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へそ出しヒロインや時々男の子がおヘソを弄られたり嬲られたりしながら頑張るイラストを載せています。基本ラフ画がメインです。感想やコメントいただけると嬉しいです!

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「………」

薄暗いその部屋には自分以外にも同じ年頃の少女が大勢いた。

皆、不安そうな顔で怯えている中、私は一人、壁を背に蹲るように座っている。

これから自分達はどうなってしまうのか…誰しもそれを考え不安に震えていたが私だけは違った。

私は…この後どうなろうが知ったことではない。

バタン!

「!」

突如鋼鉄の扉が開かれ、数人の男達が部屋の中に踏み込んできた。

「早く入れッ!」

士官らしき男が一人の少女の髪を掴みながら、無理矢理中に引き釣りこむ。

「ってえッ!!離しやがれテメエッ!!」

「黙れッ!」

ズカッ!!

「ぐあっ!!」

暴れる少女を床に叩き付けるように放り出す男。

「て、てめえ…」

どごッ!!

「うごぉッ!!」

男を睨み返す少女だったが、その腹にブーツの先端がめり込む。

「ぐほっ!!うごぇえええええええッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!」

その場で吐瀉物を撒き散らし、お腹を抑えながら悶絶する少女。

「フン、クソガキが…」

「やめろ」

別の士官が制止する。

「コイツらは貴重な"試験体"だ」

「ハッ、どうせこいつは"不適合"だ」
「せいぜいデータ取りで終わるのが関の山だろうよ」

床で悶える少女を一瞥した後、男たちは部屋を後にする。

再び閉じられる扉。

その一部始終を見て、さらに怯えたように震える少女たち。

だが、私は床に蹲る少女の様子をじっと観察していた。

「畜生…アイツら…殺してやる…!」

口から血反吐を吐きながらも、怨嗟に満ちた声で呟く少女。

その時、ふと彼女と視線が合った。

「あ"…?なんだテメエ…?」

「………別に」

私は彼女から目線を外した。




「いいか、今日からお前たちは適合試験を乗り越えた選ばれしソルジャー…『ナベルロイド』だ」
「我らシックスピースは貴様らの働きに期待する!」

高揚気味に演説する士官の前に私を含めた同じ隊員服を着た少女たちが一列に並んでいる。

上半身はお腹丸出しの隊員服に下半身は太ももまでさらけ出されたホットパンツ…

さらにそのお腹にはX字状にベルトがかけられ、ちょうどヘソにあたるその交差点の中心には半球状の金属製の物体が埋め込まれている。

補足するように士官の隣に立つ研究担当の男が口を出す。

「その腹部の受信機…そこから装置よりネーブルエナジーが送られ、お前たちは常人を遥かに上回る力を発揮するが出来る」
「これこそ我々の研究成果…たとえ手足が千切れようともその装置だけは死守するようにな」

まるで自分たちなどオマケだと言わんばかり…

だが私はその言葉より、この場に"あの少女"がいないことが気になっていた。

いないならいないで別にどうでもいいが、何故か妙に印象に残っているあの瞳…

(やはり…"破棄"されましたか…)

「どうしたNo24?」

自分たちの生体データは全てモニターされている。

わずかな機微すらも逃がさないそれは彼女のふとした考えも読み取られていた。

「いえ…何でもありま…」

その瞬間、ヘソに走る激痛。

「ぐはゥッ!!」

まるで超高圧の電撃をヘソに流し込まれたかのような衝撃が襲い、その場に崩れ落ちてしまう。

「がは、あ、ぁ…」

悶絶する私を士官が見下す。

「余計なことを考えるな!ただお前たちは我々のために尽くす…それだけを考えればいいッ!!」

「は、は…い…」

私はヘソに渦巻く激痛に堪えながら立ち上がった。





とある戦場、相対する兵士たちがぐったりと倒れた私の腕を掴み引き摺り起こす。

「『ナベルロイド』とかいう改造人間も数でかかりゃなんとかなるってもんだな」

「あぁ、どうやらこの…」

目の前の男が銃床で私のヘソの受信機を小突く。

「う…ッ」

「腹の装置を集中的に攻撃するのが効果的みたいだ」

ほとんど半壊した受信機…

もはや私は満足にネーブルエナジーを受けられない状況となっていた。

「コイツをどうする?」

「決まっている。科学班の連中に引き渡して徹底的に分析させる」
「奴らに対して決定的な有効打が得られるかもしれん」

「………」

私としたことがトンだヘマをしてしまった…

もはや敵に捕らわれてしまった以上、取れる手段はただ一つだけ。

"自爆"…ヘソに埋め込まれた装置を暴発させ、組織の技術の流出を防ぐと同時に命を絶つ。

それが組織によって定められた掟であった。

最初からこんなクソじみた世界に未練など無い。

私は躊躇なく奥歯に埋め込まれたスイッチを入れようとした。

ドガッ!!

「な、何だお前はッ!?ぐああッッ!!!」

「!?」

突如周囲が騒々しくなる。

「貴様!ナベルロイド!?」

私を拘束していた兵士たちはその体を地面に投げ捨て、突如現れた"襲撃者"に向けて発砲を開始する。

ドガガガガガガッッッッッ!!!!!!!!

「…やったか?」

「と、思ったか?」

「!?」

新たに現れた白髪のナベルロイド。

その顔面にかざしていた拳が開かれ、握りつぶされた銃弾が地面に落ちる。

「な、なんだと…!?」

「おらッ!ぼさっとすんなぁッ!!」

ドゴォッ!!

次の瞬間、彼らは数メートル離れたコンクリートの残骸の赤いシミと化していた。

一瞬で敵を排除し、地面に倒れた私の元に歩み寄るナベルロイド。

「おい、大丈夫か?」

なんとか顔を上げるとそこには見覚えのある顔があった。

「あなたは…」

「助けに来てやったぜ」

「…破棄されたはずでは?」

「おい、それが命の恩人にいうセリフかよ!?」

グッと私の肩を抱き上げるナベルロイド。

「全然、姿を見かけなかったので…」

「あ~、まあ、ずっと隔離されてたからな…」
「自分で言うのも何だが…相当厄介モンだったからな。おかげで何度もヤキ入れられちまったぜ」

確かに自分と同じ制服を着ているものの、どこもかしこもボロボロで上着に至っては袖口から完全に引きちぎられている。

「それでよく処分にならなかったですね」

「ま、強ぇからな!」

ニカっと八重歯を見せながら笑うナベルロイド。

その何の邪気もない笑顔に、私は何か心が揺さぶられたような気がした。

「とにかくお前を基地に連れ帰らないとな」

「え、えぇ…、!」

ふと、倒された兵士が銃を握りこちらに向けられているのに気づく。

その時何故か私の体が勝手に動いてた。

「え、おい!?」

彼女を庇うように大きく手を広げて立ちはだかる。

ズキュンッッ!!

響き渡る発砲音。

次の瞬間、私のお腹の中心を熱い衝撃が貫いていた。



「あぅンンッッ!!」

そのまま倒れる私。

だが私の心には初めて味わう、言いようのない高揚感で溢れていた。





「ぐぅああああああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!」

粉砕された左腕を抑えながら絶叫する17。

「………」

そんな彼女を無感情に見下ろすレジスタンス最強の戦士、ネーブル・ミア。

装置に組み込まれた"ある女性"の娘たるその戦士の実力はナベルロイドを遥かに上回っていた。

「1、17…ゴフッ!」

既に私も腹部に深いダメージを負わされ、瀕死の状態で倒れている。

「お前、随分アタシに絡んできたけどよぉ…」
「もうここらで縁切ってもいいよなぁ?」

拳を鳴らしながら、17に最後の一撃を加えんと迫るミア。

「ミ、ミアァ…」

「オラぁッ!!」

ガシッ!

「ッ!?」

何処にそんな力が残っていたのか、ミアの体を咄嗟に羽交い絞めに抑え込む私。

「テメエッ!?」

「1、17…早く…ここから…ッ!うぐッ!?」

だがあっさりと振りほどかれ、ミアの怒りに満ちた目が私を捉える。

「だったらテメエから先に死ねえええッッッ!!!!!!!」

ボゴォッッ!!!!

「おげェあ"あ"ッッッッ!!!!」

既に散々痛めつけられた腹部に容赦ないミアの殺人パンチが突き刺さる。

「ぶべぇッ!!…じゅ、17…」

ボグォッ!!!!

「オブオオォォッッッ!!!!!!」

口から夥しい量の血が吐き出される。

だがミアは容赦なく私の腹部に連打を叩き込む。

ボゴォッ!!ドブゥッ!!グボォッッ!!!

腹を抉られるたびに口から鮮血と人工体液を撒き散らし悶絶する私。

内臓を吐き出してしまいそうな衝撃。

地獄のような苦しみがお腹の中を渦巻く。

だが私の心は何故か…快感で満ち足りていた。

(あぁ、17…あ、あなたを…庇って…今、私は傷ついている…)
(このままだとお腹が…私のお腹が潰れ拉げ死んでしまう…しかし、それがアナタを守るためなら…私は…)





「…これが…これがアイツの『世界』…」

"自分"が24の腹部を殴り続ける光景を目の当たりにしていたミア。

リナたちによって、24の体内に送り込まれたミアが見たのは、17を庇い傷つく24の姿であった。

「これが…アイツにとって一番望んでいることなのか…?」
「これがアイツにとっての…」

『なんでアナタがここにいるんですかあァッ!!??』

突如、空間全体に響き渡る声。

「!?」

いきなりミアに襲い来る影。

「チッ!」

ミアはその襲撃者の攻撃を避けるとその腕を取った。

「うおりゃああああッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!」

力任せに一本背負いの要領で放り投げる。

「ぐうッ!!」

「やっぱり…来ると思ったぜ24ッ!」

地面に叩き付けられるもすぐさま立ち上がる24。

その眼差しは彼女にしては珍しく怒りに満ち溢れていた。

「よくも…よくも人の秘部に土足でッ!」

「ハッ、勝手にプライベート覗いたことは謝るけどよ…けどお前の力の源は分かったぜ」
「お前は…17を庇って自分が傷つくことで快感を得ている…そうことか!」

それを聞いて不意に口端を歪ませる24。

「ええ、そうです…そうですよぉッ!!」
「私は17の代わりにこの身が、お腹が、おヘソが傷つくことにこの上ない極上の快感を得ているのです!!」
「つまり私の体内に彼女がいる限りィ!私はずっと彼女を庇っていることになるッ!!」
「そう!彼女がいる限りッ!!永遠にィッ!!」

次の瞬間、彼女の背後に巨大な水晶柱が突き出す。

「!?」

ミアはその内部に人が収められているのを見た。

「17…!」

まるで琥珀の中に閉じ込められた虫のように、水晶の内部で静かに眠る17。

「もうお分かりでしょうネーブル・ミア」
「あなた達の攻撃をどれだけ受けても…私は絶対に倒れることはないのですッ!!」

17を自分自身に吸収した24…すなわちそれは"常に"17を庇っていることになる。

"17を庇い傷つくこと"が彼女のネーブルエナジー発生の根源であれば、いくら攻撃したところで決して彼女は倒れることはない。

「なるほど、な…」

ギリッと奥歯を噛みしめるミア。

「フフ、私の秘密を知ったところで…あなた達にはどうすることも出来ませんね」

突如24のヘソが大きく裂け内部から出現する巨大な水晶体。

さらには体中の至る箇所から水晶体が突き出し、やがて現実世界でミア達が戦っていた融合体へと変貌していく。

「24…!」

「死んでくださいネーブル・ミア」

全身から一気に放たれる結晶体の弾丸。

「ぐッ!」

咄嗟にそれを避けるミアだったが、あまりにも広範囲の攻撃に完全に避けきれず被弾してしまう。

「ぐあぁッ!!」

ミアの体にめり込んだ水晶体が彼女の体を侵食し、容赦なくネーブルエナジーを奪っていく。

悶え呻くミアに向けてゆっくりと歩み寄る24。

「ネーブル・ミア…結局あなたには何も出来ない」
「そもそもあなたがこの世界にやってきたのは、あの我々のいた未来を救うため」
「しかし…それも徒労に終わるのです」

「こ、ここで…アタシを殺すからか…?」

「それ以前の話です。たとえもしあなたが我々を倒して片瀬理奈を完全に守ったとしても…」
「あの未来が変わる保証はありません」

「!?」

「分岐ですよネーブル・ミア」
「あなたがここに来た時点で、この世界はあの未来とは別の未来を歩み始めている…」

「…つ、つまり…ここで何をしても…あの未来はあのまま…片瀬理奈はずっと装置に捕らわれたまま…そういうことか?」

「察しが良くて助かりますよ」
「もっとも実際にそうなるのかは誰も分からない。時間跳躍など前人未踏…誰も試したことなどない」
「もしかしたら新たに未来が分岐することで、元の未来に何か影響を与えるかもしれない…」
「だから我々が派遣された訳なのですが…」

やがてミアの目の前に仁王立ちになる24。

「いずれにしろあなたのやってきたことは全て無駄だったわけです」

「………」
「…無駄なんかじゃねぇよ」

ふいに呟かれる言葉。

そしてその顔を24に向ける。

「片瀬理奈が…ママが…アタシをちゃんと"想って"くれていたということが分かっただけでもな…!」

「!」

「それが分かっただけでも…この世界に来た甲斐があったってもんだ!」

苦し気に震えながらも、確かな瞳が24を見据える。

「…く、だったらぁッ!せっかく会えた母親の目の前でブチ殺してあげますよォッ!!!!」

突然激高すると、手に形成した鋭利な水晶の刃を振り下ろす24。

「このまま…死ねるかぁああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」

迫る刃。

それをなんと真剣白刃取りで捉えるミア。

「なっ!??」

「アタシは…片瀬理奈の娘…ミアだあッ!!」

雄叫びと共に水晶の刃をへし折る。

そして次の瞬間、ミアの臍にめり込んでいた水晶体がはじけ飛ぶ。

「こ、これは…!?」

後ずさる24。

「へへ、ここは現実世界じゃない…」
「だったらアタシの想い次第でお前とも十分戦えるってことだろ!?」

24にビシッと指差すミア。

「う…た、たとえあなたにどれだけの想いがあろうと、ここは私の世界…!」
「私が負けるなど…ッ!!」

そう言いきる前に、突然眼前に映るミアの顔。

「ッ!?」

「っらあッ!!」

顔面を一気に距離を詰めたミアの拳が捉える。

「えあ"ッ!!??」

勢いそのまま吹き飛んでいく24。

その先をすかさず追うミア。

ネーブルエナジーの粒子の痕跡を残して、吹き飛んできた24の腹を蹴り上げる。

「あげぇあああああッッッッッ!!!!!!!!!!!」

今度は垂直にその躰が突き上げられる。

そしてまたも瞬間移動の如く、その先で待ち受けていたミアが握り合わせた拳を振り下ろす。

「うらあッッ!!」

ゴッ!!

「ゲハアッ!!」

水晶体を砕け散らせながら、落下していく24。

そして勢いよく地面に激突、その凄まじい衝撃によって一帯がクレーターの如く陥没する。

「がはぁあぁぁぁぁ…な、なぜぇ…」

クレーターの中心で呻きながら元の姿へと戻っていた24。

そんな彼女を仁王立ちで見下ろすミア。

「小細工抜きにすれば単純にアタシの方が戦闘能力が高い」
「そして…」

24の胸ぐらを掴み引き釣りおこす。

「お前とアタシでもっと決定的に違うものがある…」

「!?、そ、それは…?」

「それは…この拳にこもってる"想い"だぁああああああああああああああッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!」

思い切り腕を振りかざし、殺人的な勢いで24の腹部に向けて放たれるパンチ。

「ッ!!!」

迫りくる衝撃に思わず目を閉じる24。

だが、来るはずの衝撃が来ない。

「…?」

訝し気に目を開ける24。

そこには…

「!!!!」

ミアの拳を寸前で止めている一人の人物がいた。

「1、17ッ!!!!」

思わず叫ぶ24。

「な、なんで…?」

「…来たか、17ッ!!」

ニヤッと笑うミア。

「ああ、ミア…決着を付けようぜッ!!」

突如現れた17。

彼女はいつもの調子でミアと掛け合うと、そのまま打撃の応酬に入った。

ドゴッ!バキィッ!ガゴォッ!!

お互いの拳が、蹴りが、頭突きが交差しぶつかり合う。

それは…24が何度も見てきた光景であった。

「………」

(そう、あなたは…いつもあのネーブル・ミアに執心してばかり…私のことなど…)

「24ッ!!」

突如名を呼ばれハッとする24。

見ると17がミアを羽交い絞めに捉えていた。

「くぅッ!!」

必死に振り払おうとするミアだったが、17も懸命にその体を抑えつけながら再度24に向けて叫んだ。

「こいつにとどめをさせッ!!弱点のヘソ穴を…お前の手刀でぶち抜いてやれッ!!」

「!!」

その言葉に促されるように彼女たちの方へ歩み…そして走っていく24。

「これでコイツとの腐れ縁も終わりだッ!!」

「ええ、そうです17ッ!!私たち2人で…倒すのですッ!!」

ミアの無防備にさらけ出された臍…

おヘソ戦士にとって最大の弱点であるその穴に向けて手刀が繰り出される。

ズブゥッ!!

「がはアッッ!!」

呻き声と共に血を吐き出すミア。

その臍穴を抉るように、肉片を掻き分けながらめり込んでいく24の腕。

「ぐぅああああああああああああああッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!」

弱点を抉られ苦悶の叫びを上げるミア。

(そう、彼女たちネーブルファイターの弱点…それはヘソ最深部に存在するジュエル…)
(それさえ摘出…もしくは破壊してしまえば…)

やがて彼女の手が"ソレ"に届く。

「があああッッ!!!?」

確かな手ごたえを感じた24はそれを掴み握り潰そうとした…

「!」

突如、動きを止める24。

そして次の瞬間、ミアを抑えつけていた17の姿が消えた。

「ぐはッ…!」

ヘソから腕を引き抜かれ、その場に崩れ落ちるミア。

傷つけられたおヘソを苦しそうに抑えながら悶える。

「そうでしたか…そういうことだったんですね…」

まるで独り言のように呟く24。

今まさにミアに止めを刺そうとした時、彼女は見た。もう一人の17を…

結晶の中で永遠に眠る彼女こそ、本当の17。

既に事切れ言葉を発することはおろか、24と一緒に戦うことなどもはや決してあり得ない…

「あれは…私が呼び出したもの…私の願いが…具現化したものだったんですね…」

そして、その場に力無く膝をついた。

「あぁ…そういうことだ…だって、ここは"お前の世界"だからな…」

額から脂汗を滴らせながら、24に語り掛けるミア。

どこかその言葉には柔らかさがあった。

「お前が本当に望んでいたのは…17を庇って自らが傷つくことじゃない…」
「17と一緒に…"相棒"として居続けることだったんじゃないのか?」

「………」

「ホントはお前、アイツに生きてて欲しかったんだろ?」

「………」
「う、うぅ…」

涙がその目から一滴…また一滴と零れ落ちる。

「そ、そうです…ネーブル・ミア…」
「彼女は…私にとって…かけがえのないパートナーでした…」
「単細胞で…脳筋で…猪突猛進の途方もない馬鹿で…だけど、とても…私を楽しませてくれました…」

「………」

「しかし戦いではいつも無茶してばかり…特に、アナタ、ネーブル・ミアと出会ってからは…アナタを打倒することばかり考えてました…」
「…私は…正直…あなたが憎かった…!17の気を一身に受けているアナタが…!」

「ホントは知りたかったんだろ?17の奴がお前をどう思っていたのかを?」

「………」
「う、うぅ…ゥあぁアアアアアアアアアア!!!!!!!!!」

ついに堪えきれなくなったように、その場で蹲りながら号泣する24。

「お前…"絆"とか、そういう話に触れるといきなり激高してやがったからな」
「もしかして…ってな」

「妙なところで察しがいいですね、あなたは…」

そう言いながら結晶体の中の17の方を見やる24。

わずかにその口が笑みを浮かべているように見えた。

「ネーブル・ミア」
「これから私は"最後の攻撃"をあなた達に仕掛けます」

「なに?」

「この世界すべてが…ネーブルエナジーの結晶に変えられたくなければ…」
「私にとどめをさしてください」

「!、お前…」

「ここまで来てしまったのです…今更後戻りなどできません」

「…ああ、分かった。お前は…私とママで倒す、必ずなッ!」

その瞬間、彼女の視界はホワイトアウトした。





「ぐ、ぅぅ…、あがぁ…!」

既にミアが侵入してから数十分…

リナは24の結晶体をヘソにめり込ませながら耐え続けていた。

容赦なくリナのエナジーを結晶体に変化させてくる24。

それに対しアンチネーブルエナジーを駆使し浸食を喰い留めるリナ。

だが一人でネーブルエナジーと同時の併用はリナに多大な体力の消耗を強いていた。

「がはぁ…!」

リナの頬から大粒の汗が滴り落ちる。

ミアと一体化することでなんとか制御出来ていた力を今は一人で耐え切らなければならない。

力を抜くと今すぐにでも暴発していしまいそうなほどのエナジー。

(苦しい…もう体が…もたない…)

体を震わせながら苦し気に息を吐くリナ。

(だ、だけど…ミアちゃんが戻ってくるまで…絶対に…離さないッ!)

今まで彼女の思いを裏切り続けてきた…その分、自分が今ここで体を張らなければならない。

その一心で限界を超えてもなお耐え忍ぶ。

「リナちゃん…」

友人の苦しげな姿を不安そうに見つめる麻美。

その時!

「!!、んはぁうッ!!」

ふいにリナの体が大きくビクンと震える。

まるでおヘソの中に熱いエナジーの塊が流れ込んできたような衝撃。

その感覚に軽くイきかけながら、リナは体内にミアが戻ってきたことに気づいた。

「ミ、ミアちゃん…!」

『すまねぇ先輩!長いこと苦しませちまったみたいだな』

「だ、大丈夫…ん、んあああッッッ!!!!!」

呻き声を上げながら、自分のヘソを水晶体から強制的に引き剥がすリナ。

「んぅ、ぐぅぅ…」

長時間水晶体がめり込んでいたヘソを抑えながら苦し気に片膝をつく。

「リナちゃんッ!!」

叫ぶ麻美。

「だ、大丈夫…マミちゃん…」

『先輩、疲れてる所すまねぇが…あれを見ろ!』

「え?」

ミアに促されてリナが見上げた先には、全身の結晶体を発光させながら自分を見据える24がいた。

「ネーブル・リナ…これより私は全身全霊を込めた一撃を放ちます」
「果たしてアナタ達にこれが受けきれるでしょうか?」

そう言いながら両手を広げ、お腹の水晶体を突き出す。

『リナ、ネーブルバーストだ』

「え?で、でも…」

『大丈夫だ…アイツはこの一撃で"全てを終わらす"つもりだ』

「う、うん…分かった!」

ふらつきながらも立ち上がるリナ。

そして彼女も大きく両手を広げ、その臍穴を24に向けてさらけ出す。

「あ…!」

麻美の周りに落ちていた6本のネーブルエッジが浮き上がり、彼女の元に集結する。

そしてリナのお腹の前で一つに組み合わさると、勢い良くリナのヘソ穴へと突き刺さった。

「ぐぅんッ!!!ンアあああああああああッッッッッッ!!!!!!!!!」

冷たく鋭利なエッジの先端がリナの6つのヘソ肉の間の皺に食い込んでいく。

「ふ、ふぁぁァ…ッ!!」

口からだらしなく涎を垂らしながらも、最も敏感な箇所に刺激を与え続けることで体内のエナジーを増幅させていくリナ。

「フフ、この期に及んで自虐へそオナニーとは…さすがですよネーブル・リナ」

思わず苦笑する24。

彼女も体内のエナジー発生装置を限界まで稼働させ、エナジーを高めていく。

さらに発光が強まっていく結晶体。

「ネーブル・リナ…そしてネーブル・ミア…」
「私が17に懸ける想いとあなた達の絆…どちらが強いか決着をつけましょう!」

『ああ、これで終わりだ24』
『先輩ッ!!』

「ん、んぅあアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

嬌声を上げながら大きくおヘソを突き出すリナ。

その瞬間へそ穴に突き刺さっていたエッジが花開くように展開し、その中央から凄まじい光の噴流が噴き出した。



同時に24の腹の結晶体からも漆黒の噴流が噴き出す。

ドゥシュバッッッ!!!!!!!

激突する2つの光。

その余剰エネルギーが周囲に撒き散らされる。

「!」

その一つが麻美に向かってくる。

咄嗟にルカが大きく手を拡げ自らの体で庇った。

「ぐぅあッ!!」

「ルカ君!?」

「だ、大丈夫だ…リナッ!!こっちは気にせずにそいつをッ!!」

『アイツ、柄にもないことを…』
『先輩ッ!遠慮することはねぇッ!!アイツの基地を吹っ飛ばすくらいやっちまえッ!!』

「ハアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

さらに臍穴から光が迸らせるリナ。

だが負けじと24も装置の限界以上にエナジーを引き出す。

(17、力を貸してください!)

「はぁうううううううアアアアアアアアアアアアアアアアアッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

拮抗する二つの光…だが徐々にリナの方が押されていく。

その光景を見て顔を顰めるルカ。

「だ、駄目か…!やっぱり装置そのものであるアイツの方が…」

「リナちゃんッ!ミアちゃんッ!!」

叫ぶ麻美。

『ママ!一瞬、一瞬だけでいいッ!』
『あいつの攻撃を押し返してくれぇッ!!』

「んうっ!!」

リナは体中のエナジーを全て出し切らんばかりにさらに力を込める。

「フあ"あ"あ"あ"あ"ッッッッッ!!!!!!」

さらなる光の噴流が臍穴から噴き出し、徐々に押し返していく。

やがて24に迫っていく光の激突点。

「ぬぅッ!!??」

目の前まで迫る噴流に怯む24。

だがリナのエナジーはそこで尽きようとしていた。

「も、もう駄目…力が…」

『十分だッ!!あとは…アタシの出番だァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!』

目の前の光の穴に向けて駆け出すミア。

そして勢いをつけてそこに飛び込んでいく。

「んぐうッっ!!ンはアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

リナのヘソに迸る熱い衝撃。

これまで感じたことのない最高の快感に、絶頂の雄叫びと共に体に残ったすべてのエナジーが一気に噴き出す。

同時にその臍穴から飛び出すように実体化する一人の少女。



「ちぇいやっさああああああああああああアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

リナの臍から吹き出る光の粒子の勢いに乗りながら、ミアは渾身の蹴りを24の腹部に向けて叩き込んだ。

「ぐぅっはアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

ミアの蹴りを腹に受けながら吹き飛んでいく24。

そのあまりもの威力に全身の結晶体が砕かれ、触手も引きちぎられていく。

徐々に崩れていく体…だが24はこの結末を受け入れていた。

「やはり…"私だけ"では勝てませんでしたね…」

(まったく…らしくねぇな24)

「そうですね…申し訳ありませんでした、アナタをこんなことに巻き込んでしまって…」

(まあ相方だからな、しょうがねぇ)
(でも…もう悔いはねぇんだろ?)

「はい…」

その言葉を最期に彼女は閃光の中に砕け散っていった。


[後書き]
ようやく決着がつきました。
あと2話くらいエピローグを書いて終わる予定です。

コメ返しです。

>このシリーズもっと見たいです!

私も理緒ちゃんの続編描きたいです!
近々(いつとは言ってない)お見せ出来れば…

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