していくミアの体
そしてその真下で片方の生身の拳を握りしめ待ち構える17。
「これで…どうだぁあああッッ!!!」
ミアの臍肉から腕を放すと同時に、引き絞った拳を突き上げる。
ドボォォォォォォォォォォォンンッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!
「うごォォぉッッ!!????」
収縮するミアの瞳孔。
空気のみならず周囲の壁すらも震わせるほどの衝撃が叩き込まれた腹部の中心…
そこは今や酷悪なまでのダメージが渦巻いていた。
「ごぶぅえ"え"え"え"え"え"え"え"え"え"え"え"え"え"ッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!」
床に投げ出されるや否や腹部をきつく抑え、血反吐を吐き散らしながら地面を転げまわるミア。
ただでさえ臍肉を潰され脆弱となっていた部位に、落下のエネルギーと突き上げられた拳のエネルギーが合わさった強撃を喰らい、彼女は許容量を遥かに上回るダメージを負わされていた。
「あッが…ッ!!!あ、アタシのおへぞォッ!!お"へ"そ"ォおおおおおおおおおおおおおおおおおああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!」
「………」
目からあふれ出す涙、全身から噴き出す汗、臍穴から噴き出す鮮血、全身からありとあらゆる体液を垂れ流しながら悶絶するミアを17はしばし黙って傍観していた。
そしてやがてゆっくりと彼女の元に近寄り、その襟元を掴むと自分の目の前に無理矢理立ち上がらせた。
「ぁ…ぅ…ぁあ…」
「あれだけの攻撃を受けてまだ生きてるなんてな…」
もはや虫の息のミア。
そんな彼女の臍部に17は鋼鉄の腕をそっと押し当てた。
肉片が穴からはみ出すほど痛めつけられたミアの臍…
そこに冷たい鉄の塊を押し当てられても、今や彼女は何の反応も示さなかった。
「ミア…これで最後だ」
そう呟くと同時に射出される腕。
「ぐっブ…ッ!!」
17の義手を臍にめり込ませたまま、勢いよく吹き飛んでいくミア。
そして数秒も経たないうち、辺りに衝撃音と叫声が響き渡った。
「ぐブぁあああああああああああああッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!」
[後書き]
ミアの受難その1、まずはフィジカルから。
拍手コメ返しです。
>『未来』。・・・奇遇と言えば本当に奇遇で、私の小説も(気付いている方もいたかもしれませんが)、今回の4話から未来を交えた展開になってゆくので、何だかゾクゾクするような親近感、というよりシンクロニシティを感じました(^.^)。 ミアがリナの娘という展開、その娘のミアが母の戦闘コスチュームで戦うという流れ!たまりません。 敵の拠点で離ればなれになった二人、どんな戦いを見せるのか、その運命は・・・? 続きを心よりお待ち致します!
pixvの方でも返信しましたがこちらの方も。
ミアとリナの間に何か深い因縁付けをしたくて、結果親子ということにしたのですがすんなり受け入れていただけたようで一安心です。
衣装替えは、本来の力を発揮できない状態で強敵たちと戦って痛めつけられるというのをやりたくて…
今まで散々暴れてきた分、ミアちゃんには痛い目にあってもらいますのでw
ナベルスターズの方も楽しみにしております!
「なんだぁ?随分みすぼらしい恰好になっちまったなぁミア?」
「だが手心を加えるつもりはねぇ…。今度こそ決着をつけるぜ!!」
全身から闘気を迸らせながら、ミアに迫っていく17。
「へっ、手心加えるのはこっちだってんだよ…!」
言い返すミアだったが、今の姿で17相手にどこまでやれるか…
前回の戦いでは気の焦りがあったとはいえ、ネーブル・ミアの姿で終始圧倒されっぱなしであった。
(コイツには小細工なんて通用しねぇ…とにかく今はただブチのめすことだけを考える!)
ローザのことが気掛かりではあるが、気を取られたまま勝てる相手ではない…
ミアは目の前の敵に意識を切り替えた。
「いいぜぇ…その目だ。その突き刺すような目…ようやくやる気になったようだなぁ!!」
駆け出す17。
ミアも駆け出し、両者同時にパンチを繰り出す。
ボゴォッ!!
「うっぶッ!」
「ぐぅふッ!!」
両者の拳が双方の腹部にめり込む。
「ぐぅ…やっぱり…テメエの拳は効くなぁ…」
「あ、当たり前だろ…テ、テメエと違って…鍛えてんだからよ…」
口端から唾液を垂らしながら、ニヤリと笑う両者。
ズボッ!
すぐさま相手の腹部から拳を引き抜くと、そのまま殴打の応酬へと突入する。
ドボォッ!
「ぐふぅッ!!」
バキッ!!
「ガぁッ!?」
ボゴォッッ!!
「うごぉッ!!」
耳をつんざくような打撃音と共に、両者の体に腹部を中心に生々しい痣が刻み込まれていく。
「…ぐッ!」
「へッ…!」
だがそれでもお互い一歩も退かず、そしてまたも同時に放たれる拳。
ガキィィィィンッッッッッッ!!!!!!
かち合った両者の拳が周囲の空気を揺らす。
「さすがだぜぇミア…その姿でも威力は落ちてねぇな…へへッ」
「………」
「だけどよぉ…威力は変わらなくても耐久力の方はどうだぁ?」
「以前だったらいくら貰ったところで回復出来ていた…けどよぉッ!」
「げふぁッ!」
突如ミアの口から夥しい量の血が吐き出される。
「ぐぅぅ…」
「やっぱ腹んの中のダメージ、大分溜まっていたようだな!」
すかさず鋼鉄の腕をミアの腹に突き出す17。
「!」
咄嗟に体を捻って蹴りで跳ねのけようとするミア。
だが…
ズキッ!
「あ"ぅッ!?」
臍裏あたりから生じた鋭い激痛。
その一瞬蹴りの出が遅れ、その隙に17の腕がミアの臍穴に突き込まれる。
「あがぁッ!?」
臍肉同士の隙間に食い込んでいく鋼鉄の指。
「今のテメエはダメージの回復が出来ない…だけどこっちぁ装置が完成したおかげで回復が出来る…以前と立場が逆になっちまったなぁミア?」
「ぐぅううう…」
「だが、手加減するつもりはないぜッ!!」
鋼鉄の腕に渾身の力を込める17。
「あぐッ!?ぅぐあああああああああああああッッッッッッッッッ!!!!!!!!????」
「どうだアタシのストマッククロー…いや、ナベルクローはよぉッ!!」
ミアの臍肉を丸ごと握りつぶさんとするほどの凄まじい握力…
ジュエルを埋め込んだことで弱点と化した臍部は今のミアにとって、最も苦痛を与える部位となっていた。
「へへッ、すまねぇなあ…ホントはお前が万全な時に叩き潰してやりたかったんだけどよ。これ以上好きにさせとくと、アイツに迷惑かけちまうからな!」
「な、なに…勝ったつもりで…いるんだよ…!こ、こんなもん全然…効いてねぇ…ぞ」
「ハハッ!さすがだぜミア!それでこそ潰し甲斐があるってもんだッ!!」
17はその臍肉を穴から引きずり出さんばかりに捻り上げた。
「があぁッ!!??うぎぃいいいいいいいいいッッッッッッッッ!!!!!????」
「テメエの臍肉、引きずり出してやるぜぇえッ!!!」
臍肉を穴から無理矢理引き出される激痛に、半ば白目を剥き体を大きく仰け反らせながら絶叫するミア。
ブチュゥッ!!
「うぎゃァああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!」
圧力に耐え切れなくなった臍肉が潰れ、臍汁と鮮血が噴き出す。
それでもミアは必死に17の腕を掴み、それを引き剥がそうとした。
「がっあ…ッ!!こ、こんなもん…がああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!」
もはや気を失ってもおかしくないくらいの臍部へのダメージ…だがそれでもミアは必死に意識を繋ぎ止め抵抗し続ける。
「ハハッ、ホントすげえぜお前はよ…だが、これでどうだぁッ!!」
突如力任せにミアの体を頭上に持ち上げる17。
「ッ!?」
臍肉を掴まれたままそこを支点に持ち上げられたミアの体。
次の瞬間、その体が真上へと跳ね上がった。
ドゴオォォンッ!!!
「げふゥア"ア"ア"ッッッ!!!???」
背中から天井に勢いよく打ち付けられるミア。
その堅牢な天板と射出された17の鋼鉄の腕の間でミアの腹部が大きく拉げる。
「ぅ…あぁ…」
一瞬の間を置いてそのまま自然落下を始めるミア。
だが17はそれより早くワイヤーを引き寄せた。
「あがッ…!」
臍肉をガッチリ掴まれたまま、その部位を下面に突き出しながら急落下していくミアの体
そしてその真下で片方の生身の拳を握りしめ待ち構える17。
「これで…どうだぁあああッッ!!!」
ミアの臍肉から腕を放すと同時に、引き絞った拳を突き上げる。
ドボォォォォォォォォォォォンンッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!
「うごォォぉッッ!!????」
収縮するミアの瞳孔。
空気のみならず周囲の壁すらも震わせるほどの衝撃が叩き込まれた腹部の中心…
そこは今や酷悪なまでのダメージが渦巻いていた。
「ごぶぅえ"え"え"え"え"え"え"え"え"え"え"え"え"え"ッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!」
床に投げ出されるや否や腹部をきつく抑え、血反吐を吐き散らしながら地面を転げまわるミア。
ただでさえ臍肉を潰され脆弱となっていた部位に、落下のエネルギーと突き上げられた拳のエネルギーが合わさった強撃を喰らい、彼女は許容量を遥かに上回るダメージを負わされていた。
「あッが…ッ!!!あ、アタシのおへぞォッ!!お"へ"そ"ォおおおおおおおおおおおおおおおおおああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!」
「………」
目からあふれ出す涙、全身から噴き出す汗、臍穴から噴き出す鮮血、全身からありとあらゆる体液を垂れ流しながら悶絶するミアを17はしばし黙って傍観していた。
そしてやがてゆっくりと彼女の元に近寄り、その襟元を掴むと自分の目の前に無理矢理立ち上がらせた。
「ぁ…ぅ…ぁあ…」
「あれだけの攻撃を受けてまだ生きてるなんてな…」
もはや虫の息のミア。
そんな彼女の臍部に17は鋼鉄の腕をそっと押し当てた。
肉片が穴からはみ出すほど痛めつけられたミアの臍…
そこに冷たい鉄の塊を押し当てられても、今や彼女は何の反応も示さなかった。
「ミア…これで最後だ」
そう呟くと同時に射出される腕。
「ぐっブ…ッ!!」
17の義手を臍にめり込ませたまま、勢いよく吹き飛んでいくミア。
そして数秒も経たないうち、辺りに衝撃音と叫声が響き渡った。
「ぐブぁあああああああああああああッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!」
[後書き]
ミアの受難その1、まずはフィジカルから。
拍手コメ返しです。
>『未来』。・・・奇遇と言えば本当に奇遇で、私の小説も(気付いている方もいたかもしれませんが)、今回の4話から未来を交えた展開になってゆくので、何だかゾクゾクするような親近感、というよりシンクロニシティを感じました(^.^)。 ミアがリナの娘という展開、その娘のミアが母の戦闘コスチュームで戦うという流れ!たまりません。 敵の拠点で離ればなれになった二人、どんな戦いを見せるのか、その運命は・・・? 続きを心よりお待ち致します!
pixvの方でも返信しましたがこちらの方も。
ミアとリナの間に何か深い因縁付けをしたくて、結果親子ということにしたのですがすんなり受け入れていただけたようで一安心です。
衣装替えは、本来の力を発揮できない状態で強敵たちと戦って痛めつけられるというのをやりたくて…
今まで散々暴れてきた分、ミアちゃんには痛い目にあってもらいますのでw
ナベルスターズの方も楽しみにしております!
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薄暗いラボ内の通路…
突如そこに光のゲートが開き、中から2人の人影が現れる。
「…、ここが…」
身構えながら周囲を警戒するミア。
「ええ、間違いなく私のいたラボ…ね」
追ってローザも周囲を警戒しつつ、自分たちの現在位置を確認する。
「多分リナちゃんは中央制御室にいると思うけど…ここからだとちょっと距離がありそうね」
「もともとここって、アンタとあのクソガキ2人だけでいたんだろ?何でこんな無駄にデカいんだよ…」
「アタシのせいじゃないわよ。あの子がいつの間にか拡張しちゃってるのよ」
ローザは周囲に敵がいないことを確認すると警戒態勢を解いた。
同様に構えを解くミア。
リナを取り戻すため、ルカのラボへ乗り込んできた2人。
ローザのテレポート用端末に送られてきた座標に、罠とは知りつつも手段を選べない彼女たちは現状でとれる万全の態勢で乗り込んできた。
破損したジュエルを臍に埋め込み、新たな変身を果たしたネーブル・ミア。
そして新たに新調した戦闘用スーツに身を包んだローザ。
一旦緊張を解いたミアは思わず訊ねた。
「なあ、行く時から思ってたんだけど…何でアンタまでそんなヘソ丸出しなんだよ?」
そのスラリと生えた四肢のラインをくっきり浮かび上がらせるほどタイトなローザの艶やかなスーツであったが、その腹部辺りが菱形にパックリと割れ、彼女の臍は見事にむき出しとなっている。
「アタシはともかくアンタがヘソ出す必要ねぇだろ…」
「あら、あなたたちがおヘソ出して頑張ってるんだから、私も負けてられないってね」
「訳が分からねぇ…」
「!、アンタ…おヘソに何か…?」
「ああ、コレ?」
ローザは両手でお臍を拡げ、その中身をミアに見せた。
ローザの臍奥深くに埋め込まれた、仄かに淡い光を放つ赤い水晶の欠片…
「それは…ジュエルの欠片?」
「麻美ちゃんが行く前にくれたの。お守りだって」
「あなたのおヘソの中に入ってるジュエルの欠片…修復するときにどうしても接合できずに残ってしまった奴ね」
「もう一つ残っていたのは麻美ちゃんが持っているわ」
「…で、何でそれを臍に入れてんだよ」
「麻美ちゃんにそうしろって言われたから」
「………」
言葉も出ないミア。
だがそれだけ二人は信頼し合っている…ミアはこの先の未来でよく知っていた。
「最後までダダこねていたな、先輩…」
「ええ、でもさすがに今回連れてくるわけにもいかなかったわ」
「あまりにも危険すぎるから…私もアナタもいざという時、彼女を守り切れるかどうか」
麻美は今、学校の保健室で2人とリナの無事を祈り続けていることだろう。
「………」
「なぁ…」
「なに?」
「アンタも意外とヘソデカかったんだな」
ミアの言葉に思わず噴き出すローザ。
「な、なによ、いきなり…私だってもともとこんなに大きくはなかったわよ!」
「リナちゃんを助けるために、色々無茶やらかしちゃったから…」
「触手で抉られたり、腕突っ込まれたり…もう私のおヘソボロボロよ」
癒すようにおヘソを撫でるローザに、ミアがボソリと呟く。
「無茶は…すんなよ」
「!」
初めて自分に対して見せた彼女の気遣い…
ローザはその事に少し驚きつつも、同時に嬉しさを感じた。
「フフ、あなたがそんなこと言ってくれるなんて…ありがとミアちゃん」
「か、勘違いすんな!」
「アンタには仕返ししなくちゃいけないんだからなッ!」
「いつもアタシに拷問みたいな特訓ばかりかましてきやがって…いつかボコボコにしてやるって思ってたんだ!」
「あ~、それは勘弁して頂戴。悪いのは"未来の"私なんだし…」
「でも、ミアちゃんこそ無理しちゃ駄目よ。もう前みたいに無茶は出来ないんだから…」
「リナちゃんを…お母さんを助け出して、"ちゃんと"再会しなくちゃ」
「…!」
ローザの言葉にふと顔を背けるミア。
「…あぁ」
一呼吸おいてそっけない返事を返す。
ローザは分かっていた。
彼女の使命はリナを保護し、暗澹たる未来を変えること…
だが元はと言えば、そんな未来となってしまったのはリナのせいでもあり、そんな彼女にミアは複雑な感情を抱いている。
(しかもようやく会うことが出来た母親が、あんなどうしようもないへそオナニーマニアだったなんて…)
そんなリナの醜態を目の当たりにしたミアは、素直に事情を話すことも出来ずこんな事態となってしまった…
(リナちゃんがもっとちゃんとしてれば、こんなことにはならなかったんだろうけども…)
(でもワタシも人のこと…言えないかもね)
窮地に陥ったリナを庇って以降、ずっと彼女の面倒を見続けてきたローザ。
だが彼女を鍛えるというよりは、実際今日までただ一緒に戯れ続けていただけなのかもしれない。
(未来の私がミアちゃんをスパルタに鍛えるようになった…なんだか分かるような気もするわ)
(そして"もう一人の問題児"も…ずっと放置しちゃっていたから…)
思案するローザ。
そんな彼女にミアが声をかける。
「…とにかく早く行こうぜ」
「あら、どちらへ?」
「「ッ!?」」
突然二人の間に立っていた見知らぬ人物。
「なっ、テメエnumber3ッ!?」
「number3…!?」
咄嗟に彼女と距離を取る二人。
紫のロングヘアーにスラリと伸びた長身の体、そしてそのむき出しの腹に付いた特徴的な拘束具…
「コイツもナベルロイドなの!?」
「ああ、number3…連中の中でも指揮官クラスの大物だ!」
「お前までここに…!?」
戦闘態勢の両者に挟まれているのにも関わらず、悠然たる態度のnumber3。
「久しぶりですねネーブル・ミア…わざわざ自分の母親に会いにここまで来るなんて…随分と親孝行ですこと」
「うっせえ!テメエこそこんなとこまで追っかけてきやがって…ご苦労なこったぜ!」
言い返しながらもジリジリとnumber3を中心に弧を描くように間を図るミア。
ローザも同じように相手を隙を伺っている。
「フフ…」
笑みを浮かべたままその場から動かないnumber3。
だがそれが却って妙な威圧感を発していた。
(く、相変わらず"読めない"奴だぜ…だったら!)
ローザにそれとなく視線を送るミア。
「!」
(分かったわミアちゃん…)
ミアの意図を組むローザ。
そして、2人がnumber3の両側面に立ったとき…
「てぇりゃああああああッッッッッッッッッ!!!!!!」
「はあああああああああッッッッッッッッッ!!!!!!」
まるで示し合わせたかのようなタイミングで前後から同時に攻撃をしかける2人。
右からローザ、左からミアが迫る。
「同時攻撃ですか」
「!」
number3の顔がミアの眼前に現れる。
「あげェあッ!!!」
同時に生じる腹部への強い衝撃。
彼女はそのまま数メートル先まで吹き飛ばされた。
「ミアちゃんッ!?あぐっ!!」
ミアの身を心配するよりも先に腹に突き刺さる拳。
「ぐぅンッ!!」
ローザは腹部を抑えながらその場にガクッと崩れ落ちた。
「挟み撃ち…作戦としては悪くはないですが、いささか定石過ぎますね」
number3はそう言うと、すかさず壁に設置されたボタンをカバーごと叩き押した。
ビービービー!!!
けたたましい警告音と共に、number3とミアの間の左右の壁から隔壁が現れる。
「ミ、ミアちゃん…!」
隔壁が閉じる前に彼女のもとに駆け寄ろうとするローザであったが、その前に立ちふさがるnumber3。
「ここで一旦お別れです」
「もっとも…これが永遠の別れになるかもしれませんが」
「く…ッ」
ミアも咄嗟に駆け寄ろうとするが、今にも閉じようとしている隔壁。
「ミアちゃん!リナちゃんのところで合流よ!それまで…絶対にやられないで!」
ガシーンッ!!
その言葉を最後に完全に閉じられる隔壁。
「ローザッ!!」
壁をその拳で殴りつけながらその名を呼ぶミア。
「何が絶対にやられるなだ…!それはこっちの台詞だってのにッ!!」
ミアでさえも圧倒されるあのnumber3を相手にローザが生きて残れる可能性はほぼ皆無…
とにかく何としても彼女に加勢すべく、ミアは目の前の隔壁の破壊のため己のヘソに力を込めた。
「…って、このままじゃスターレイも出せないのかよ」
ミアの必殺の一閃、ネーブル・スターレイ。
以前なら、十分なエナジーさえあれば即座に発射することが可能であったが、今のネーブル・ミアではそのヘソから生じる性的興奮が頂点に達しなければ発射することができない。
ふと自分のヘソを見やるミア。
「こんな体で戦えんのかよ、アタシ…!」
同じネーブル戦士でもあまりにも勝手の違いに思わず愚痴が溢れる。
カツーン!
「!」
その時、廊下の向こうから足音が聞こえてくるのが耳に入った。
咄嗟に振り返ると、隔壁を背に身構えながらミアはその廊下の先の闇を見据えた。
やがてその中から現れるひとつの人影。
「!、テメエは…」
「待っていたぜ、ミア…!」
静かに…だがどこか愉しげな声を上げる人物。
それは他ならぬnumber17であった。
[後書き]
というわけで、敵陣営に突入です。
早速散り散りになってしまった2人ですが、次回はまずミア対17から。
突如そこに光のゲートが開き、中から2人の人影が現れる。
「…、ここが…」
身構えながら周囲を警戒するミア。
「ええ、間違いなく私のいたラボ…ね」
追ってローザも周囲を警戒しつつ、自分たちの現在位置を確認する。
「多分リナちゃんは中央制御室にいると思うけど…ここからだとちょっと距離がありそうね」
「もともとここって、アンタとあのクソガキ2人だけでいたんだろ?何でこんな無駄にデカいんだよ…」
「アタシのせいじゃないわよ。あの子がいつの間にか拡張しちゃってるのよ」
ローザは周囲に敵がいないことを確認すると警戒態勢を解いた。
同様に構えを解くミア。
リナを取り戻すため、ルカのラボへ乗り込んできた2人。
ローザのテレポート用端末に送られてきた座標に、罠とは知りつつも手段を選べない彼女たちは現状でとれる万全の態勢で乗り込んできた。
破損したジュエルを臍に埋め込み、新たな変身を果たしたネーブル・ミア。
そして新たに新調した戦闘用スーツに身を包んだローザ。
一旦緊張を解いたミアは思わず訊ねた。
「なあ、行く時から思ってたんだけど…何でアンタまでそんなヘソ丸出しなんだよ?」
そのスラリと生えた四肢のラインをくっきり浮かび上がらせるほどタイトなローザの艶やかなスーツであったが、その腹部辺りが菱形にパックリと割れ、彼女の臍は見事にむき出しとなっている。
「アタシはともかくアンタがヘソ出す必要ねぇだろ…」
「あら、あなたたちがおヘソ出して頑張ってるんだから、私も負けてられないってね」
「訳が分からねぇ…」
「!、アンタ…おヘソに何か…?」
「ああ、コレ?」
ローザは両手でお臍を拡げ、その中身をミアに見せた。
ローザの臍奥深くに埋め込まれた、仄かに淡い光を放つ赤い水晶の欠片…
「それは…ジュエルの欠片?」
「麻美ちゃんが行く前にくれたの。お守りだって」
「あなたのおヘソの中に入ってるジュエルの欠片…修復するときにどうしても接合できずに残ってしまった奴ね」
「もう一つ残っていたのは麻美ちゃんが持っているわ」
「…で、何でそれを臍に入れてんだよ」
「麻美ちゃんにそうしろって言われたから」
「………」
言葉も出ないミア。
だがそれだけ二人は信頼し合っている…ミアはこの先の未来でよく知っていた。
「最後までダダこねていたな、先輩…」
「ええ、でもさすがに今回連れてくるわけにもいかなかったわ」
「あまりにも危険すぎるから…私もアナタもいざという時、彼女を守り切れるかどうか」
麻美は今、学校の保健室で2人とリナの無事を祈り続けていることだろう。
「………」
「なぁ…」
「なに?」
「アンタも意外とヘソデカかったんだな」
ミアの言葉に思わず噴き出すローザ。
「な、なによ、いきなり…私だってもともとこんなに大きくはなかったわよ!」
「リナちゃんを助けるために、色々無茶やらかしちゃったから…」
「触手で抉られたり、腕突っ込まれたり…もう私のおヘソボロボロよ」
癒すようにおヘソを撫でるローザに、ミアがボソリと呟く。
「無茶は…すんなよ」
「!」
初めて自分に対して見せた彼女の気遣い…
ローザはその事に少し驚きつつも、同時に嬉しさを感じた。
「フフ、あなたがそんなこと言ってくれるなんて…ありがとミアちゃん」
「か、勘違いすんな!」
「アンタには仕返ししなくちゃいけないんだからなッ!」
「いつもアタシに拷問みたいな特訓ばかりかましてきやがって…いつかボコボコにしてやるって思ってたんだ!」
「あ~、それは勘弁して頂戴。悪いのは"未来の"私なんだし…」
「でも、ミアちゃんこそ無理しちゃ駄目よ。もう前みたいに無茶は出来ないんだから…」
「リナちゃんを…お母さんを助け出して、"ちゃんと"再会しなくちゃ」
「…!」
ローザの言葉にふと顔を背けるミア。
「…あぁ」
一呼吸おいてそっけない返事を返す。
ローザは分かっていた。
彼女の使命はリナを保護し、暗澹たる未来を変えること…
だが元はと言えば、そんな未来となってしまったのはリナのせいでもあり、そんな彼女にミアは複雑な感情を抱いている。
(しかもようやく会うことが出来た母親が、あんなどうしようもないへそオナニーマニアだったなんて…)
そんなリナの醜態を目の当たりにしたミアは、素直に事情を話すことも出来ずこんな事態となってしまった…
(リナちゃんがもっとちゃんとしてれば、こんなことにはならなかったんだろうけども…)
(でもワタシも人のこと…言えないかもね)
窮地に陥ったリナを庇って以降、ずっと彼女の面倒を見続けてきたローザ。
だが彼女を鍛えるというよりは、実際今日までただ一緒に戯れ続けていただけなのかもしれない。
(未来の私がミアちゃんをスパルタに鍛えるようになった…なんだか分かるような気もするわ)
(そして"もう一人の問題児"も…ずっと放置しちゃっていたから…)
思案するローザ。
そんな彼女にミアが声をかける。
「…とにかく早く行こうぜ」
「あら、どちらへ?」
「「ッ!?」」
突然二人の間に立っていた見知らぬ人物。
「なっ、テメエnumber3ッ!?」
「number3…!?」
咄嗟に彼女と距離を取る二人。
紫のロングヘアーにスラリと伸びた長身の体、そしてそのむき出しの腹に付いた特徴的な拘束具…
「コイツもナベルロイドなの!?」
「ああ、number3…連中の中でも指揮官クラスの大物だ!」
「お前までここに…!?」
戦闘態勢の両者に挟まれているのにも関わらず、悠然たる態度のnumber3。
「久しぶりですねネーブル・ミア…わざわざ自分の母親に会いにここまで来るなんて…随分と親孝行ですこと」
「うっせえ!テメエこそこんなとこまで追っかけてきやがって…ご苦労なこったぜ!」
言い返しながらもジリジリとnumber3を中心に弧を描くように間を図るミア。
ローザも同じように相手を隙を伺っている。
「フフ…」
笑みを浮かべたままその場から動かないnumber3。
だがそれが却って妙な威圧感を発していた。
(く、相変わらず"読めない"奴だぜ…だったら!)
ローザにそれとなく視線を送るミア。
「!」
(分かったわミアちゃん…)
ミアの意図を組むローザ。
そして、2人がnumber3の両側面に立ったとき…
「てぇりゃああああああッッッッッッッッッ!!!!!!」
「はあああああああああッッッッッッッッッ!!!!!!」
まるで示し合わせたかのようなタイミングで前後から同時に攻撃をしかける2人。
右からローザ、左からミアが迫る。
「同時攻撃ですか」
「!」
number3の顔がミアの眼前に現れる。
「あげェあッ!!!」
同時に生じる腹部への強い衝撃。
彼女はそのまま数メートル先まで吹き飛ばされた。
「ミアちゃんッ!?あぐっ!!」
ミアの身を心配するよりも先に腹に突き刺さる拳。
「ぐぅンッ!!」
ローザは腹部を抑えながらその場にガクッと崩れ落ちた。
「挟み撃ち…作戦としては悪くはないですが、いささか定石過ぎますね」
number3はそう言うと、すかさず壁に設置されたボタンをカバーごと叩き押した。
ビービービー!!!
けたたましい警告音と共に、number3とミアの間の左右の壁から隔壁が現れる。
「ミ、ミアちゃん…!」
隔壁が閉じる前に彼女のもとに駆け寄ろうとするローザであったが、その前に立ちふさがるnumber3。
「ここで一旦お別れです」
「もっとも…これが永遠の別れになるかもしれませんが」
「く…ッ」
ミアも咄嗟に駆け寄ろうとするが、今にも閉じようとしている隔壁。
「ミアちゃん!リナちゃんのところで合流よ!それまで…絶対にやられないで!」
ガシーンッ!!
その言葉を最後に完全に閉じられる隔壁。
「ローザッ!!」
壁をその拳で殴りつけながらその名を呼ぶミア。
「何が絶対にやられるなだ…!それはこっちの台詞だってのにッ!!」
ミアでさえも圧倒されるあのnumber3を相手にローザが生きて残れる可能性はほぼ皆無…
とにかく何としても彼女に加勢すべく、ミアは目の前の隔壁の破壊のため己のヘソに力を込めた。
「…って、このままじゃスターレイも出せないのかよ」
ミアの必殺の一閃、ネーブル・スターレイ。
以前なら、十分なエナジーさえあれば即座に発射することが可能であったが、今のネーブル・ミアではそのヘソから生じる性的興奮が頂点に達しなければ発射することができない。
ふと自分のヘソを見やるミア。
「こんな体で戦えんのかよ、アタシ…!」
同じネーブル戦士でもあまりにも勝手の違いに思わず愚痴が溢れる。
カツーン!
「!」
その時、廊下の向こうから足音が聞こえてくるのが耳に入った。
咄嗟に振り返ると、隔壁を背に身構えながらミアはその廊下の先の闇を見据えた。
やがてその中から現れるひとつの人影。
「!、テメエは…」
「待っていたぜ、ミア…!」
静かに…だがどこか愉しげな声を上げる人物。
それは他ならぬnumber17であった。
[後書き]
というわけで、敵陣営に突入です。
早速散り散りになってしまった2人ですが、次回はまずミア対17から。
「う”あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"ッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!」
「やめろおぉぉぉッ!!!」
ラボ内に響き渡る24の絶叫と同時に上がる17の抗議の声。
「フフフ…」
四肢を拘束具に囚われ束縛された2人の前に立つ一人の女性…
それは彼女らと同じナベルロイドでありながら、その上位たるコマンダー・クラスの一体、number3であった。
「それ以上は止めろッ!!やるならアタシの方にやれってんだッ!」
「それでは意味がないでしょう?制裁にもある程度耐性がついてしまったあなたにとって、これが最も苦痛を与える方法なんですから」
ニヤリと笑うnumber3。
そして次の瞬間、一際甲高い24の悲鳴が上がる。
「あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"ッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!」
彼女を苛む臍部から生じる苛烈なまでの激痛。
それはナベルロイドの臍部に埋め込まれたエナジー受信機と一緒に取り付けられた神経加虐装置によるものであった。
コマンダークラスのナベルロイドのみがそれを作動させる権限を持ち、今まさにnumber3はそれを使って彼女に制裁を与えていた。
「装置を完成させたのはいいとして、あのネーブル・ミアに止めを刺さずみすみす逃がすとは…完全にあなた方の失態ですね」
「違うッ!!悪いのはソイツじゃねえ!」
拘束具を引きちぎらん勢いで猛抗議する17。
「アタシが無理して頼んでミアのやつを見逃す様に…」
「どっちでもいいんですよ」
「!?」
「どちらがミスをしたかなどどうでもいい話です。連帯責任なんですから…あの場で指揮をとっていた彼女が責任を負うのは当然のことでしょう?」
「て、テメエ…!」
「い、いいんです17…」
「!」
衰弱しきった声で24が制止する。
「こ、これは…あなたの行為を…認めてしまった私の責任です…」
「制裁は…甘んじて受けます…」
「ぐ…っ!」
「ですが…確認したいことがあります…number3」
「何でしょう?」
「あ、あなたがここにやってきたのは…一体…どういうことなんですか…」
「何か…作戦の…変更でも…」
number3はフッと笑った。
「あなた方が装置を完成させたことで、目的の半分は達成しました」
「しかし私たちの命運がかかったこの作戦…失敗は許されません」
「作戦を確実に遂行するためこの私が遣わされた…それだけのことです」
「………」
「装置の方は"私が指示したとおりに"仕上がっているようですね」
「はい…」
「それでは仕上げに"彼女"を迎え入れることとしましょうか」
「あなたたちのミスで逃がしてしまった彼女を…ね」
ラボの最深部の一室…
わずかな照明に照らされたその部屋にリナはいた。
一糸まとわぬ姿で手足を大の字に拡げた状態で拘束され、まるで人形のように静かに横たわっているリナ。
「………」
薬物を投入された作用により、彼女の意識は混濁していた。
体の至る箇所に取り付けられたチューブ、そしてその臍部に取り付けられた一際巨大なアタッチメント…
既に彼女は装置のコアとしての調整を終え、その内部に組み込まれるだけの状態となっていた。
その時、突然開かれる自動ドア
「はぁ…はぁ…はぁ…」
フラフラとした足取りで部屋に入り込んできたのはルカであった。
片手で腹部…そのヘソを抑えながら苦しそうに悶える。
装置完成まで肥大化抑止剤を投与することも許されず、肥大の度に17や24によって何度も握りつぶされてきたヘソ…
その度重なる仕打ちにルカの精神は今や限界をきたしていた。
「はぁ…はぁ…か、片瀬…理奈…」
ヨロヨロと台に横たわる彼女に近づいていくルカ。
そして台に上ると、彼女を見下ろす様に立ち上がった。
「み、見ろよ…」
「お、お前にかかわった…せいで…お、俺のヘソはもう…ボロボロだ…」
そう言いながらお腹に当てていた手を外すルカ。
そこから現せたのは歪にゆがんだ肉片の固まり…不浄な体液を滴らせ、さらに異常な臭気をも漂わせる醜悪の一言に尽きる肉塊であった。
その臍と呼ぶにはあまりにも悍ましいその物体はピクピクと震えながら、なおもゆっくりと肥大を続けていた。
「あ、あいつら…装置が完成したら…俺の…この臍を…直してくれるって言っていたのに…」
代わりに17によって腹に重たい一撃を喰らわされ、ルカは逃げるように自分のラボ内を彷徨っていた。
「だから…ッ!!」
不意にリナに覆い被さるように四つん這いになるルカ。
「だから…お前が…この俺のヘソを…慰めてくれよ…!」
歪んだ笑顔を浮かべながらその顔を覗き込むルカに対し、リナはただ虚ろな瞳を宙に向けたまま静かに黙っていた。
それをいいことに腹部のアタッチメントを乱暴に取り外し、彼女のその巨大な孔を露わにするルカ。
そしてそこにゆっくりと自分のヘソを近づけていく。
「お、お前のデカべそだったら…受け入れてくれる…よなぁ?」
その先端がまさに挿入されんとしていたその時…
「ふへへ…うえッ!?」
ふいにルカは自分の臍に違和感を覚え、その部位に目を向けた。
「あ、あれ…?お、俺の臍が…無い…?」
そこにあったはずの巨大な肉塊…それがまるで忽然と消えていた。
「まったく…随分と下賤な真似をしてくれますね」
ハッと振り返るルカ。
そこに立っていたのは17や24の上官として新たに現れたnumber3であった。
彼女は手にしたデバイス…ネーブルエナジーをソード状に形成する発振器を一振いし、その先に突き刺さったそれを抜き落とした。
ピチャ…!
「あ…」
床に落ちたソレは間違いなく、今しがたまでルカのお腹の中心に付いていたモノであった。
「あ…ァ…ああア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!」
台から転げ落ち、腹部を抑えながら床の上を転げまわるルカ。
「へ、へそおおおおおおおおッッッッッッッッ!!!!!!!!!俺のヘソがぁあああああああああああああッッッッッッッッッ!!!!!!!!!」
「ほうっておいてもまた再生するのでしょう?」
にべもなく言い放つとnumber3は床に転げまわるルカの腹を無造作に蹴り上げた。
「げふっッ!!」
そしてその両腕を掴み上げると、そのまま壁に彼の体を押し付けた。
「あ、があぁぁ…!!」
「あなたの"その行為"による結果、私たちがどれほどの被害を被ったか…」
そう言いながらエナジーソードの先端をヘソの傷口に押し込む。
傷穴を高密度のエネルギーが容赦なく灼き焦がす。
「うぎゃああああああアアアアアアッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!」
「本来、装置が完成した時点であなたは用済みですが……」
しばらくルカを悶え苦しませた後、ふいにエナジーソードの発振を止めデバイスを収めるnumber3。
その代わりに、銃型の液体注入器を取り出した。
「まだ"私"のために役立ってもらいましょうか」
そう入れると間髪入れずその先端をルカの臍穴に押し込む。
「うぐッ!?」
焼け焦がされた臍穴に続けざまに押し込まれた冷たい異物に呻き声を上げるルカ。
number3はすかさずトリガーを引き、充てんされた液体をその内部に一滴残さずすべて流し込んだ。
「うぐぁああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!」
お腹の奥底、臓腑全てに染み渡るような感覚…
その刹那、臍から猛烈な熱が発せられ悶絶の声を上げるルカ。
number3が彼の体を開放するや否や、彼は床に倒れ自分のヘソを掻きむしった。
「あがあああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!????????」
「お、俺の臍に何をしたんだよおぉおおおおおおおおおおおおおッッッッッッッッッッッッ!!!?????」
「フフフ…」
薄ら笑いを浮かべながら、ただ見下ろしているだけのnumber3。
「うぐぁッ!!へ、へそォッ!!俺のへそおおおおおおおおおおおおッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!」
仰向けになると体を限界まで反らし、自らのヘソを宙に突き上げる。
やがて、その孔から"あるモノ"が這い出るように姿を現した…
「やめろおぉぉぉッ!!!」
ラボ内に響き渡る24の絶叫と同時に上がる17の抗議の声。
「フフフ…」
四肢を拘束具に囚われ束縛された2人の前に立つ一人の女性…
それは彼女らと同じナベルロイドでありながら、その上位たるコマンダー・クラスの一体、number3であった。
「それ以上は止めろッ!!やるならアタシの方にやれってんだッ!」
「それでは意味がないでしょう?制裁にもある程度耐性がついてしまったあなたにとって、これが最も苦痛を与える方法なんですから」
ニヤリと笑うnumber3。
そして次の瞬間、一際甲高い24の悲鳴が上がる。
「あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"ッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!」
彼女を苛む臍部から生じる苛烈なまでの激痛。
それはナベルロイドの臍部に埋め込まれたエナジー受信機と一緒に取り付けられた神経加虐装置によるものであった。
コマンダークラスのナベルロイドのみがそれを作動させる権限を持ち、今まさにnumber3はそれを使って彼女に制裁を与えていた。
「装置を完成させたのはいいとして、あのネーブル・ミアに止めを刺さずみすみす逃がすとは…完全にあなた方の失態ですね」
「違うッ!!悪いのはソイツじゃねえ!」
拘束具を引きちぎらん勢いで猛抗議する17。
「アタシが無理して頼んでミアのやつを見逃す様に…」
「どっちでもいいんですよ」
「!?」
「どちらがミスをしたかなどどうでもいい話です。連帯責任なんですから…あの場で指揮をとっていた彼女が責任を負うのは当然のことでしょう?」
「て、テメエ…!」
「い、いいんです17…」
「!」
衰弱しきった声で24が制止する。
「こ、これは…あなたの行為を…認めてしまった私の責任です…」
「制裁は…甘んじて受けます…」
「ぐ…っ!」
「ですが…確認したいことがあります…number3」
「何でしょう?」
「あ、あなたがここにやってきたのは…一体…どういうことなんですか…」
「何か…作戦の…変更でも…」
number3はフッと笑った。
「あなた方が装置を完成させたことで、目的の半分は達成しました」
「しかし私たちの命運がかかったこの作戦…失敗は許されません」
「作戦を確実に遂行するためこの私が遣わされた…それだけのことです」
「………」
「装置の方は"私が指示したとおりに"仕上がっているようですね」
「はい…」
「それでは仕上げに"彼女"を迎え入れることとしましょうか」
「あなたたちのミスで逃がしてしまった彼女を…ね」
ラボの最深部の一室…
わずかな照明に照らされたその部屋にリナはいた。
一糸まとわぬ姿で手足を大の字に拡げた状態で拘束され、まるで人形のように静かに横たわっているリナ。
「………」
薬物を投入された作用により、彼女の意識は混濁していた。
体の至る箇所に取り付けられたチューブ、そしてその臍部に取り付けられた一際巨大なアタッチメント…
既に彼女は装置のコアとしての調整を終え、その内部に組み込まれるだけの状態となっていた。
その時、突然開かれる自動ドア
「はぁ…はぁ…はぁ…」
フラフラとした足取りで部屋に入り込んできたのはルカであった。
片手で腹部…そのヘソを抑えながら苦しそうに悶える。
装置完成まで肥大化抑止剤を投与することも許されず、肥大の度に17や24によって何度も握りつぶされてきたヘソ…
その度重なる仕打ちにルカの精神は今や限界をきたしていた。
「はぁ…はぁ…か、片瀬…理奈…」
ヨロヨロと台に横たわる彼女に近づいていくルカ。
そして台に上ると、彼女を見下ろす様に立ち上がった。
「み、見ろよ…」
「お、お前にかかわった…せいで…お、俺のヘソはもう…ボロボロだ…」
そう言いながらお腹に当てていた手を外すルカ。
そこから現せたのは歪にゆがんだ肉片の固まり…不浄な体液を滴らせ、さらに異常な臭気をも漂わせる醜悪の一言に尽きる肉塊であった。
その臍と呼ぶにはあまりにも悍ましいその物体はピクピクと震えながら、なおもゆっくりと肥大を続けていた。
「あ、あいつら…装置が完成したら…俺の…この臍を…直してくれるって言っていたのに…」
代わりに17によって腹に重たい一撃を喰らわされ、ルカは逃げるように自分のラボ内を彷徨っていた。
「だから…ッ!!」
不意にリナに覆い被さるように四つん這いになるルカ。
「だから…お前が…この俺のヘソを…慰めてくれよ…!」
歪んだ笑顔を浮かべながらその顔を覗き込むルカに対し、リナはただ虚ろな瞳を宙に向けたまま静かに黙っていた。
それをいいことに腹部のアタッチメントを乱暴に取り外し、彼女のその巨大な孔を露わにするルカ。
そしてそこにゆっくりと自分のヘソを近づけていく。
「お、お前のデカべそだったら…受け入れてくれる…よなぁ?」
その先端がまさに挿入されんとしていたその時…
「ふへへ…うえッ!?」
ふいにルカは自分の臍に違和感を覚え、その部位に目を向けた。
「あ、あれ…?お、俺の臍が…無い…?」
そこにあったはずの巨大な肉塊…それがまるで忽然と消えていた。
「まったく…随分と下賤な真似をしてくれますね」
ハッと振り返るルカ。
そこに立っていたのは17や24の上官として新たに現れたnumber3であった。
彼女は手にしたデバイス…ネーブルエナジーをソード状に形成する発振器を一振いし、その先に突き刺さったそれを抜き落とした。
ピチャ…!
「あ…」
床に落ちたソレは間違いなく、今しがたまでルカのお腹の中心に付いていたモノであった。
「あ…ァ…ああア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!」
台から転げ落ち、腹部を抑えながら床の上を転げまわるルカ。
「へ、へそおおおおおおおおッッッッッッッッ!!!!!!!!!俺のヘソがぁあああああああああああああッッッッッッッッッ!!!!!!!!!」
「ほうっておいてもまた再生するのでしょう?」
にべもなく言い放つとnumber3は床に転げまわるルカの腹を無造作に蹴り上げた。
「げふっッ!!」
そしてその両腕を掴み上げると、そのまま壁に彼の体を押し付けた。
「あ、があぁぁ…!!」
「あなたの"その行為"による結果、私たちがどれほどの被害を被ったか…」
そう言いながらエナジーソードの先端をヘソの傷口に押し込む。
傷穴を高密度のエネルギーが容赦なく灼き焦がす。
「うぎゃああああああアアアアアアッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!」
「本来、装置が完成した時点であなたは用済みですが……」
しばらくルカを悶え苦しませた後、ふいにエナジーソードの発振を止めデバイスを収めるnumber3。
その代わりに、銃型の液体注入器を取り出した。
「まだ"私"のために役立ってもらいましょうか」
そう入れると間髪入れずその先端をルカの臍穴に押し込む。
「うぐッ!?」
焼け焦がされた臍穴に続けざまに押し込まれた冷たい異物に呻き声を上げるルカ。
number3はすかさずトリガーを引き、充てんされた液体をその内部に一滴残さずすべて流し込んだ。
「うぐぁああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!」
お腹の奥底、臓腑全てに染み渡るような感覚…
その刹那、臍から猛烈な熱が発せられ悶絶の声を上げるルカ。
number3が彼の体を開放するや否や、彼は床に倒れ自分のヘソを掻きむしった。
「あがあああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!????????」
「お、俺の臍に何をしたんだよおぉおおおおおおおおおおおおおッッッッッッッッッッッッ!!!?????」
「フフフ…」
薄ら笑いを浮かべながら、ただ見下ろしているだけのnumber3。
「うぐぁッ!!へ、へそォッ!!俺のへそおおおおおおおおおおおおッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!」
仰向けになると体を限界まで反らし、自らのヘソを宙に突き上げる。
やがて、その孔から"あるモノ"が這い出るように姿を現した…
[後書き]
早速number3が好き放題やってくれました。
登場人物の女性たちに尽くおへそを虐められるルカ君…実に羨ましいですね。
ところで今さら気付いたのですがnumber3って、まんまレヴィと同じ髪型ですね。
糸目で強キャラというイメージで描いたらこうなってしまったんですが…自分の引き出しの少なさが情けない…
登場人物の女性たちに尽くおへそを虐められるルカ君…実に羨ましいですね。
ところで今さら気付いたのですがnumber3って、まんまレヴィと同じ髪型ですね。
糸目で強キャラというイメージで描いたらこうなってしまったんですが…自分の引き出しの少なさが情けない…
あけましておめでとうございます。
本年も当ブログをよろしくお願いします。
本編に入る前に人物紹介。
「number.3」
シックス・ピースの戦闘実働部隊『ナベルロイド』の一体。
ナベルロイドとはネーブル・エナジーによって身体強化を果たした改造人間であり、リナが中枢部に組み込まれたエナジー発生装置からエナジーを体内に取り込むための受信機を臍部に埋め込まれている。
ナベルロイドの中でも一桁台のナンバーが附与された個体は司令官クラスであり、他のナンバーを使役する立場にある。このnumber.3もその一体であり、強大な戦闘能力を有すると共に使役するナンバーたちの生殺与奪の権利も与えられている。
司令官クラス以外のナンバーには、エナジー受信機に神経を直接刺激する装置が組み込まれており、命令違反を犯したり作戦目標を果たせなかった場合、司令官クラスが装置を作動させ罰を与えることとなっているが、その中には特に意味もなく装置を作動させナンバーが苦しむ姿を見るのを嗜好する者もいるという…
(彼女たちも前に紹介した時から一部デザインが変わったので再度掲載)
「number.17(右)とnumber.24(左)」
ミアを追って未来より過去へ送り込まれた2体のナベルロイド。
number.17は戦闘に特化した個体であり、ネーブル戦士にも決して引けを取らない戦闘能力を持っている。反面、戦闘に没頭するあまり作戦を無視することが多々あり、その度に相方のnumber.24から窘められている。
ミアとは未来の世界で何度も激突しており、その戦いの中で左腕を治療不可能なまでに損傷させられ、それ以降代わりに射出機構を備えた戦闘用義手を装着している。そんな因縁もあり、17はミアを一方的にライバル視しており、何よりも彼女との決着をつけることにこだわっている。
number.24は情報分析、サポートに特化した個体であり、主に現地での作戦指揮を取る役割を与えられている(量産型レヴィを一撃で行動不能にさせるほどの戦闘能力も持っているが、ミアと渡り合えるほどの力はない)。自身が捕えられた際、一切取り乱す素振りを見せないほど性格は冷静そのものであるが、相方の無軌道ぶりにはしばしば頭を痛めている。
未来から過去への時間跳躍は、技術が完全に確立されていないこともあり、成功率もほぼ五分五分で非常に高いリスクを伴うものであったが、ミアが未来を変えるため時間跳躍を敢行し、その追っ手を送り出さざるを得なくなったシックス・ピースが跳躍者に選んだのが、戦闘能力は極めて高いが素行不良の17とそんな彼女の手綱を取るための24であった。
半ば使い捨てのような形で過去に送り込まれた2人であったが、無事過去への跳躍を果たし、ミアの抹殺とネーブル・エナジー発生装置の要たるリナの確保に向けて活動を開始する。
「ネーブル・ミア(リナ衣装ver)」
24によって変身能力を失ってしまったミアが、代わりにジュエルを臍に埋め込み新たに変身した姿。かつてリナが埋め込んでいたものであることからコスチュームも同じである。だがジュエルが破損した状態を反映してか、衣装はボロボロでありその能力も大幅に低下、以前のミアにも到底及ばないものとなってしまっている。
体内にジュエルを直接埋め込んでいることから、おへそオナニーによる性的興奮によって身体能力や治癒能力を高めることは可能である。(もっともオナニーに嵩じるあまり堕落した母、リナへの反感から、ミアはへそオナニーという行為に対して極めて否定的な感情を持っており、その行為に及ぶこともほぼ皆無であると考えられる)
本年も当ブログをよろしくお願いします。
本編に入る前に人物紹介。
「number.3」
シックス・ピースの戦闘実働部隊『ナベルロイド』の一体。
ナベルロイドとはネーブル・エナジーによって身体強化を果たした改造人間であり、リナが中枢部に組み込まれたエナジー発生装置からエナジーを体内に取り込むための受信機を臍部に埋め込まれている。
ナベルロイドの中でも一桁台のナンバーが附与された個体は司令官クラスであり、他のナンバーを使役する立場にある。このnumber.3もその一体であり、強大な戦闘能力を有すると共に使役するナンバーたちの生殺与奪の権利も与えられている。
司令官クラス以外のナンバーには、エナジー受信機に神経を直接刺激する装置が組み込まれており、命令違反を犯したり作戦目標を果たせなかった場合、司令官クラスが装置を作動させ罰を与えることとなっているが、その中には特に意味もなく装置を作動させナンバーが苦しむ姿を見るのを嗜好する者もいるという…
(彼女たちも前に紹介した時から一部デザインが変わったので再度掲載)
「number.17(右)とnumber.24(左)」
ミアを追って未来より過去へ送り込まれた2体のナベルロイド。
number.17は戦闘に特化した個体であり、ネーブル戦士にも決して引けを取らない戦闘能力を持っている。反面、戦闘に没頭するあまり作戦を無視することが多々あり、その度に相方のnumber.24から窘められている。
ミアとは未来の世界で何度も激突しており、その戦いの中で左腕を治療不可能なまでに損傷させられ、それ以降代わりに射出機構を備えた戦闘用義手を装着している。そんな因縁もあり、17はミアを一方的にライバル視しており、何よりも彼女との決着をつけることにこだわっている。
number.24は情報分析、サポートに特化した個体であり、主に現地での作戦指揮を取る役割を与えられている(量産型レヴィを一撃で行動不能にさせるほどの戦闘能力も持っているが、ミアと渡り合えるほどの力はない)。自身が捕えられた際、一切取り乱す素振りを見せないほど性格は冷静そのものであるが、相方の無軌道ぶりにはしばしば頭を痛めている。
未来から過去への時間跳躍は、技術が完全に確立されていないこともあり、成功率もほぼ五分五分で非常に高いリスクを伴うものであったが、ミアが未来を変えるため時間跳躍を敢行し、その追っ手を送り出さざるを得なくなったシックス・ピースが跳躍者に選んだのが、戦闘能力は極めて高いが素行不良の17とそんな彼女の手綱を取るための24であった。
半ば使い捨てのような形で過去に送り込まれた2人であったが、無事過去への跳躍を果たし、ミアの抹殺とネーブル・エナジー発生装置の要たるリナの確保に向けて活動を開始する。
「ネーブル・ミア(リナ衣装ver)」
24によって変身能力を失ってしまったミアが、代わりにジュエルを臍に埋め込み新たに変身した姿。かつてリナが埋め込んでいたものであることからコスチュームも同じである。だがジュエルが破損した状態を反映してか、衣装はボロボロでありその能力も大幅に低下、以前のミアにも到底及ばないものとなってしまっている。
体内にジュエルを直接埋め込んでいることから、おへそオナニーによる性的興奮によって身体能力や治癒能力を高めることは可能である。(もっともオナニーに嵩じるあまり堕落した母、リナへの反感から、ミアはへそオナニーという行為に対して極めて否定的な感情を持っており、その行為に及ぶこともほぼ皆無であると考えられる)
「アイツは…一見、ただの人間だ」
「身体能力もこれといって高いわけでもなく、頭も特にいいわけでもない」
「むしろいつもおへそオナニーのことしか頭にない"馬鹿"で"変態"だ」
(ミアちゃん酷い…確かにそうだけど…)
「だけどアイツには、他の人間にはないある特別な能力を持っていた…」
「あのジュエルからエナジーを最大限に引き出せるという、な」
「ネーブル・エナジーね」
「あぁ、あのジュエル単体では何も起こらないが、それを体内に取り込み性的昂揚感を覚えることによって大量のエナジーが発生する」
「そして…そこに目をつけた連中がいた」
「連中…?」
「『シックス・ピース』…」
「アイツとジュエルから生み出される無尽蔵のエナジーを利用して、世界征服を始めた連中だ」
「え、え…?」
いきなり突拍子もない展開に真美が困惑したように声を上げる。
「せ、世界征服なんて…リナちゃんのおヘソで…?」
「そんな…ハハ…」
「…先輩は笑ってるけど、あのジュエルがマジでヤバイ代物だってこと分かってんのか?」
「え…?」
「考えてもみろよ」
「あの石っころ一つとただの女子高生一人いるだけで無限のエネルギーを発生させることができる…」
「アイツにジュエルを埋め込んで、ずっと性的興奮を与える環境に押し込んでしまえば、半永久機関の完成だ」
「あ…で、でも…そんなずっと四六時中おヘソオナニーなんて…」
「それを可能にする装置を作っちまったんだよ、アイツらは」
「!」
「その装置に組み込まれたアイツは、年老いることもなく延々と自分のヘソを責められる夢を見させられ続けている…」
「そしてそこから発生するエナジーはすべて回収され、あらゆる事に利用されている」
「17や24…あいつら"ナベルロイド"もその一つだ」
「ナベルロイド?」
「身体改造を受けることで、エナジーを体内に取り込むことができるようにした連中…」
「いわば一種の改造人間ってわけだ」
「じゃ、じゃあ彼女たちもリナちゃんと同じようにおヘソオナニーして…?」
「いや、あくまでアイツらはエナジーを利用しているだけ…」
「あいつらの臍に妙な装置がついていただろ?あれは受信機だ」
「あれで遠隔にある大元の装置から転送されたエナジーを自分の臍から取り込んでいるってわけさ」
「………」
「そ、そんな…リナちゃんがそんな凄い力を持っていたなんて…」
「アンタは…ある程度知っていたんだろ?」
ふとミアがローザの方に視線を向ける。
「え、先生…?」
「…そうね、全貌は掴めないまでもジュエルの特性についてはある程度知っていたわ」
「ど、どういうことですか?」
「あのジュエル…もともと私たちが持っていたものなのよ」
「ジュエルを埋め込まれた人間の昂揚感に応じてエナジーが発生する…そこまでは知っていたわ」
「特に多感な時期の女の子…つまり理奈ちゃんや麻美ちゃんくらいの年の女の子がもっともその力を引き出せるということもね」
元々理奈がジュエルを手に入れたのは、ローザがそれを彼女の目の前に落としたのがきっかけであった。
「理奈ちゃんが他の子と違って、病的におヘソオナニーが大好きなちょっと変わった女の子だってことは予め調べていたわ」
「だからジュエルの特性をより詳しく調べるため…ワザと私が彼女の目の前に落としたの」
そして目論見通り理奈は自分のへそにジュエルを埋め込み、そしてエナジーの力にて変身を果たした。
「最初は対峙して彼女を虐めることで力を引き出そうとしたけど、追い詰められてもおヘソのことばかり考えてるリナちゃんを見ているうちに、なんだかほうっておけなくなっちゃって…」
「でも…まさか…それがそんなことになっちゃうなんて…」
「先生…」
「確かにアンタが余計なことをしてくれたせいもあるけど、元はといえばヘソオナニーばかりしか頭がないアイツが悪いんだ…!」
そう言いギリっと歯を噛み締めるミア。
「ミアちゃん…」
「そ、そういえば…ミアちゃんはどうやって生まれたの?」
麻美の問いかけに、ミアは少し顔を俯かせ間を置いた後、静かに語り始めた。
「…アイツが装置に組み込まれてしばらくしてから…ある想定外の出来事が起きた」
「想定外?」
「アイツが…妊娠してたってことが判明したんだ」
「!」
「アイツがいつ性交したのかは分からない…」
「装置に組み込まれる直前、誰かに強姦されたのかもしれない」
「ともかくその時になってようやくアイツが身ごもっているってことが分かったんだ」
「まさかそれが…」
「ああ、私だよ」
「………」
「だけど妊娠してるとあってはエナジー供給に何か支障が出るかもしれない…装置の中にずっと組み込んでおくわけにもいかず一旦アイツは装置から外された」
「そこでアタシを堕ろすことも考えられたんだろうけど…そこで出た結論はその子供をそのまま出産させ様子を見てみるというものだった」
「つまり…あの特異な体質を持つアイツの子供が一体どんな能力を持っているのか…それを観察するための"モルモット"としてアタシは生を受けたんだよ」
「モ、モルモット…」
次から次へと明かされる衝撃的な事実に、麻美は口を抑え震えていた。
「アタシを産んだあと、アイツはまた装置の中へと組み込まれた」
「一方でアタシはシックス・ピースの連中に"飼育"されながら、ずっと体を調べられ続けてきた」
「すると…ある特殊な力を持っているということが分かったんだ」
「特殊な力?」
「ジュエルが無いのに、アタシの体からはネーブルエナジーが生じていた」
「つまりアタシは"装置を介する必要もなく"アイツからエナジーを得ることが出来ていたんだ」
「そ、それってつまり…リナちゃんがオナニーして発生したエナジーをミアちゃんが使えるってこと?」
「そういうこと」
「だからアイツとジュエルがある限り、アタシは常にネーブルエナジーの力を発揮することが出来る」
「アイツの胎内にいた間ジュエルの影響を受け続けていたからとか…多分そんなとこなんだろうな」
そこで麻美は理解した。
ミアがジュエル無しでどうしてあれだけの力を発揮できていたのかを…
そして24によってリナの臍からジュエルが抜き出され破壊された際、何故ミアの変身が解かれ、治癒能力も失ったのかを…
「そういえば理奈ちゃん…ミアちゃんが姿を現した頃からいつも以上におヘソを弄りだすようになったんだけど…それは…」
「あぁ、アタシのせいだろな」
未来の世界で装置によって効率的に膨大な量のエナジーを搾取されているリナであれば、ミアに奪われた分など些細なものであっただろうが、ただオナニーによってのみエナジーを得ていた今のリナにとっては大きな影響であった。
「まったく…親の"すねかじり"ならぬ"へそかじり"ってわけね」
「…それでそれからどうしてミアちゃんはこの世界に来ることになったの?」
「もともとミアちゃんもそのシックスなんとかって組織にいたんでしょ?」
「さらわれたんだよ」
「!」
「シックス・ピースに対抗していたレジスタンス組織、そこの連中がアタシのことを嗅ぎつけたんだ」
「装置なしでエナジーの恩恵を受けられる人間…ただでさえナベルロイドの連中に手を焼いて劣勢だってのに、そこにそんな奴まで加勢したらもはや勝ち目はなくなっちまう」
「だから奴らは死に物狂いでアタシを奪取したのさ」
「もっとも…その時アタシは2歳かそこらだから何が起きているのかもさっぱり分からなかったけどな」
「そ、そんな小さな時に…!?」
「あぁ、そしてそのレジスタンスでアタシは育てられた」
「エナジーを使えるアタシが将来レジスタンスの主力となるべく、色々戦闘技術を叩き込まれながらな」
「その時の教官、そしてレジスタンスのリーダーだったのがアンタだよ、ローザ」
「えっ!?」
思わず声を上げるローザ。
「わ、私が?」
「あぁ、アイツにジュエルを渡してしまった罪滅しかなんだか知らねぇけど、アンタが反抗勢力の中心的存在だった…」
「それでアイツの二の舞にさせないためか、アタシを散々いたぶってくれてよ」
「い、いたぶるって…?」
「このおヘソに高温の液体や強酸流しこんだり、万力みたいなので押しつぶそうとしたり、限界以上に割り広げたり…アタシに耐性をつけさせるのが目的だとかなんとか言ってたけどよ」
「ず、随分とスパルタねぇ、未来の私…」
「確かに傷はすぐに治るけどよ、正直殺してやろうかと思ったくらいだぜ」
「ま、おかげでかなり痛めつけられても、耐えられるようにはなったけどな」
「………」
ミアの異常なまでのタフネスぶりはジュエルによる回復能力だけではなく、未来のローザによって培われたものだということを麻美は理解した。
「…それで分かったわ」
「アナタが以前、私に向かって"アンタも随分と甘ちゃんだった"って言っていたこと」
「私はミアちゃんにとっての師匠だったってことね」
「ハッ、師匠とかそんな大層なもんじゃねぇよ、アタシにとっちゃあな」
そっぽ向きながら吐き捨てるように言うミア。
「…随分と嫌われる真似をしていたようね、アタシ」
「じゃあついでに聞くけど、麻美ちゃんはアナタにとっての何だったのかしら?」
「え?私…?」
「あなた…リナちゃんと違って麻美ちゃんに対しては随分と従順そうだったけど…それも何か未来であったことに関係するのかしら?」
「それは…」
一瞬口ごもるミア。
そして観念したかのように白状する。
「それは…アンタが…私の…育ての親だから…」
「!!」
驚愕の表情を浮かべる麻美。
「わ、私が…ミアちゃんの…?」
「そうっすよ…」
「本当の母親がいないも同然のアタシを育ててくれたのは、あんたっすよ」
「友人の子供をほうっておくことが出来なかったとかそんなところなんでしょうけど…」
「フフ、そういうことね」
「だから麻美ちゃんに対してはどこか甘えるような感じだったのね」
「なっ!」
ローザの言葉に思わず顔を真っ赤にさせるミア
「ば、馬鹿ッ!ちげえよ!!実質育てられたのは10歳くらいの頃までで…ッ!?」
その時ふいにミアの体を抱きしめる麻美。
「えっ、ちょ、せ、先輩…!?」
「…ミアちゃん、小さい時からずっと…たった一人で辛い思いばかりしてきたんだね」
「本当に…本当に辛かったんだよね…」
「い、いや…別に辛くなんか…」
あたふたとしながら抱擁を解こうとするミアであったが、ふと首を静かに横に振るローザが目に入る。
そして真美の方へ目を見やると、彼女はボロボロと目から涙をこぼしていた。
「………」
抵抗するのをやめ、自分を抱きしめる麻美の手にそっと手を添えるミア。
「先輩…こんなアタシのために涙を流してくれるなんて…やっぱり先輩は昔から変わらなかったんすね」
「ミアちゃん…あ、ご、ごめん!まだ話の続きだったよね」
慌ててミアから手を離し、涙を拭う麻美。
「あ、あぁ…」
「そ、それで…アタシもレジスタンスの一員として、奴らと戦うようになった」
「ナベルロイドの連中も相当ぶっ潰してやった。エナジーを利用してるっていう点は一緒だけど、アタシは装置の制限無しで存分に戦えたからな」
「だけど、それでも劣勢は覆せなかった…アタシ一人が頑張ったところで物量差は覆しようもなかった」
「さらに奴らはアタシに対して、ある対抗手段の準備を進めていたことが分かった…」
「対抗手段?」
「そう、リナのヘソから生じるエナジーをアタシに送れないようにする遮蔽装置…その準備を奴らは着々と進めていた」
「当然そんなことされたら…アタシもただの人間同然。レジスタンスの戦力も大幅にガタ落ちだ」
「………」
「そこで…アタシたちは最後の賭けに出た」
「それが…」
「アナタを過去に送り出す…ってことね」
ミアは頷いた。
「そう、アタシたちがいた未来の時点でエナジー利用の研究は時間航行にまで及んでいた…」
「理論的は可能、だけどまだ誰も試したことはない…だけどアタシたちに手段を選んでいる余裕は無かった…」
「アタシが過去まで行って、アイツを狙おうとする奴らを全部排除する」
「レジスタンスは決死の覚悟で連中の施設に突入して試作の転移装置を起動、そしてアタシはそこに飛び込んで…ここにやってきた」
「…レジスタンスのみんなは?先生や未来の私はその後どうなったの…?」
「分からない。アタシがいなくなった後、あの未来がどうなったか…」
「………」
「とにかくあのシックス・ピースの連中もアタシを追って、17と24…ナベルロイドを過去に送り込んで来た」
「そしてアイツが確保された今、アタシはアイツを奪い返さないといけない」
「そうしないとまた未来は…アタシがいた未来と同じになっちまう…!」
ミアはそう言いながら自分の拳をきつく握り締めた。
「…ふぅ、やっと話が飲み込めたわ」
「それでミアちゃん、あなたこれからどうするの?」
「決まってるだろ!あの2人がいるところに殴り込んでアイツを奪い返す…!」
「それが何処だか分かってるの?」
「そ、それは…!」
口をつぐむミア。
「ほら、闇雲に突っ走ってもどうしようもないでしょ」
「………」
正論で指摘されてミアは不貞腐れたような表情を浮かべる。
「だからって…このまま何もしないってわけ…」
「そう、だから今リナちゃんたちがどこにいるのか探りを入れているところよ」
「え?」
ミアは思わず驚きの声を上げた。
「あ、あんた知ってるのかよ…?あいつらの居場所…」
「確信はないけど…大体想像がつくわ」
「ミアちゃん、その17と24って子はリナちゃんを確保した後どうすると思う?」
「え…そ、それは…」
「リナちゃんを未来に送る…とか?」
「それはないぜ先輩」
「時間跳躍の成功確率はほぼ半分、そんなリスクを犯してまでアイツを送り出すなんて…」
「そうね、それにそもそもこの時代にはそんな時間跳躍できる装置なんて存在しないし」
「となると、この時代でその例の装置を作り出してそこにリナちゃんを組み込むか…」
「作り出す?この時代で?」
「そんなことできるわけが…」
「そう、"今のこの世界の"技術じゃ不可能でしょうね」
含みを持たせた言い方をするローザ。
「…?」
「この世界の技術じゃ不可能…、まさか!」
「ええ、そういうことよ」
「もっとも、その場所が今どの"座標"にあるのかは調べないといけないけど…」
「ま、それは私に任せて、あなたは戦えるように態勢を整えておきなさい」
「態勢って…アタシはいつでも…」
「ミアちゃん」
ふと麻美が呼びかける。
「先輩?」
「!、それは…」
振り返ったミアが見たもの…
それは彼女の手の平に敷かれたハンカチに綺麗に並べられた水晶の破片…ジュエルの残骸であった。
「これは…アイツの臍に入っていた…」
24によって粉々に砕け散ったメタモル・ジュエル。
だが麻美はコートに散らばったその破片をひとつひとつ拾い上げ回収していた。
「これを使えば…ミアちゃんもまた変身できるんじゃないかな?」
「!」
粉々に砕け散ったジュエル…だが破片と化したとはいえ、ジュエルそのものであることには違いない。
「アタシがそれを使って変身だなんて…出来るわけ…」
「そんなのやってみないと分からないよ!」
「それにもう前のようにすぐに傷も治らないんだよ!そのままの姿で戦おうなんて、私絶対にさせないんだからね!」
まっすぐにミアを見据える麻美の瞳。
それは彼女が幼少の時から何度も見てきた有無を言わせない瞳であった。
「…わ、分かったよ」
「そ、それを臍の中に…入れりゃいいんだろ」
「うん!それじゃあちょっと待ってて…!」
渋々承諾するミアに対し、途端に明るくなる麻美の顔。
彼女はジュエルの破片を一つ一つ机に並べ始めた…
「…で、なんだよこの状況…」
保健室から隠し扉で通じた、ローザがリナの調教用に密かに誂えていた部屋…拘束台や用途不明な様々な器具が置かれたその穏やかでない空間にミアと麻美はいた。
天井から吊り下げられた鎖…その一つにミアは両腕をつながれた状態で拘束されている。
「だって…そうしないとミアちゃん暴れると思って…」
憮然とした表情を浮かべるミアに対し、申し訳なさそうにだがどこかしら楽しそうに麻美が詫びる。
そして彼女は台に置かれた水晶体…麻美が一つ一つ破片を丁寧に接合させ修復させたジュエルを手にとった。
それは手元にあるだけの破片を接着させて修復したに過ぎない、今すぐにも壊れてしまいそうなジュエルであったが、今のミアたちにとってこれが唯一の希望であった。
麻美はミアの背後に立つと、その手を彼女のお腹の前に回した。
そして片方の手でそっとほぐすようにミアのおヘソを撫で始める。
「あぅン…ッ!!」
ビクッとミアの体が震える。
「力を抜いて…ミアちゃん…」
背後からそっと囁くように声をかける麻美。
そして手にしたジュエルをミアのおヘソに押し当てた。
「はぁうううううッッッッッ!!!!!!」
傷ついたヘソにいきなり冷たい無機物を押し当てられ、悲鳴を上げるミア。
麻美は背後から渾身の力を込めてジュエルをミアのヘソに押し込んだ。
「あいッたあぁあああああああああああああッッッッッッッッ!!!!!!」
「こ、こんなの無理だってぇッ!!やっぱこんなのおヘソに入らないぃってばあッッ!!!!」
自分のヘソの直径より1周り以上も大きな水晶を無理矢理中に押し込もうとする無茶な行為…
今更ながらミアは抗議の声を上げた。
「だからおヘソの力を抜いてッ!理奈ちゃんだって自分でおへその中に入れたんだよ!」
「だ、だからってぇぇ…!!」
「受け入れることだけを考えて!大丈夫、ミアちゃんのおへそだったら受け入れてくれるから!」
「あぅううう…」
今は彼女に言うことに従うしかなかった。
ミアが大人しくなったのを見計らって、さらに力を込めてジュエルをミアのヘソにめり込ませる麻美。
「ぅいいギギギギイイイイいいいいいいいッッッッッッッッッ!!!!!!!!」
水晶のささくれだった破片の先が肉片に食い込み彼女のへそを傷つける。
だがミアは歯を食いしばり必死に痛みに耐えた。
(そうだ…こんな痛み…今まで受けてきたのに比べたら…!)
グリュッ!!
「んあああああッッッッ!!!!!」
そしてついにジュエルがミアのヘソの中に収まる。
その瞬間、彼女のヘソから眩い光が発せられた。
「あうぅッ!!」
弾き飛ばされるようにその場に尻餅をつく麻美。
「ミ、ミアちゃんッ!!」
腕で顔を覆いながら、彼女の名を呼ぶ。
やがて光が収まったそこには、見覚えのある衣装に身を包んだ一人の少女が立っていた。
「…こ、これは…」
己の体の変化に少なからず戸惑いの声をあげるミア。
彼女がまとっていたのは、白に青のラインが入った襟付きタンクトップにミニスカート…
それはあのネーブル・リナと同じ格好であった。
だがジュエルが破損している状態であったせいか、衣装はボロボロで力も大幅に低下しているのが目に見えて分かった。
「………」
とりあえず変身を果たし全身の傷も回復したものの、その違和感に戸惑うかのように自分の体の至る箇所を触るミア。
「どうしたのミアちゃん?」
「…なんか…変な感じが…」
そう言いながら自分のおヘソに両手を添え、その中にある存在の感触を確かめる。
「あれが…このおヘソの中に入っているなんて…」
「…理奈ちゃんはずっとそれで戦ってきたんだよ?」
「………」
護衛対象とは言え、へそオナニーに耽るあまり堕落した自分の母親と同じ状態となったことに複雑な感情を覚えるミア。
「ミアちゃん…大丈夫そう?」
「…分からないけど、生身の状態よりはマシかも…」
その時、2人の前にローザが姿を現した。
「ミアちゃん!麻美ちゃん!目的の場所が…って、ミアちゃんその格好…」
リナの衣装に身を包んだミアの姿に思わず目を見張るローザ。
「あ、あんまりジロジロ見るなよ…」
恥ずかしそうにおヘソを両手で隠すミア。
いつも衒いもなくさらけだしていた巨べそであったが、この衣装の時に見られると何故か無性に気恥ずかしかった。
「…似合ってるわよソレ、さすが親子ってところね」
「テメ…!」
「先生、目的の場所が分かったって…もしかしてリナちゃんの居場所が!」
ミアの言葉を遮って、問いかける麻美。
「えぇ、まあ分かった…というより、向こうさんから招待してきてくれたみたいだけどね」
「えっ!?」
「………」
驚きの声を上げる麻美とは対照的に、ミアは冷静に事実を受け止めていた。
(アタシをワザとおびき寄せて始末しちまおうってことかよ…)
(いいぜ、そっちがその気ならアタシも…やってやるッ!!)
静かに拳を握り締めるミアであった。
[後書き]
というわけで、長々と書いてきましたが実はそういうことでした。
説明編はここで終わりで、次回からいよいよ最終決戦編に入ります。
あんな人やこんな人に色々へそ責めを用意しているのでお楽しみに…
「身体能力もこれといって高いわけでもなく、頭も特にいいわけでもない」
「むしろいつもおへそオナニーのことしか頭にない"馬鹿"で"変態"だ」
(ミアちゃん酷い…確かにそうだけど…)
「だけどアイツには、他の人間にはないある特別な能力を持っていた…」
「あのジュエルからエナジーを最大限に引き出せるという、な」
「ネーブル・エナジーね」
「あぁ、あのジュエル単体では何も起こらないが、それを体内に取り込み性的昂揚感を覚えることによって大量のエナジーが発生する」
「そして…そこに目をつけた連中がいた」
「連中…?」
「『シックス・ピース』…」
「アイツとジュエルから生み出される無尽蔵のエナジーを利用して、世界征服を始めた連中だ」
「え、え…?」
いきなり突拍子もない展開に真美が困惑したように声を上げる。
「せ、世界征服なんて…リナちゃんのおヘソで…?」
「そんな…ハハ…」
「…先輩は笑ってるけど、あのジュエルがマジでヤバイ代物だってこと分かってんのか?」
「え…?」
「考えてもみろよ」
「あの石っころ一つとただの女子高生一人いるだけで無限のエネルギーを発生させることができる…」
「アイツにジュエルを埋め込んで、ずっと性的興奮を与える環境に押し込んでしまえば、半永久機関の完成だ」
「あ…で、でも…そんなずっと四六時中おヘソオナニーなんて…」
「それを可能にする装置を作っちまったんだよ、アイツらは」
「!」
「その装置に組み込まれたアイツは、年老いることもなく延々と自分のヘソを責められる夢を見させられ続けている…」
「そしてそこから発生するエナジーはすべて回収され、あらゆる事に利用されている」
「17や24…あいつら"ナベルロイド"もその一つだ」
「ナベルロイド?」
「身体改造を受けることで、エナジーを体内に取り込むことができるようにした連中…」
「いわば一種の改造人間ってわけだ」
「じゃ、じゃあ彼女たちもリナちゃんと同じようにおヘソオナニーして…?」
「いや、あくまでアイツらはエナジーを利用しているだけ…」
「あいつらの臍に妙な装置がついていただろ?あれは受信機だ」
「あれで遠隔にある大元の装置から転送されたエナジーを自分の臍から取り込んでいるってわけさ」
「………」
「そ、そんな…リナちゃんがそんな凄い力を持っていたなんて…」
「アンタは…ある程度知っていたんだろ?」
ふとミアがローザの方に視線を向ける。
「え、先生…?」
「…そうね、全貌は掴めないまでもジュエルの特性についてはある程度知っていたわ」
「ど、どういうことですか?」
「あのジュエル…もともと私たちが持っていたものなのよ」
「ジュエルを埋め込まれた人間の昂揚感に応じてエナジーが発生する…そこまでは知っていたわ」
「特に多感な時期の女の子…つまり理奈ちゃんや麻美ちゃんくらいの年の女の子がもっともその力を引き出せるということもね」
元々理奈がジュエルを手に入れたのは、ローザがそれを彼女の目の前に落としたのがきっかけであった。
「理奈ちゃんが他の子と違って、病的におヘソオナニーが大好きなちょっと変わった女の子だってことは予め調べていたわ」
「だからジュエルの特性をより詳しく調べるため…ワザと私が彼女の目の前に落としたの」
そして目論見通り理奈は自分のへそにジュエルを埋め込み、そしてエナジーの力にて変身を果たした。
「最初は対峙して彼女を虐めることで力を引き出そうとしたけど、追い詰められてもおヘソのことばかり考えてるリナちゃんを見ているうちに、なんだかほうっておけなくなっちゃって…」
「でも…まさか…それがそんなことになっちゃうなんて…」
「先生…」
「確かにアンタが余計なことをしてくれたせいもあるけど、元はといえばヘソオナニーばかりしか頭がないアイツが悪いんだ…!」
そう言いギリっと歯を噛み締めるミア。
「ミアちゃん…」
「そ、そういえば…ミアちゃんはどうやって生まれたの?」
麻美の問いかけに、ミアは少し顔を俯かせ間を置いた後、静かに語り始めた。
「…アイツが装置に組み込まれてしばらくしてから…ある想定外の出来事が起きた」
「想定外?」
「アイツが…妊娠してたってことが判明したんだ」
「!」
「アイツがいつ性交したのかは分からない…」
「装置に組み込まれる直前、誰かに強姦されたのかもしれない」
「ともかくその時になってようやくアイツが身ごもっているってことが分かったんだ」
「まさかそれが…」
「ああ、私だよ」
「………」
「だけど妊娠してるとあってはエナジー供給に何か支障が出るかもしれない…装置の中にずっと組み込んでおくわけにもいかず一旦アイツは装置から外された」
「そこでアタシを堕ろすことも考えられたんだろうけど…そこで出た結論はその子供をそのまま出産させ様子を見てみるというものだった」
「つまり…あの特異な体質を持つアイツの子供が一体どんな能力を持っているのか…それを観察するための"モルモット"としてアタシは生を受けたんだよ」
「モ、モルモット…」
次から次へと明かされる衝撃的な事実に、麻美は口を抑え震えていた。
「アタシを産んだあと、アイツはまた装置の中へと組み込まれた」
「一方でアタシはシックス・ピースの連中に"飼育"されながら、ずっと体を調べられ続けてきた」
「すると…ある特殊な力を持っているということが分かったんだ」
「特殊な力?」
「ジュエルが無いのに、アタシの体からはネーブルエナジーが生じていた」
「つまりアタシは"装置を介する必要もなく"アイツからエナジーを得ることが出来ていたんだ」
「そ、それってつまり…リナちゃんがオナニーして発生したエナジーをミアちゃんが使えるってこと?」
「そういうこと」
「だからアイツとジュエルがある限り、アタシは常にネーブルエナジーの力を発揮することが出来る」
「アイツの胎内にいた間ジュエルの影響を受け続けていたからとか…多分そんなとこなんだろうな」
そこで麻美は理解した。
ミアがジュエル無しでどうしてあれだけの力を発揮できていたのかを…
そして24によってリナの臍からジュエルが抜き出され破壊された際、何故ミアの変身が解かれ、治癒能力も失ったのかを…
「そういえば理奈ちゃん…ミアちゃんが姿を現した頃からいつも以上におヘソを弄りだすようになったんだけど…それは…」
「あぁ、アタシのせいだろな」
未来の世界で装置によって効率的に膨大な量のエナジーを搾取されているリナであれば、ミアに奪われた分など些細なものであっただろうが、ただオナニーによってのみエナジーを得ていた今のリナにとっては大きな影響であった。
「まったく…親の"すねかじり"ならぬ"へそかじり"ってわけね」
「…それでそれからどうしてミアちゃんはこの世界に来ることになったの?」
「もともとミアちゃんもそのシックスなんとかって組織にいたんでしょ?」
「さらわれたんだよ」
「!」
「シックス・ピースに対抗していたレジスタンス組織、そこの連中がアタシのことを嗅ぎつけたんだ」
「装置なしでエナジーの恩恵を受けられる人間…ただでさえナベルロイドの連中に手を焼いて劣勢だってのに、そこにそんな奴まで加勢したらもはや勝ち目はなくなっちまう」
「だから奴らは死に物狂いでアタシを奪取したのさ」
「もっとも…その時アタシは2歳かそこらだから何が起きているのかもさっぱり分からなかったけどな」
「そ、そんな小さな時に…!?」
「あぁ、そしてそのレジスタンスでアタシは育てられた」
「エナジーを使えるアタシが将来レジスタンスの主力となるべく、色々戦闘技術を叩き込まれながらな」
「その時の教官、そしてレジスタンスのリーダーだったのがアンタだよ、ローザ」
「えっ!?」
思わず声を上げるローザ。
「わ、私が?」
「あぁ、アイツにジュエルを渡してしまった罪滅しかなんだか知らねぇけど、アンタが反抗勢力の中心的存在だった…」
「それでアイツの二の舞にさせないためか、アタシを散々いたぶってくれてよ」
「い、いたぶるって…?」
「このおヘソに高温の液体や強酸流しこんだり、万力みたいなので押しつぶそうとしたり、限界以上に割り広げたり…アタシに耐性をつけさせるのが目的だとかなんとか言ってたけどよ」
「ず、随分とスパルタねぇ、未来の私…」
「確かに傷はすぐに治るけどよ、正直殺してやろうかと思ったくらいだぜ」
「ま、おかげでかなり痛めつけられても、耐えられるようにはなったけどな」
「………」
ミアの異常なまでのタフネスぶりはジュエルによる回復能力だけではなく、未来のローザによって培われたものだということを麻美は理解した。
「…それで分かったわ」
「アナタが以前、私に向かって"アンタも随分と甘ちゃんだった"って言っていたこと」
「私はミアちゃんにとっての師匠だったってことね」
「ハッ、師匠とかそんな大層なもんじゃねぇよ、アタシにとっちゃあな」
そっぽ向きながら吐き捨てるように言うミア。
「…随分と嫌われる真似をしていたようね、アタシ」
「じゃあついでに聞くけど、麻美ちゃんはアナタにとっての何だったのかしら?」
「え?私…?」
「あなた…リナちゃんと違って麻美ちゃんに対しては随分と従順そうだったけど…それも何か未来であったことに関係するのかしら?」
「それは…」
一瞬口ごもるミア。
そして観念したかのように白状する。
「それは…アンタが…私の…育ての親だから…」
「!!」
驚愕の表情を浮かべる麻美。
「わ、私が…ミアちゃんの…?」
「そうっすよ…」
「本当の母親がいないも同然のアタシを育ててくれたのは、あんたっすよ」
「友人の子供をほうっておくことが出来なかったとかそんなところなんでしょうけど…」
「フフ、そういうことね」
「だから麻美ちゃんに対してはどこか甘えるような感じだったのね」
「なっ!」
ローザの言葉に思わず顔を真っ赤にさせるミア
「ば、馬鹿ッ!ちげえよ!!実質育てられたのは10歳くらいの頃までで…ッ!?」
その時ふいにミアの体を抱きしめる麻美。
「えっ、ちょ、せ、先輩…!?」
「…ミアちゃん、小さい時からずっと…たった一人で辛い思いばかりしてきたんだね」
「本当に…本当に辛かったんだよね…」
「い、いや…別に辛くなんか…」
あたふたとしながら抱擁を解こうとするミアであったが、ふと首を静かに横に振るローザが目に入る。
そして真美の方へ目を見やると、彼女はボロボロと目から涙をこぼしていた。
「………」
抵抗するのをやめ、自分を抱きしめる麻美の手にそっと手を添えるミア。
「先輩…こんなアタシのために涙を流してくれるなんて…やっぱり先輩は昔から変わらなかったんすね」
「ミアちゃん…あ、ご、ごめん!まだ話の続きだったよね」
慌ててミアから手を離し、涙を拭う麻美。
「あ、あぁ…」
「そ、それで…アタシもレジスタンスの一員として、奴らと戦うようになった」
「ナベルロイドの連中も相当ぶっ潰してやった。エナジーを利用してるっていう点は一緒だけど、アタシは装置の制限無しで存分に戦えたからな」
「だけど、それでも劣勢は覆せなかった…アタシ一人が頑張ったところで物量差は覆しようもなかった」
「さらに奴らはアタシに対して、ある対抗手段の準備を進めていたことが分かった…」
「対抗手段?」
「そう、リナのヘソから生じるエナジーをアタシに送れないようにする遮蔽装置…その準備を奴らは着々と進めていた」
「当然そんなことされたら…アタシもただの人間同然。レジスタンスの戦力も大幅にガタ落ちだ」
「………」
「そこで…アタシたちは最後の賭けに出た」
「それが…」
「アナタを過去に送り出す…ってことね」
ミアは頷いた。
「そう、アタシたちがいた未来の時点でエナジー利用の研究は時間航行にまで及んでいた…」
「理論的は可能、だけどまだ誰も試したことはない…だけどアタシたちに手段を選んでいる余裕は無かった…」
「アタシが過去まで行って、アイツを狙おうとする奴らを全部排除する」
「レジスタンスは決死の覚悟で連中の施設に突入して試作の転移装置を起動、そしてアタシはそこに飛び込んで…ここにやってきた」
「…レジスタンスのみんなは?先生や未来の私はその後どうなったの…?」
「分からない。アタシがいなくなった後、あの未来がどうなったか…」
「………」
「とにかくあのシックス・ピースの連中もアタシを追って、17と24…ナベルロイドを過去に送り込んで来た」
「そしてアイツが確保された今、アタシはアイツを奪い返さないといけない」
「そうしないとまた未来は…アタシがいた未来と同じになっちまう…!」
ミアはそう言いながら自分の拳をきつく握り締めた。
「…ふぅ、やっと話が飲み込めたわ」
「それでミアちゃん、あなたこれからどうするの?」
「決まってるだろ!あの2人がいるところに殴り込んでアイツを奪い返す…!」
「それが何処だか分かってるの?」
「そ、それは…!」
口をつぐむミア。
「ほら、闇雲に突っ走ってもどうしようもないでしょ」
「………」
正論で指摘されてミアは不貞腐れたような表情を浮かべる。
「だからって…このまま何もしないってわけ…」
「そう、だから今リナちゃんたちがどこにいるのか探りを入れているところよ」
「え?」
ミアは思わず驚きの声を上げた。
「あ、あんた知ってるのかよ…?あいつらの居場所…」
「確信はないけど…大体想像がつくわ」
「ミアちゃん、その17と24って子はリナちゃんを確保した後どうすると思う?」
「え…そ、それは…」
「リナちゃんを未来に送る…とか?」
「それはないぜ先輩」
「時間跳躍の成功確率はほぼ半分、そんなリスクを犯してまでアイツを送り出すなんて…」
「そうね、それにそもそもこの時代にはそんな時間跳躍できる装置なんて存在しないし」
「となると、この時代でその例の装置を作り出してそこにリナちゃんを組み込むか…」
「作り出す?この時代で?」
「そんなことできるわけが…」
「そう、"今のこの世界の"技術じゃ不可能でしょうね」
含みを持たせた言い方をするローザ。
「…?」
「この世界の技術じゃ不可能…、まさか!」
「ええ、そういうことよ」
「もっとも、その場所が今どの"座標"にあるのかは調べないといけないけど…」
「ま、それは私に任せて、あなたは戦えるように態勢を整えておきなさい」
「態勢って…アタシはいつでも…」
「ミアちゃん」
ふと麻美が呼びかける。
「先輩?」
「!、それは…」
振り返ったミアが見たもの…
それは彼女の手の平に敷かれたハンカチに綺麗に並べられた水晶の破片…ジュエルの残骸であった。
「これは…アイツの臍に入っていた…」
24によって粉々に砕け散ったメタモル・ジュエル。
だが麻美はコートに散らばったその破片をひとつひとつ拾い上げ回収していた。
「これを使えば…ミアちゃんもまた変身できるんじゃないかな?」
「!」
粉々に砕け散ったジュエル…だが破片と化したとはいえ、ジュエルそのものであることには違いない。
「アタシがそれを使って変身だなんて…出来るわけ…」
「そんなのやってみないと分からないよ!」
「それにもう前のようにすぐに傷も治らないんだよ!そのままの姿で戦おうなんて、私絶対にさせないんだからね!」
まっすぐにミアを見据える麻美の瞳。
それは彼女が幼少の時から何度も見てきた有無を言わせない瞳であった。
「…わ、分かったよ」
「そ、それを臍の中に…入れりゃいいんだろ」
「うん!それじゃあちょっと待ってて…!」
渋々承諾するミアに対し、途端に明るくなる麻美の顔。
彼女はジュエルの破片を一つ一つ机に並べ始めた…
「…で、なんだよこの状況…」
保健室から隠し扉で通じた、ローザがリナの調教用に密かに誂えていた部屋…拘束台や用途不明な様々な器具が置かれたその穏やかでない空間にミアと麻美はいた。
天井から吊り下げられた鎖…その一つにミアは両腕をつながれた状態で拘束されている。
「だって…そうしないとミアちゃん暴れると思って…」
憮然とした表情を浮かべるミアに対し、申し訳なさそうにだがどこかしら楽しそうに麻美が詫びる。
そして彼女は台に置かれた水晶体…麻美が一つ一つ破片を丁寧に接合させ修復させたジュエルを手にとった。
それは手元にあるだけの破片を接着させて修復したに過ぎない、今すぐにも壊れてしまいそうなジュエルであったが、今のミアたちにとってこれが唯一の希望であった。
麻美はミアの背後に立つと、その手を彼女のお腹の前に回した。
そして片方の手でそっとほぐすようにミアのおヘソを撫で始める。
「あぅン…ッ!!」
ビクッとミアの体が震える。
「力を抜いて…ミアちゃん…」
背後からそっと囁くように声をかける麻美。
そして手にしたジュエルをミアのおヘソに押し当てた。
「はぁうううううッッッッッ!!!!!!」
傷ついたヘソにいきなり冷たい無機物を押し当てられ、悲鳴を上げるミア。
麻美は背後から渾身の力を込めてジュエルをミアのヘソに押し込んだ。
「あいッたあぁあああああああああああああッッッッッッッッ!!!!!!」
「こ、こんなの無理だってぇッ!!やっぱこんなのおヘソに入らないぃってばあッッ!!!!」
自分のヘソの直径より1周り以上も大きな水晶を無理矢理中に押し込もうとする無茶な行為…
今更ながらミアは抗議の声を上げた。
「だからおヘソの力を抜いてッ!理奈ちゃんだって自分でおへその中に入れたんだよ!」
「だ、だからってぇぇ…!!」
「受け入れることだけを考えて!大丈夫、ミアちゃんのおへそだったら受け入れてくれるから!」
「あぅううう…」
今は彼女に言うことに従うしかなかった。
ミアが大人しくなったのを見計らって、さらに力を込めてジュエルをミアのヘソにめり込ませる麻美。
「ぅいいギギギギイイイイいいいいいいいッッッッッッッッッ!!!!!!!!」
水晶のささくれだった破片の先が肉片に食い込み彼女のへそを傷つける。
だがミアは歯を食いしばり必死に痛みに耐えた。
(そうだ…こんな痛み…今まで受けてきたのに比べたら…!)
グリュッ!!
「んあああああッッッッ!!!!!」
そしてついにジュエルがミアのヘソの中に収まる。
その瞬間、彼女のヘソから眩い光が発せられた。
「あうぅッ!!」
弾き飛ばされるようにその場に尻餅をつく麻美。
「ミ、ミアちゃんッ!!」
腕で顔を覆いながら、彼女の名を呼ぶ。
やがて光が収まったそこには、見覚えのある衣装に身を包んだ一人の少女が立っていた。
「…こ、これは…」
己の体の変化に少なからず戸惑いの声をあげるミア。
彼女がまとっていたのは、白に青のラインが入った襟付きタンクトップにミニスカート…
その異常に少ない生地の量は彼女の胸と秘部をかろうじて隠すだけで、お腹も大きくさらけだされ星状の巨べそも見事にむき出しである。
髪色も淡いライトグリーンへと変化し、蒼いリボンで後ろに結わえられている。それはあのネーブル・リナと同じ格好であった。
だがジュエルが破損している状態であったせいか、衣装はボロボロで力も大幅に低下しているのが目に見えて分かった。
「………」
とりあえず変身を果たし全身の傷も回復したものの、その違和感に戸惑うかのように自分の体の至る箇所を触るミア。
「どうしたのミアちゃん?」
「…なんか…変な感じが…」
そう言いながら自分のおヘソに両手を添え、その中にある存在の感触を確かめる。
「あれが…このおヘソの中に入っているなんて…」
「…理奈ちゃんはずっとそれで戦ってきたんだよ?」
「………」
護衛対象とは言え、へそオナニーに耽るあまり堕落した自分の母親と同じ状態となったことに複雑な感情を覚えるミア。
「ミアちゃん…大丈夫そう?」
「…分からないけど、生身の状態よりはマシかも…」
その時、2人の前にローザが姿を現した。
「ミアちゃん!麻美ちゃん!目的の場所が…って、ミアちゃんその格好…」
リナの衣装に身を包んだミアの姿に思わず目を見張るローザ。
「あ、あんまりジロジロ見るなよ…」
恥ずかしそうにおヘソを両手で隠すミア。
いつも衒いもなくさらけだしていた巨べそであったが、この衣装の時に見られると何故か無性に気恥ずかしかった。
「…似合ってるわよソレ、さすが親子ってところね」
「テメ…!」
「先生、目的の場所が分かったって…もしかしてリナちゃんの居場所が!」
ミアの言葉を遮って、問いかける麻美。
「えぇ、まあ分かった…というより、向こうさんから招待してきてくれたみたいだけどね」
「えっ!?」
「………」
驚きの声を上げる麻美とは対照的に、ミアは冷静に事実を受け止めていた。
(アタシをワザとおびき寄せて始末しちまおうってことかよ…)
(いいぜ、そっちがその気ならアタシも…やってやるッ!!)
静かに拳を握り締めるミアであった。
[後書き]
というわけで、長々と書いてきましたが実はそういうことでした。
説明編はここで終わりで、次回からいよいよ最終決戦編に入ります。
あんな人やこんな人に色々へそ責めを用意しているのでお楽しみに…
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